見出し画像

ビジョンや熱い想いのないダサい私が、書くことで伝えたいことを後から発見した話

伝えたい熱い想いがはっきりしてなくても、まずは作り始めて後から思いが湧いてくることもあるのではないか。

ユニクロうつわの記事ができるまで

#はじめてのうつわえらび は、誰もがぼんやり想うであろう「いつか本出したいな〜」というミーハー心の元に始まりました。この時点では「食器の世界を変えてやるう〜!」とか「テーブルウェアで革命を起こす!」とか一切考えてません(今もだけど)。

本が売れる人材には到底まだなれてないけど、まずは「こんな本があったらきっと喜ばれると思うんです」と語れる人になりたくて。

これを書いたのが今年2019年の2月2日。まずは誰かが困っていることで、私が伝えられそうなことをまとめることから始まりました。私の中に確固たる思想はなくとも、誰かのお役に立つことはできるんじゃないかと。

最初に書いたのが、いまだに一番読まれているこのユニクロうつわの記事です。

実はこれ、2018年の秋にブログ上で書いた記事をリライトしたものでした。

ブログの時にも友人から「面白かったよ〜」と言ってはもらえたし、私の閑古鳥が鳴いているようなブログでは珍しく人気のエントリでもあるのですが、この時はどうも熱意が続かなかったんです。

ブログを書いた時点では本のことは全く視野に入っていませんでした。多くの方に読んでもらえるような、求められるエントリってなんだろ?と考える中で出てきた企画。確かに狙い通り読んではもらえたけど、なんで私がこれを手間暇かけて書かなきゃいけないのか?という部分がしっくりこなくてそのうちシリーズは立ち消えになりました。

それがnoteでリライトしたことと、本を作りたいというヨコシマな野望と合致したことで、何かがカチッとハマった。

レシピ本のスタイリングを経て

ブログでピンとこなかった内容が、noteでリライトを経るまでの半年間に、はじめての仕事を経験しました。レシピ本のスタイリングです。

2018年の秋頃撮影した谷尻直子さんの「HITOTEMAのひとてま」本。わずかなことしか携われていませんが、漠然としていた本作りのリアルを垣間見て、とても勉強になりました。率直に言って「本作るの大変だろうな〜とか言ってる場合ではない。本作るまでにやらなきゃいけないことがありすぎる。1つずつクリアしても何年何十年もかかりそうだ」と。

本作りは夢の国のファンタジーではなく、現実に取り組む問題として輪郭がはっきりしてきたわけです。

ミーハー心が恥ずかしかった頃

本作りをリアルに考えるようになる。でも知れば知るほど自分が著者になれる気がしない。だって私の本なんて売れる気がしない。有名人でもないし、すごい経歴もないし、フォロワーだって少ないし(弱気)。

どうしても本で伝えたいことがあるのか?と問われるとぶっちゃけ、ない。我ながら「じゃあ書かなくていいじゃん」としか思えない。これが堪えた、、、。そういうミーハー心しかない自分自身が恥ずかしくて、「本いつか出したくて」という言葉を発するのもずーーーーっとできませんでした。

「やりたい気持ち」とそれに反して志の低さ、そして「自分じゃ無理だ」の自信のなさに挟まれて、このままでは堂々巡りが続くばかり。いやいや、これじゃいかん。

書きたいことがあって、熱い想いがあって書くのが本当の姿かも知れないけど、しのごの言って一歩も進まないよりはまず何かしら形にしたほうがいいんじゃないか?

そう思って、場所を変えました。そうです、今あなたが読んでいるnoteという国に引っ越してきたんです。

noteでプロトタイプを作る

本が出せるか否かはさておき、本を作るならどんな本が書けるか?実際に作ってみよう。熱い思想のことは一旦置いといて、まずできることからはじめよう。そうだ、本のプロトタイプを作るんだ。

私が本に書けそうなことは食器かスタイリングかどっちかだろう。そういえば、すでにブログに書いたのがあったなあ。手始めにやってみよう。こうして #はじめてのうつわえらび はスタートしました。

すごく細かいことなんですが、私のブログではうまくブログカードを反映させられなかったりリンクの商品画像がきちんと出なかったり地味にストレスでした。それがnoteになったらきちんと反映されることがほとんどになって、これまたやる気がアップ。

noteはpvという目に見えない数字を追うだけよりも、コメントつきのシェアが反響として即座に見えるのもうれしいところ。

結果、ユニクロうつわの記事はまたたくまにnote編集部さんのお気に入りに入り、Twitterでもたくさんシェアしていただいて大変反響をいただきました。1月の段階では数十人だったフォロワーが、5月現在3000人を超えるように。

カラーバス効果

書いたことで、反響があったことで、自分の中のシナプスが繋がって、本にするなら?がどんどん発想できるようになりました。こんな目次を書いてみたりね。まあおままごとみたいなものだけど、以前はそのおままごとすら思い浮かばなかったわけで。

シェアされたツイッターの反応をみたりしながら、みんなが何に関心をもっているのかよく分かるようになって、それを反映して次のエントリを書いて、またその反応をみて、、、といい循環ができるようになって。

ツイッターには編集者さんのアカウントも多いので次第にそうした方のツイートが目につくようになり、書き方やコンテンツのあり方を詳しく考えるようになったり。

しだいに他の方のnoteもよく読むようになって、みんな何に困ってて何を求めているのかよく考えるように。

前にも増して、食器のブランドや買い求めやすいお店、商品を覚えるようにもなりました。

カラーバス効果というものでしょうか。書けば書くほど、どんどん「本作り」も「食器のこと」も目に入るようになってきたのです。

思いが芽生えてきた

次第に、読んだ人にこうなってほしいなという気持ちも芽生えてきました。

まずは、過去の自分のような暮らし初心者さんが、迷子にならずに最初の一歩を踏み出せるようになってほしいなということ。

そして、自分の食卓に自信を持ってもらえたらいいなということ。料理が好きな方、人を招くのが好きな方、テーブルフォトを撮るのが好きな方など、食卓に関心が高いのに食器のせいでマイナスな印象になっている人はとても勿体無い。自信を持って好きなことに取り組んでもらえるよう、うつわのことで補佐できるなら伝えたいです。

そしてもう1つは「うつわえらびって楽しいよ」ということ。食卓作りはとても楽しいことだし幸せな気持ちになれることだから、その楽しさが伝わるといいなということ。そして美しいものって、いいよねってこと。

誰かの役に立つことを書き続けていて、喜ばれるのが嬉しくて。最初は

Aヲシリタイ→Aデス

という情報伝達を進めてきたんですが、それだけではなく最近は、

Xっていう世界が素晴らしいんですよ

っていうところまで行きたいなという心境の変化まで起きています。Xの名前はまだ見つかってませんが、これからマガジンを更新しながらきっと見つかるはずです。

書きながら、自分の中にある(はずの)思いを探っていく。彫刻を掘るみたいですね。

書く前に「世の中にこれを広めたい!」とか「これを伝えたい!!」といった熱い思いがあったわけではないダサい私ですが、だからこそこの変化をみんなにお知らせせねば...!と思って筆をとりました。

もし今、私と同じように熱い想いがなくてモヤモヤしている人がいたら、思いは後から見えてくることもあるよと伝えたいです。

Instagram:@yukiko130
Twitter:@yukiko130







この記事が参加している募集

noteでよかったこと

サポートありがとうございます!いただいたサポートで新しい食器を買って、みなさんが「読んでよかった」と思ってもらえるようなnote書きたいです🌿