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「王道スーパーマン」になれなかった私が意識した、人から覚えてもらうたった1つのコツ

先日、こんな動画がTwitter上で話題になっていた。

動画を開いた瞬間、クオリティの高さに「おおー!」と声をあげ、見進めていくと「教授の先生たち、無理して撮影してるなw」と思い、同時に懐かしさを覚えた。

そう、私はこの動画の学部出身なのである。(東北大学 理学部 宇宙地球物理学科 天文学専攻)
「ブラックホールエクスプローラー」の秋山先生には授業でもお世話になっていたので、キャラじゃないな〜と笑ってしまった。

天文学専攻を経て、私は「希少性」を手に入れた

私は新卒でWEB広告代理店に入社し、その後スマホアプリの会社の役員を経て、昨年独立した。
ずっとマーケティング畑にいて比較的早い年齢で独立したり、見た目があまり理系っぽくないようで、都内私立大学で経済学や語学を学んでいたように見えるらしい。
しかし、天文学がダメだったら、数学論をガチで学んでみようかなと思っていたくらい、幼い頃から数学・物理などの理系学問が好きだし得意だった。

大学時代はそれなりにキチンと勉強をしていたつもりなのだが、正直天文学が今の仕事に役立ったことは1回もない。(もちろん数学的思考・論理的思考・プログラミングの多少の経験などは非常に活きているのだが、天文学そのものが活きたことはないと言い切れる。)
スペクトルの計算や、量子論、相対論、銀河モデリングについて、寝る間を惜しんで勉強したが、今「天文学について語れ」と言われれば5分も持たない気がしている。

ただ、私はこの大学のこの学部を出て、心から良かったなと思っている。

なぜなら、「東北大学 理学部 宇宙地球物理学科 天文学専攻」卒業は、私が今いる業界の中で、非常に希少性の高い経歴だからである。
(もちろん良かったなと思うポイントはこれだけじゃないですし、打算じゃなくて進学したからこそよかったなあと感じるんだと思います。)

「王道スーパーマン」になるか「希少種」でいるか

仕事でもプライベートでも、「人から覚えてもらうこと」は始めの第一歩として、非常に大事だなと常々感じている。
日々たくさんの人と出会い言葉を交わしていく中で、覚えてもらえなければ次に繋がらないし、何かあっても印象に残っていなければ声をかけてもらうことはない。

SNSが生活インフラとなり、「会ったことがないのに会った気になれる人」が増えると、なおさらだなと思う。

では、人の印象に"強く"残るにはどうすればいいのか。
私は、「王道スーパーマン」になるか「希少種」になるか、究極を言うとこの2つしかないと思っている。

「王道スーパーマン」とは、特定の分野を極めつくした人。誰もが知っている有名人、起業家、研究者など、その分野で右に出るものはいないという状態の人である。ものすごく容姿がいい人もここに含まれるだろう。この特定の分野というのは、小さくニッチでももちろん良いが、メジャーで大きい領域であるほど、一気にたくさんの人の記憶に残りやすい。

一方で「希少種」とは、いわば「ものめずらしい人」。その領域におけるポジションはわからないが、言葉の通りあまり存在しない人ということで、アイドルであり研究者とか、10代の起業家とか、俳優であり投資家とかが、それにあたると思っている。何かと何かの掛け合わせによる「意外性」が、ポイントになることが多いと感じる。

時々、両方を兼ね備えている人にお会いすることもあるので、そういう人は本当にすごいなあと尊敬する。

「王道スーパーマン」になれなかった私は、「希少性」で得をした

先日友人がこんなことを言っていた。

「私は、どんなに頑張っても今の領域のNo.1にはなれないから、人と違う経験を積んで、それを自分ならではの経験にして価値を高めていかなければならない。」と。

それを聞き、私も無意識ながら同じ経験を積んできたんだなと思った。

高校までテニスをやっていてそれなりに強かったものの、上には上がいると知り、プロを目指すわけでもなく。
東大・京大は自分の学力では難しいと思ったので、そもそも目指すことをせず。
天文学の分野では、本気で研究をしている頭のいい同期には敵わないなと思い、大学院には進学せずに就職の道を選んだ。

私は「王道スーパーマン」にはなれなかったのである。(というか、こういう人が大半だと思う。)

「就職無"理学部"」と言われていた学部を思い切って飛び出し、大学院への進学率が97%と言われる中で残りの3%に進むことを決め、大学の友達の80%は公務員かNTTなどの大手企業にいく中で、当時社員1,000人程度の東京のメガベンチャーに就職した。
親や研究室の先生は何も言わなかったが、もしかしたらそのコミュニティーでは前例があまりない私の行動に、内心ヒヤヒヤしていたかもしれない。

しかし、周りの人が選ばない「希少」な決断が私にとっては大きく得に働いた。

就職して、同期や同業界の人、多くの先輩に囲まれる中で、周りから覚えてもらうことが、まず大事な第一歩。「天文学専攻」出身は、マーケティングの業界の中では珍しく、圧倒的に覚えてもらいやすかった。
「あの理系の子か」「天文学について聞かせてよ」「理系って聞いたけど、数字の仕事とか得意?」「なんで地方の大学を受験したの?」こんな風に声をかけてもらったことが何度もある。

私は「理系」×「地方国立大学」×「女子」×「マーケティング」という、人から覚えてもらいやすい「希少性」を手に入れたのである。

奇をてらった希少性で信頼は勝ち取れない、そこに意志があるべき

ちなみに、「覚えてもらうこと」と「そこから結果を出すこと」は全く別物の話である。
覚えてもらうことで良いチャンスに恵まれやすいと思ってはいるが、そこに固執するあまり、わざと奇抜な態度で接してきたり、芯のない考えで突拍子もないことをしたりするのは、「良い印象で覚えてもらうこと」には繋がらないので、あまり意味がないと思っている。私自身、希少価値を目指すだけで大学を選んでいたら、こんな風には思っていないはずで、意志を持って懸命に勉強したからこそ、のちに人に語れる経験ができたのだと思う。

また、何が希少かは自分のいるコミュニティーによって違うということも、理解しておくべきだろう。

うわべ論であり本質的ではないのかもしれないが、もし人の印象に残りにくいと悩んでいる人がいたら、そのコミュニティーで「王道スーパーマン」になれそうなポイントを考えてみるか、自分の中の「希少性」要素の掛け合わせについて洗い出してみることをオススメする。

※以前私の人生を1本の記事にまとめていただいたので、もし良ければご覧くださいm(._.)m
https://an-life.jp/article/952


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