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【沼津美酒便覧 vol.1】 Public Bar SMOKE

おこんばんは🍺
三度の飯より沼津の酒が好き、中井みことです。


沼津は古来から「気候や地理的条件、そして清らな水と空気に恵まれた街」として、東海道の宿場町を経て、「別荘地の街」として歴史を歩んできました。
そんな"別荘地"沼津の街が築き上げてきた文化が「オーセンティックバー」。要するに"静かな雰囲気の本格的なバー"のことです。


重い扉を開いて拡がるのは、
キャンドルの灯火に照らされた
エキセントリックな世界。


JR沼津駅の周辺、とりわけ大手町や上土の方面に目を向けると、数々のBARの名店が軒を連ねます。
私自身も、2023年から沼津でBARデビューを果たし何軒かお邪魔したんですが、その年の10月にあるお店と半ば運命的な出会いを果たします。





―――――― Public Bar SMOKE

アーケード名店街やリコー通りに通じる車通りから、1本入った路地。
上本通交差点を西に進み、1つ目の角を右折、この看板が見えてきたら階段で2Fへ。
扉を開けると左手にカウンター席、右手にテーブル席、テーブル席の奥にはピアノも置いてあります。

一般的に、オーセンティックバーでは主役となるのは"お酒"。
カクテルは勿論のこと、ワインだったりウイスキーだったり。
そうなると"おつまみ"は生ハム、ミックスナッツ、チーズとなるのが一般的。

ところがどっこいSMOKEさん、お通し(チャーム)から既に凄いんです。




運ばれてきた時からスモークチップのいい香りがしてきます。
店名を読んで字の如く、"SMOKEのスモーク"。
常設メニューにもある"ポテトチップス(ギザギザのアレ)のスモーク"など、日替わりのチャームがセットになっています。
しっかり"お料理"なチャームであるのが一番の注目ポイントです。
しかも、Aqoursメンバーの誕生日当日には"そのメンバーにちなんだ"チャームが出てくることも……??




SMOKEでの一杯目。
先述したウイスキーでもなくカクテルでもなく、ビールを楽しむのが私流です。
最早沼津名物の定番となったクラフトビールは、沼津クラフト、fête(三島市)など品揃えが豊富。
何度かSMOKEさんに行っては"この時期限定の美味いビール"を一杯目にするのが、今や私にとってのルーティンになっています。

種類がとにかく多いのでまだまだ開拓していきたいところですが、SMOKEさんにはなんと"一番搾りのビールサーバー"まであります。
地元のお客さんはよくそれを頼んでいる印象です。




そして自慢のお料理たち。
定番のフィッシュアンドチップスは、ビールと一緒に頼めば間違いなし。

日替わりワインの気分の時は、季節によって具材が変わる(らしい)アヒージョがメチャクチャ合います。
冬になると、こちらの牡蠣のアヒージョが期間限定で出てきます。
油に牡蠣の旨味が染み出していて、バケットに浸して食べるともうお酒が止まりません。この時は"濃厚な味わいに合う"赤ワインと合わせましたが、まさに至極の組み合わせでした。




極端な話、ディナーを楽しみにSMOKEさんに来られる方も多く見受けられます。
こちらも名物のひとつである牛すじカレー。
繊維状にホロホロになった牛すじと、香り高いスパイスの風味が絶品です。
飲んだあとでもよし、晩御飯として食べに来るのもよし、変化球でカレーうどんとして食すもよし。

実際、今冬に訪れた時も「晩飯ついでに酒飲むかー」というノリでSMOKEさんを訪れてカレーライスを注文。
ちょっと飲みすぎたな、という時でもペロリと食えてしまうのがこのカレーライスの魅力です。






スペイン産生ハム・"ハモンセラーノ"。
クラフトビール飲んでる時でも、ワイン飲んでる時でも、ハモンセラーノは外せません。
塩味のバランスが非常に整っていて、濃厚な"肉の旨味"がダイレクトに来ます。
王道らしく単体で頼むのもありですが、気分によってはハモンセラーノのサラダを頼んでみましょう。
しばらく飲み進めていて、ふとした時にサラダは頼みたくなるんです。






勿論ウイスキーやワインもしっかり楽しめます。
在庫次第なところもあるので、どんなウイスキーに会えるかはその日行ってみてのお楽しみ。
だいたい「香りがいい」とか「スッキリしてる」とか、極端な話「強烈なスモーキースメルがするやつ」と頼めば、ウイスキーのことを知らなくとも良いウイスキーに出会えたりします。
お酒とは一期一会なもんで、出会いがとにかく大事。

ワインは赤・白の2種類で日替わり。
ちなみに、私は生まれて初めてのワインをSMOKEさんで頼んでみました。
今後しっかり勉強していこう……。



ヨハネカラーの「ブラックローズ」
曜ちゃんカラーの「シースカウト」
千歌ちゃんカラーの「オレンジブロッサム」



そしてそして。
こちらがロングカクテルのラインナップとして出ている「Aqoursメンバーの色をテーマにした」9種類のカクテル。
メニュー表に挟まってるラミネートを見てても、色からして紛れもなくAqours。
お酒が飲めない人でも、これとは別に9種類のノンアルコールカクテルもちゃんとありますのでご安心を。
特に「シースカウト」は、40年近く前から沼津で愛飲されているカクテル。
最近の沼津BAR文化の再発掘の動きが高まる中、人気が高いカクテルの1つです。

そう、これこそが私がSMOKEさんとご縁ができたキッカケとなったカクテルです。




――――――遡ること半年ほど前。2023年9月。
沼津のBARが一堂に会する祭典「THIS IS NUMAZU / NUMAZU JIMAN FESTA」が開催された時のこと。

そこで「幻日のヨハネ イメージカクテル」を提供していたのが実はSMOKEさん。
長いこと会場に滞在していたこともあって、何度かブースに訪れては、3種類あったカクテルを制覇。
そこで随分とお話も弾んだこともあって、地元愛まつり Day.1の前夜にお礼とご挨拶を兼ねて来店した……というのが出会いでした。

ただ酒を飲むのではない、つまみや料理とともに「人情」をアテにして嗜む。
出会って以来、自分で決めたマイルールに則る上で、SMOKEさんで過ごす一時は格別なんです。


これが私の、アナザースカイ。



……言い過ぎかな。
でも、それぐらい「私の心の週末リゾート」。
BARと聞くとどうしても緊張はしちゃうもんですから、その先入観が消えて無くなるほどSMOKEさんは雰囲気が良いんです。


「楽しみ方に正解を求めない」


その心地良さがSMOKEさんのおすすめポイントだと、私は考えます。



2024年2月25日
中井みこと

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