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25歳の時に5名のスタートアップに転職して、3年。 "よかったこと"と"裁量権"について

自分は今から約3年前に転職しました。現在は2社目です。
3年前、当時は5名ほどしかいませんでした。前職はグループ全体で1,500名くらいいるコンサルティング会社にいたので、大きく環境が変わったとその当時感じました。

よく「スタートアップやベンチャーは成長する」などと言われますが、実際には何が良かったのかを整理したいと思い、noteに書くことにしました。

なおこの3年間で携わった業務は
-採用/人事
-事業開発
-営業
-広報
などでした。中心は、営業/採用でした。

よかったこと

1. たくさんの"知らない"に出会えた
2. 時間がないことを痛感できた
3. 自分が矢面に立つ回数が増えて大人になれた

振り返ると、上3つがよかったことかなと思っています。
上記を体験する過程で、なかなかに恥ずかしい思いや悔しい思い、そして喜びがありました。
振り返ると、前者がすごく多いのですが…

1. たくさんの"知らない"に出会えた

よかったことと書きましたが、これは相当しんどかったです。
いわゆる文系出身で、前職も人材関連のコンサルティング会社にいたので、IT関連は非常に遠い領域でした。

まず、アルファベットの略多すぎ
API…? アピ???
FPGA???新しいゲームかな???
とかそんなレベルでした(マジで恥ずかしい)

特に一番恥ずかしかったのは、入社して1週間くらいでお客さんの前で話す機会をいただいたので、
エンジニアの方に「プレゼンを聞いてフィードバック欲しい」とお願いをした時に
「まぁわかりやすくて良いと思うのですが、ニュートラルネットワークじゃなくて、ニューラルネットワークですね」
とフィードバックをもらったことでした。

"顔から火が出る"とはまさにこのことでした。

しかし数名しかいない会社で研修などはあるはずもなく、自分で勉強するしかなかったので、社長のアポに同行しては、録音をして帰りの電車で聞いてコピーして次のアポで話してみて、フィードバックもらってわからない単語調べての繰り返しでした。

そんな中でも分からないことを質問するとみんな丁寧に答えてくれたので、それが本当にありがたかったです。
「こんなことも知らないのか」と思われているんだろうなーと何度も思いましたが、それで結果出せないのはもっと恥ずかしかったので、
最低限自分で調べた上で、質問を積極的にするようにしていました。

何でもそうだと思うのですが、「手を動かしてみないとわからない」ことがほとんどなので、自分でAnacondaをインストールしてPython書いてみたりもしました。
正直、いくらやっても充足することはなく、むしろ今でもどんどん学ばなければならないことが増えていてしんどいですが、足を止めるとすぐに置いていかれるので、今でもそういった習慣を残すようにしています。

また技術関連以外の知識もかなり習得することができました
正直、人材周りや営業関連の知識しかなかったのですが、少ない人数でやっていると、
「あれ、契約書ってどんな文言が良いんだっけ」
「ソフトウェアの知財周りってどうなってるんだっけ」
「リード足らないけど、マーケティングってどうするんだっけ」
「資金調達の資料手伝ってって言われたけど、ファイナンスってどうやるんだっけ」
「案件取ってきても、回す人いないから採用もやらないと、でも実務やったことねーわ」
「そもそもエンジニアってどうやって採用するんだっけ」
「いや、候補者外国人やん、英語どうすんねん」
とか凄まじい数の分からないに直面しました。

時間は限られているので、自分なりに優先順位つけてそれぞれ勉強を進めていきました。
一点突破(営業だけ)というのもすごく魅力的ではありますが、企業活動を俯瞰して見れる訓練になったので本当に良かったと思いました。

企業が成長していく中で、様々な役割が必要となってくるので、これはスタートアップならではの体験かつよかったことだと思っています。

普通に過ごしていたら気づかない"無知の自分"に気づくことができました。

2. 時間がないことを痛感できた。

ここでも相当ミスというか、反省がありました。
特に1年目は「営業と採用」を兼務していたので、ここ(時間の使い方)を間違うと一瞬で成果出なくなります。

マジで

思っているのより、10倍くらい時間少ないです。
だからと言って、「10倍くらい働きますか」というのもなんか違いますよね。

今の会社の社長が言っていた言葉で今でもよく思い出すのが
「人生はマラソンだから、50m走じゃないから」
というものです。

中長期的に自分をどうして、会社をどうしたいのかを考えた上で、
本当に必要なことだけに時間を投資する。

これがなかなかできませんでした・

これもお恥ずかしい話なのですが、
「忙しいだけで仕事をやっている気分になっていた時」
がありました。

振り返った時に
「何の成果出したんだっけ???」
と穴があったら入りたい気分になりました。

自分の成長にフィードバックを与えてくれるのは、出した成果です
使った時間ではない。

色んな兼務があったからこそ強く実感ができたのが、こういった「時間の大事さ、優先順位の大事さ」でした。

3. 自分が矢面に立つ回数が増えて大人になれた

比較的大きい会社にいると、対社内でも対社外でもマネジャーなどの誰かしらと一緒に仕事に取り掛かることが多いと思うのですが、人数が少ないと一人で立ち向かうことが多いです。

社内だと社長と直接MTGしてフィードバックもらったり。社外だと顧客から声を直接聞いて、自分でプロジェクトの進行も見ながら、何かあったら顧客のところに駆けつけたり。

相談できる人はいるのですが、最終のアウトプットに責任を持つ人は自分しかいません。何か問題があった場合は、自分でその対処法を考えなければなりません。

正直、"何かあった時"にすぐに上手く対処できるなんてことはなく、回数を重ねていくうちにできるようになっていくものだと思っています。

プログラミングも営業もスポーツだってそうだと思うのですが、習うより慣れろですね。

裁量権は与えられるものではない

色々書いたんですけど、これって結局いわゆる裁量権があるかないかで大きく変わってくるのではないかと思っています。

しかし裁量権というのは別に与えられるものではなく、自分の状態を指す言葉だと思っています。なので、スタートアップに入って思ったのは、「スタートアップは環境的にその状態に自分を置きやすい」ということでした。

自由にやりつつも責任を取れる状態にあるかどうか。イメージは下記のような感じです。

どういった事業なのか、どんな組織なのかというパラメータにも非常に大きく左右されますが、スタートアップというのが人数が比較的少ないとすると、1のゾーンに自分を置きやすいのではないかと思っています。

これから

まだまだ成果を残せたと言えるところまでは非常に遠いので、もっとたくさんの知らないに出会いながら成長していきたいと思います。

何より"これが正解だったのか?"と自問するのではなく、「これを正解にする」という気持ちを強く持って目の前の顧客やメンバーに向き合っていきたいと思います。

おわり

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