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37. 試合日記(1月第2週) と・・・

11日(金)
朝はゆっくり。10時半に学校へ行き、いつものカフェで朝食をとる。

そのあとは、リンクへ。ボードには試合メンバーが書いてあるはず。この瞬間、本当に息が詰まる感じがする。恐る恐る見てみると、14番はなかった。試合メンバーには入れず。悔しいが、明日に備える。呼ばれてもいいように!

試合に出ないことが決まったため、ウエイトトレーニングと、氷上練習。氷上練習の内容は、ゴーリーコーチと一緒にシュート練習だった。

練習後に帰宅してからは夜までゆっくり。色々な作業をした。
そのあとはスーツに着替え試合へ。また上から観戦する。やっぱりつらいな。ただ、見てるだけというのは。 

アラバマ大学ハンツビル校との試合。なんと1ピリが終わった段階で、スコアは6-1で僕らの大学がリード。完全に圧倒していた。 
結局試合は、最終スコア7-2で勝ち。完勝といったところ。控え選手的には、もちろんチームが勝つことは嬉しいけど、上手くいけばいくほど、自分の出番が遠くなるというのがつらいところだな。この感じだと、多分明日の試合もほぼ同じメンバーで行くことになりそう。

正直なことを言う。チームメイトが得点を決める姿を上から見てると、やっぱりどこか自分の顔が引きつってる(と感じる)。自分が出ていないんだもん、悔しいに決まってる。

それでも。控え室でみんなで勝利を共有する時は、心からの喜びが溢れてくる。 これは本当に!試合中なんてちっぽけなことを気にしていたんだと感じさせられる。

まあ、悔しい気持ちは変わらないけどね。これは自分で掴むものだから!やるしかない!まずは明日もし呼ばれてもいいように、しっかり準備。


12日(土)
朝、9時半にリンク集合。朝食を食べたあとは、ビデオミーティング。昨日の試合の良かった点、悪かった点をみる。

ミーティングの最後に、ロースター発表。
自分は、またしても呼ばれなかった。13人目のフォワードが一人変わっただけ。そこに呼ばれるかと思っていたが、自分と同じ5セット目で組んでいたもう一人のフォワードが呼ばれた。

そのあとは、オプショナルアイス。
試合に出ないメンバーは、居残りでさらに練習とワークアウト。

それが終わった後に、コーチから呼ばれ1対1で話をした。

コーチが言っていたこと。
「先週の試合、そして今週の練習内容は素晴らしかった。ヘビーにプレイもできているし、コーナーでも強くなっている。今日の試合の13人目のフォワードは、優希かもう一人のフォワードどちらかを選ぶかが最後の選択だったが、しばらく彼は試合に出ていないので今回はチャンスをあげることにしたことをわかってほしい。また、昨日の試合で7-2で勝利したこともあり、試合メンバーみんなが良いプレーをしたから、ここでメンバーを変えるのは難しい。もしいいプレイをしてない選手がいたら、そこを変えるつもりだったけど…。」

と言った内容だった。

今日の試合に出るのが、自分かもう一人のラインメイトのどちらかになるかはわかっていた。たしかに彼はしばらく試合に出てなかったし、これはチャンスを与えるタイミングだ。

どうしたら、13人目のフォワードに入れるかどうかという枠の選手から、抜けられるのか。 それはやっぱり、少ないチャンスで決めるしかない。

いいプレイをしても、「いいプレイできたね。」で終わってしまったら、結局また「他の選手にもチャンス上げよう」と変えられて終わり。コーチにも、チームメイトにも、観客にも、誰もの目に焼き付く印象を残すこと。

必要なフォワードにどうしたらなれるのだろう。いろいろと考えていた。今後ホッケーを続けていくうえで、こういった状況はまた出てくるだろう。シーズン中盤になってから評価を再び得るのは簡単なことではない。ましてやチームは絶好調だ。これからの自分のキャリアのためにも、絶対に今、価値のある経験をしている。だからこそ、逃げてはいけない。控え選手が反骨心を失ったらそれこそ終わり。1点決めれば絶対に変わる!そこまで、もがき続けてみよう。 

ハンツビルとの二戦目は、昨日の試合とは打って変わってロースコアゲームに。結局両者1-1のまま決着はつかず、延長戦に。ここでも点が入ることはなく、リーグ戦の結果的には引き分け。最後はシュートアウト(サッカーで言うPK戦)で相手が決めて敗北という形にはなったものの、僕らの大学にもポイントは入った。

今週は、1勝1引き分けという結果に終わった。

来週は、全米でもトップ5に入る強豪ミネソタ州立大学との試合。多分、今までで一番ハードな試合になる。アウェイ遠征になるから、まずはそのメンバーに入れるように!

必ず、陽を浴びるその日は来る!そう信じて、来週も頑張ろう!


P.S
先日、早慶アイスホッケー定期戦が行われ、この試合を最後に、小さい頃からずっと一緒にホッケーをやってきた仲間たちの多くが大学4年間のキャリアを終え、アイスホッケーの第一線から退くことになりました。
今の早稲田慶應の同期はみんな、小学生の頃から何度も試合をしたり、一緒に東京選抜で戦ったりと本当に思い入れのある最高の友達ばかりです。対戦したときにはぼろ負けしたり、僅差で勝ったり、また時にはチームメイトとして全国に挑んだりと、皆と共に多くの経験をし、一緒に成長してきました。海外に出てからは、彼らの活躍をネットを通して見れたとき、毎回本当に幸せな気持ちになりました。そして、日本にいるときに見た早慶戦という華の舞台で、大歓声の前で輝く皆さんの姿は本当にかっこよかったです。
最後の試合を見ることができずとても残念でしたが、ずっと勇気をもらっていました。今まで本当にありがとう!そして、お疲れ様でした!


特に、高校時代を共に過ごした早実同期の大空、烈、健太には感謝してもしきれません。早実の後は大空と僕は違う道に進みましたが、当時の記憶が昨日のことのように鮮明によみがえります。本当に毎日が楽しい瞬間だった!今まで本当にお疲れ様でした。新しい舞台でも、頑張れー!!!!!

左の怖い顔をした髪の毛つんつん男が大空。その隣にいる末っ子感マックスの子が烈、そして僕の隣にいる、高身長&イケメンという素晴らしい武器を持っていながら恋愛にだけはとことん恵まれない男、健太です。ちなみに健太くんは、先日の早慶戦での得点が、高校から数えても初ゴールだそうです。おめでとう!またみんなで飲むぞー!


今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

三浦優希


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