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10. 監督から言われた、僕に圧倒的に足りないモノ

この文章は、試合メンバーに入らないことがわかってから試合が始まるまでの時間で書いたものです。


10月27日

遠征最終日。UAH (University of Alabama in Huntsville)との第2戦目の日。昨日と同じように朝練習をして、そのあとプレゲームランチを取り、少し休憩。シャワーを浴びてスーツに着替え、ホテルを出る。

いつも通りの全ての試合前の準備を終えてリンクに来ると、張り出されたメンバー表に自分の番号はなかった。そんな気はしてた。昨日の第1戦でシュートも打てなければ、ゴールに向かう積極的な姿勢を見せられなかったし、試合後半になってからはほとんど出番をもらえず自分のスポットに控え選手が入っていたから。

第1戦では、ディフェンス2人がある事情で試合に出れず、普段よりフォワードが多くベンチに入れたが、今日第2戦ではそのディフェンス2人が試合に出れることになり、結果的にフォワードの出れる人数が減ることになる。その選手が自分だった。
ある程度覚悟はしていたけど、やはりいざ目の前で現実を突きつけられるとなかなかつらい。

少し時間が経った後、コーチに呼び出され話をした。

1番の原因は”Tenacity” が圧倒的に足りないということだった。日本語だとどのように訳すのが正しいかはわからないけど、「粘り強さ」とか、「執念」とか「意地でも離さないこと」といった表現が一番近いのかな。ゴール前でストップしなかったり、パックを片手で取りに行こうとするシーンなどが消極的だと、ビデオを交えながら指摘された。

まさしくその通り。自分に一番足りないのがこの部分。自覚がある。「自分でなんとかしてやる」「俺がゴールを決める」「何が何でもパックを奪う」「小競り合いに絶対に負けない」というような強気の姿勢を見せることが少ない。というより、全く出来ていない。

心に訴えるようなプレイ。そういうのが必要なんだろうな。この使われ方が続いたら、大学生活残り3年間試合に全然出れないまま終わることになる。

大丈夫。焦らないで心を整理しよう。

一つありがたいことがある。これは自分次第で変えられることだ。コーチに「今すぐもっと上手くなれ」と言われたわけではない。スキルじゃなくて、自分の心の持ちようでいくらでも"Tenacity"をアピールできるはずだ。

やれる。必ず返り咲く。昔からずっと言われてることは同じじゃないか。いい加減に変わらないと!やるだけ。それが簡単じゃないのはわかる。でも、やるだけ!それだけで変わるんだから!
闘争心。やられてもいいから、とにかく戦う姿勢を見せよう。絶対に自分にならできる!

そもそも、一試合出れないくらいで毎回落ち込んでいる場合じゃない。そんな時間はない。チームの最優先事項は、「勝利」だ。もしチームが僕を使わないで勝ち続けることができるなら、それは監督の采配が正しいし、チームの目的が達成されているのだから素晴らしいことだ。ただ、それがずっと続くことはない。

チームが調子のいい時はなかなか状況は変わりづらいかもしれない。それでも、いつか必ず自分が必要とされる時がくる。勝てなくなった時には絶対に出番が回ってくる。絶対に!
そもそも、それを待っているだけでは今まで通りだ。掴みにいかないと!

楽をしない。偉ぶらない。誰のせいにもしない。言い訳をせず、ひたすらチャンスに備えて準備。

今日もまた人生の一つの転機。素晴らしい経験をさせてもらった!ここでまだまだ成長できる。感謝!

また今日から新しいチャレンジ。まずは週末の試合に出れるように全力で月曜日の練習からアピール!がんばろう!


もう一つ大事なことは、どんな時も温かい応援をくださる皆さんのお陰で毎日頑張ることができていること。やはり、励まされるというパワーはものすごいです。日頃の皆様の声援に心から感謝しています。なかなか良いニュースが届けられず申し訳ないですが、どうか気長に見守っていただけると嬉しいです。それも含めて成長過程ということで。必ずみなさんをハッピーにする日が来ることを約束します!

三浦優希

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