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説明可能な状態に自分を置く

私は考えていることや感じていることを言葉にするのが昔から苦手で、誰かに質問されると無口な子どもでした。聞かれている間に頭の中で自分が知っている言葉を選ぼうとするけど、その言葉が思うように口から出てこない。

とにかく人前で喋らないで済む道を選択してきて、授業中も手を挙げて発言するなんてもってのほかだし、先生にさされないように前の人の背中に隠れて絶対に私のことを指名しないでくださいというオーラを出していました。

そんな私が少しずつ変わり始めたのは、16歳で日本代表に選出され、多くの人の前(メディア、テレビカメラ)に立たされて話をしなければならない状況に追い込まれた時からでした。


言葉によるコミュニケーションに頼れない

サッカーというスポーツは、子供のころから私にとって第一言語のようなものでした。むしろ言葉によるコミュニケーションを苦手にさせたのは、もしかしたらサッカーが影響していたのかもしれないと思ったりもします。言葉を使用せず、ボールと身体行動を通してコミュニケーションが取れるサッカーは私にとって心地よく、言葉の要らない世界にコミュニケーションの本質を見出すようになっていきました。

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みんなが協力しあって生きていける社会へ。愛と共感力で、豊かな世界を創っていきたい。サッカーが私にもたらしてくれた恩恵を、今度は世界に還元していきたいです。