フォリーベルジェールのバーの絵を考察してみた。

🎨マネの「フォリーベルジェールのバー」をゆきななりに考察してみた。
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これは晩年、マネが亡くなる一年前に描き上げた絵。
パリの華やかな社交場として知られるフォリーベルジェールのバーをどこか哀愁漂うように描くのがマネらしさ。
というのも、このバーは雑技団や踊り子も登場する舞台があり、また社交場として貴族、政治家、女優、家族連れの行き交う場所としても知られていたが裏では秘密の社交場として
娼婦との出会いの場としても有名だった。
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マネはそんなパリの裏側、華やかさだけではない現実味のある画風が特徴的で、特に娼婦を題材にした絵は沢山残されている。
この絵の正面にいるバーメイドもお酒を作るだけでなく時には娼婦として仕事をする女も多くいた。
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でもよく見てみるとこの絵は凄く不自然さに気付く。
この絵のバーメイドのすぐ後ろには鏡があると言われている。
でももし鏡がすぐ後ろにあるとしたら、
鏡に映るお酒の位置も数も合わない。後ろ姿のバーメイドの位置もおかしい。(画像三枚目みたいにならないと変じゃん?)
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画像二枚目この絵の下絵の段階では、正面のバーメイドは右を向いていて、完成した絵の中央よりも元々は右寄りに居た。
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これをある評論家は「左上には踊り子の脚だけがぶら下がっている。とするとこれは空想で、鏡も元々なく後ろ姿のバーメイドは別人で、この絵は
マネの空想と現実を織り交ぜたものだ」と語っていた。
その見方も正解だと思う。
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でも、鏡があると仮定して別の評論家の解説を読んで納得した。
つまり画像四枚目のように、元々このバーメイドはマネの目の前に居たわけではなく、マネ自身がバーメイドを斜めから見て描いたものだった!
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この見る人にギモンを提示する絵の手法がマネのカラクリで、
マネはバーメイドを絵の中央に配置して
バーメイドの頭を点にとり三角にバランスを取ることによって印象付ける手法だったの🤔🤔
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こんなの亡くなる晩年に描き上げるモネは天才👏👏👏💕 #フォリーベルジェールのバー #マネ

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