観てないミュージカルの音源だけ感想パート2

 こんにちは、雪乃です。観てないミュージカルの音源がじわじわと増えてきつつあるので、今日はその音源だけの感想を書こうと思います。第一弾はこちら↓です。

1789 バスティーユの恋人たち

 宝塚版のCDをキャトルレーヴオンラインで購入。東宝版は鑑賞済みですが宝塚版は未見のため、こちらで感想を書きます。
 タイトルの通り、フランス革命を題材にしたミュージカル。通しで聴いて、やっぱり曲が良い!!!宝塚版でのみ使用されている楽曲として「声なき言葉」がありますが、これが本当に良い。1幕ラストにふさわしく、民衆、革命家たち、そしてロナンとオランプと、たくさんの声が重なっていく展開は圧巻の一言。この曲、大劇場で聴きたかった……!
 あとは何と言っても、私が東宝版で号泣したフランス人権宣言が採択されるシーン。音源だけでも泣けます。貴族として生きていたオランプが担うのが、「自由とは、他人を害さないすべてのことを成し得ることである」なのが最高に熱いです。からの「悲しみの報い」。1789の中でも一番好きな曲です。アントワネットもロナンもオランプも、立場が違うすべての登場人物を包んで、観客を未来へ導いてくれるようで大好きです。
 実況CDなので当時が初舞台だった101期生の口上も収録されているのですが、受験生の密着を見てからだとより泣きますね。ラインダンスの「ヤッ」の掛け声もフレッシュです。

ロックオペラ モーツァルト

 1789のCDを買ったことで「フレンチミュージカル良いな!」となり、そのままノリでキャトルレーヴオンラインで買いました。キャトルレーヴオンライン、爆速で商品が届くのでありがたいです。
 モーツァルトが題材のフランス生まれのミュージカル。曲は現代的でポップでエネルギッシュです。星組の新トップコンビのプレお披露目公演だったこともあってか、音源だけもとにかくエネルギーが伝わってきます。モーツァルトとコンスタンツェが結ばれるナンバー「一人で眠る夜に別れを告げて」は、ハッピーで可愛くてもう最高。「道を開けろ僕が通る」は聞くたびに元気になるし、「ビン、バン、ブン」は上品で、かつたおやかな色気があって好きです。
 サリエリの歌う「切り刻まれたプライド」と「殺しのシンフォニー」、タイトルは物騒ですが炎のような激しさとフレンチミュージカルの芸術性が絶妙なバランスで同居している感じがあって好きです。
 そして2幕終盤の「やすらぎに包まれて」は良いですね。男役2人のデュエット最高。フィナーレはモーツァルト本人の音楽が多用されていて聞きごたえがありました。生で観たかった……。

マドモアゼル・モーツァルト

 またもやモーツァルトですが、こちらは日本生まれのミュージカル。舞台の音源ではなくサントラですが、ミュージカルで使用されているナンバーなのでこちらで感想を書きます。
 もともと音楽座で上演されていた作品ですが、秋に東宝制作のもと再演されることを知ったので配信で購入しました。
 まず、1曲目「マドモアゼル・モーツァルトのテーマ」で泣きました。音楽座版は未見で、短いダイジェスト動画でしか知らない作品のはずなのに、なぜか泣きました。そして同時に、この曲は何が何でも劇場で聴かねばならないと強く思いました。「マドモアゼル・モーツァルトのテーマ」に限らずどの曲も劇場で演奏され、歌われるべきであり、劇場でこそ鳴り響いてほしいと願わずにはいられません。それくらい美しい楽曲でした。「1991」は、1人の人間の人生の果てを遠くから眺めているような感覚があって泣いてしまいました。
 私が生まれる前の作品ですが古さはまったく感じませんでした。むしろなつかしいと思いました。いや、なつかしいを通り越して、もはや帰るべき場所なんじゃないかとすら思い始めました。なんだこのアルバム、実家か?
 「マドモアゼル・モーツァルト」は母が大好きな作品なので、もしかしたら遺伝子レベルで刻み込まれているのかもしれません。
 サントラなので、歌詞が付いているのは「永遠と名づけてデイドリーム」のみ。しかしこの曲の歌詞がとにかく良いです。ちゃんとストーリーを踏まえて解釈したい曲ナンバーワン。儚げなのにどこかに普遍的な強さを感じる曲でした。

リトルプリンス

 こちらも音楽座作品です。音楽座版は未見ですが来年の東宝版に備えて配信で購入しました。原作は「星の王子さま」。呼んだのはだいぶ昔ですが、好きな小説です。
 国産ミュージカルの良さとして、「歌詞が制作された段階から母国語である」ことが挙げられると個人的には思っているのですが、その良さが全体的に出ていると思います。リトルプリンスのミュージカルナンバーの歌詞はやわらかくて、素敵な日本語。「ハチミツ色の瞬間(とき)」なんて、もうタイトルから大勝利でしょ。
 リトルプリンス、作品そのものは未見なのですが、2015年のブロードウェイミュージカルライブで「輝く星」を聞いていたりします。現在は「シャイニングスター」というタイトルになっているのかな。アルバムを聞いたことで気が付きましたが、飛行士の歌う「物語のはじまり」と王子さま「シャイニングスター」はメロディが同じなんですね。
 「序曲」も「アストラルジャーニー」も「シャイニングスター」も、とにかく音がキラキラして聞こえました。劇場で音と歌詞が広がる瞬間を目の当たりにしたいですね。ということで待ってろよシアタークリエ……絶対に行ってやるからな……。

おわりに

 宝塚と音楽座だけ、そしてフレンチミュージカルと国産ミュージカルだけの話になりました。なぜかというと、これを書いている段階でウィーンの「モーツァルト!」のCDがAmazonで在庫切れしており調達が間に合わなかったからです。入荷したら買うぞ。
 音楽座のアルバムを一気に2作品買って思ったですが、音楽座の楽曲は始まった瞬間に世界に誘われる感じがあります。世界がまるごと降ってくるような作品も好きですが、音楽座はこちらの手を取って作品世界に導いてくれるような感じがあります。
 欲しいCDが無限にあるので、この記事は無限に続けていきたいです。

 本日もお付き合いいただきありがとうございました。