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【活動について】なぜエンタメでありたいか。

僕の作品はエンタメでありたい、という記事を先日投稿しました。
今回はなぜエンタメでありたいのかについて書きたいと思います。

答えは単純。もはや理由になっていないくらい「そのまんま」。
僕が人を楽しませることが好きだから、というのが第一。
更に、僕自身がエンタメが好きで、エンタメを作る人に憧れるから。
そして、僕自身がエンタメに救われたからです。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

・僕自身がエンタメが好き

またくどくど書きますが、純文学的作品が嫌いな訳ではありませんし、否定する訳でもありません。純文学的作品に触れることも好きです。また、そもそも純文学的作品とエンタメ的作品の境界は曖昧です。

しかし、僕はどちらかといえばエンタメ的作品が好きであることはたしかだと思います。

たくさんの絵本に囲まれて育ち、母に連れられて舞台を見に行きました。
子供の頃からマンガやアニメが大好きでした。
ギャグ漫画が好きだったし、ミステリーやファンタジーやSFの小説が好きでした。
毎週両親が借りてくる映画のビデオを一緒に見ていました。
中学生の頃にはライトノベルにハマりました。
大人になった今もマンガを買いアニメを見ています。
コメディ要素のあるような映画やドラマや舞台も好きです。
お笑いやバラエティ番組が大好きです。
いろんな音楽のジャンルを聴いてきましたが、結局今でもたくさん聴くのはいわゆる「J-POP」です。
テレビでジブリ映画が放送されれば前のめりになって見ます。
いまだにディズニーランドに行けば全力でミッキーに手を振ります。

好きなんです。
少年の心がいまだに残っているのか、そういう性格なのか、親の影響なのか、楽しいことが好きなんです。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆

・エンタメを貫く人に憧れる

エンタメというのは、年を取るにつれて、その舞台裏が透けて見えてきてしまうと、現実を知って面白みを感じられなくなる人もいると思います。

きれいごとと呼ばれること。
お金のこと。
作品の裏には大変な苦労があること。
大人の事情が絡むこと。
様々な思惑があること。
自分は少年マンガの主人公のように強くなれないこと。
マンガやアニメのキャラクターは実在しないということ。
バラエティ番組にも台本があること。
生放送の音楽番組の歌は生歌ではないこと。

でも僕は、そういった裏側を知った上でもエンタメ的作品に惹かれるし、それらを創り出すクリエイターに憧れを持ちます。


・ワンピース
エンタメ的なマンガの代表は少年マンガだと思います。
そしてその少年マンガの代表、「ワンピース」。
ファンタジーで冒険でバトル、コメディもあり、エンタメ要素たっぷりです。
大人の心を打つ考えさせられるセリフもたくさんあり、様々な考察なども飛び交っています。近年、週刊少年ジャンプは大人や女性の読者が増えてきています。「キャラクターの思考が現実的ではない」だとか「恋愛は描かないのか」といった意見も出ており、それを参考にしてマンガの方向性を修正していくことも手だと思います。
しかし、作者である尾田栄一郎はあくまでも少年向けのエンタメを貫いており、その姿勢に僕は憧れます。
「ワンピース」はその信念があるからこそ多くの人に活力を与える作品になっているんだと思います。


・Mr.Children
僕の大好きなバンド、Mr.Children。
「ミスチルはロックか、ポップか」といった議論をよく聞きます。その答えはないと思います。強いていうならロックであり、ポップであるのだと思います。
彼らの音楽は多くの人に感動を与えるものでありながら、なおかつ魂のこもった芸術だと思います。
彼ら自身もまた常に揺れ動いているのだと思います。揺れ動くというと受動的なイメージになるかもしれませんが、常に考えて変化を続けているんだと思います。「スーパーマーケットファンタジー」という自分達の音楽が大量消費されることをポジティブに捉えたアルバムを出したかと思えば、シングルCDを一枚も出さぬままプロモーションもろくにせず「SENSE」というアルバムを出したり。
ファンクラブ限定ライブでは生音にこだわって知名度に関わらず曲を披露したり。かと思えば、ベストアルバムリリース時のツアータイトルは「POPSAURUS」と名付けたり。
彼らが自ら「ポップスの恐竜だ」と名乗ることを僕はとても尊敬します。
ポップスであることに誇りを持つ姿がかっこいいと思います。


・大泉洋
僕の大好きな芸能人、大泉洋。
今や大物俳優となった彼が出演する作品は、例えば映画「探偵はBARにいる」「清須会議」「恋は雨上がりのように」「こんな夜更けにバナナかよ」「映画ドラえもん」「グリンチ」ドラマ「ノーサイド・ゲーム」など、エンタメ業界のど真ん中をいく作品が多いです。
テーマがまじめかどうかという話ではありません。原作や共演者や主題歌の話題性、プロモーションの規模、どれだけ多くの人をターゲットとした作品か、といった観点です。
人気アイドルを俳優起用したりすることには批判の声もありますよね。
大泉洋は人気アイドルではありませんが、タレントとしての一面を持っていることはたしかです。
映画の宣伝のために役者がバラエティ番組に出演することは、作品のイメージを損なったり、俳優としての活動にマイナスになることもあるかもしれません。
しかし、いまだに大泉洋は北海道でバラエティ番組のレギュラーを持っていますし、映画やドラマの度に何度となくバラエティ番組に出て滑稽な姿を晒しています。
もちろん彼も苦悩を抱えて、舞台をやったりプライベートを保ったりバランスを取って活動していることも知ってはいますが……
エンタメ業界を突き進む彼の姿が僕はかっこいいと思います。


小説家の例えが出てこなくてお恥ずかしいですが……
僕はこのように、胸を張ってエンタメを貫く方々に憧れています。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆

・僕自身がエンタメに救われた

またあえて極端な意見を書きますが、人の心を救うような価値ある作品は純文学的なもので、エンタメ的作品はくだらないもの、という見方もあるかもしれません。

でも、僕はエンタメに救われたと思っています。


心の調子を崩した時、純文学的作品や自己啓発本のようなものによって、自分を見つめ直すことによって精神状態を整えるようなイメージがありますが……

僕が精神的に調子を崩すまでのストレスフルな日々も、体調を崩してからの憂鬱な日々も、エンタメに救われました。


医学的な根拠があって書くのではなく、あくまでも自分の経験や感覚です。


最初に2015年に調子を崩した時に心の支えになったのはテレビ番組「水曜どうでしょう」や芸能事務所「オフィスキュー」のタレントの方々でした。

2017年、本格的に調子を崩した当初は、大好きな水曜どうでしょうでさえ見ることはできず、大好きなMr.Childrenを聴くことも嫌になりましたが……

それでもひたすらマンガを読んだりアニメを見たりしていました。

それらによって嫌なことを少しだけ忘れることができました。

それは現実逃避かもしれません。
積極的に心を回復させるものではなかったかもしれません。

でも、辛さを減らし、辛い時間を減らしてくれました。
結果的にそれが「休息」という大事な治療に繋がったのではないかと思います。


体調を崩した時にまず一気読みしたのは「魔法先生ネギま!」というラブコメで学園でバトルでファンタジーというエンタメ要素満載の少年マンガでした。
その後、アイドルにもハマりました。
去年1年間は仕事を再開した自分へのご褒美として週刊少年ジャンプを購読していました。
今年、妻の体調が優れなかった時期はひたすら劇場版名探偵コナン見ていました。


自己啓発本のようなものもいくつか読みました。すべてを否定する訳ではありませんが、僕の場合には心が掻き乱されて終わることも正直ありました。

人によってはうつになった時にバラエティ番組を見ることができなくなるという方もいるようですが、僕はむしろシリアスなドラマやニュース番組を見ることができなくなりました。
新聞くらい淡々としていればニュースも受け入れられるのですが、今でもワイドショーやネットニュースは悲劇的な面を誇張したり報道する側の悪意が強すぎたりして見ていられません。(それもある意味「エンタメ」なんだとは思いますが……)


僕はいつもエンタメに救われてきましたし、今も救われています。


純文学的な芸術も人の心を救うと思いますが、エンタメも時として人の心を救うと思います。
だからこそ多くの人に必要とされているのだと思います。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆

エンタメでありたいと思う理由……

僕自身エンタメが好きで、エンタメを貫く人に憧れているから。

そして、僕自身がエンタメに救われたから。
その恩返しという訳ではないけれど、自分が好きなことで人を喜ばせることができるのであれば幸せだと思います。

僕の作風と、僕が憧れる方々の作品や僕を救ってくれた作品として例にあげたものは全然違うジャンルばかりですが、エンタメというスタイルの話です。

まだまだネットで細々と書いているだけなので、大きなことを言うのは恥ずかしいですが……
胸を張ってエンタメが好きだと言い、誇りを持ってエンタメを作りたいと思います。

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