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切り抜きせなまちラジオ#8~アクセントを差し込む~

はじめに

これはSenaさんとぽんたさんとの対談を切り抜いたもの第2回です。前回の記事はこちらからどうぞ。この回だけ単独で読んでも楽しめると思います。ざっくりと文脈を切り取ったものですので詳細は元動画からどうぞ


デフォルメ度の違う表現について

雪町―ぽんたさんの絵を見ているとデフォルメ度の違う表現が混在していて、すごいな~と思うんですけどあれは何を考えてやっているんですか?いやこれ口悪いな(笑)
Sena―(笑)
ぽん―個人的に色のイメージがあっていれば多少デフォルメ度が異なっていてもある程度はしっくりくるんじゃないかなと思っていまして
雪町―あ~なるほど!
ぽん―最初にテーマ色を設けて色を置いているんですけど、昔配色集を読みこんだのでそれを思い出しながら色を選んでいますね
雪町―お~
ぽん―とはいえそれだけでもキャラと背景のテイストが変わってきちゃうので、最後に色調補正レイヤーをかけてつじつま合わせしている感じですね
Sena―へ~
ぽん―あとはキャラと背景に共通の質感処理をかけたりして
雪町―ノイズみたいな?
ぽん―そうですねノイズとか使ったり
雪町―今の話聞いていると、これから背景描こうと思っている人とか例えば写真をレタッチしようって時に写真の情報量が残っている部分があっても絵として成立するっていうことですよね、色が破綻していなければ
ぽん―そうですね
雪町―では皆さん色に気を遣えばいいんじゃないでしょうか?知らんけど
ぽん―色を変えられるのってデジタルの強みなので、ガンガン使っていっていいかな~と思いますね


キャラと背景の占める割合

Sena―ぽんたさんは絵を描くときにキャラと背景の占める割合などで意識していることはありますか?ってリスナーの方から来ています
ぽん―いや~、でも割合は決めていなくてその時にどっちをメインに描きたいかで決めていますね
Sena―なんかありますよねキャラ描きたい時と背景描きたい時とで
ぽん―そうですね、まちまちって感じで
Sena―雪町って感じで
ぽん―(苦笑)


背景がある絵のキャラクターデザイン

Sena―キャラメインの背景ありイラストと背景メインのキャラありイラストだとキャラクターデザインの考えは違うのでしょうか、との質問を頂いております
ぽん―う~んデザインていうか情報量はコントロールしますよね、小物とか線の太さとか
雪町―ぽんたさんの絵は色の対比がついてるのでそのままキャラ小さくしてもいいと思うんですけど、Senaさんだとキャラ小さくすれば色がなじんでシルエットがつぶれそうですね
Sena―そうなんですよ~(笑)、なかなか難しい


小物へのこだわり

雪町―ぽんたさんの絵と言えば小物とか花を絵に挟んでると思うんですけど、何かこだわりとか象徴的な意味とかってあったりするんですか?
ぽん―これは本音と建前がありまして
Sena―本音と建て前?
ぽん―はい、建前から言いますと、キャラの特徴やコディネートに表情を持たせたりですね。ファッション的に垢ぬけさせたり、花を挟んで大人っぽさを出したり
雪町―へ~
ぽん―本音を言いますとアクセントカラーを簡単に差し込むことができるので
雪町―わかる~(笑)
ぽん―やっぱ似た配色で塗っちゃって絵にメリハリがなくなったときは小物でアクセントカラーを差したりして
Sena―雪町さんも結構アクセントカラーにこだわりを持ってますよね
雪町―そうなんですか?知らんかった(笑)
Sena―アクセントカラーってよく言うじゃないですか
雪町―あ~そうなんですか?
Sena―言わないということで
雪町―記憶障害ということで(笑)。ごめんなさい覚えていない
Sena―でもいいですね、小物でアクセントカラー。やってみようかな
ぽん―小物はまあ大事なおしゃれ要素だと思うので
雪町―キャラデザとか見てても小物ってすごい個性が出ますもんね
ぽん―そうですね~
雪町―俺も小物付けよっかな、やぼったい子しか描いていない
ぽん―どうなんでしょう、背景メインで小物メインだとごちゃごちゃしちゃうので
雪町―難しいですよねそのへんのバランス。とはいえ僕背景メインで描くつもりないのに毎回結果的に背景メインになっちゃってるので(笑)
ぽん―(笑)


キャラの服の塗りについて

Sena―人物画を描いているとうまくいかないなってところが服の塗りなんですけど、服ってものによって質感とか陰影の付き方が変わってくると思うんですけど、意識していることってありますか?
雪町―全人類聞きたいことだ(笑)
ぽん―そうですね、やっぱり布のかたさとかは意識していまして、あとは服の素材の情報量がそのまま絵に効いてくると思うのでしわのテクスチャとかを使ったり
Sena―え!しわのテクスチャ!?
ぽん―はい。実際に服の写真を撮ったりして、テクスチャとして使ったりしてます
Sena―へ~、なるほど、なるほどと言いつつこれ以上踏み込めないのですが(笑)
雪町―まあ、服の質感難しい(笑)
Sena―難しいですよね
雪町―結局キャラ絵の画力出る場所が服のしわとかですもんね
Sena―結構そこでみんな悩んでそうですよね
ぽん―なのでね、ちゃんと観察しないとですね
Sena―かといって街中でガン見してたら警察沙汰になるんでね(笑)
ぽん―俺写真撮っちゃいます(笑)
雪町―やばい奴じゃないですか(笑)


リスナーからの質問


自分の絵に対して満足がいかないことはありますか
雪町―
いい質問ですね(笑)
Sena―(笑)
雪町―これね~、Twitterとかで絵を見てくれている人がいるからあまり言わないんですけど、満足してないですよ常に(笑)
Sena―常に
雪町―どうしてもね、だって自分よりうまい絵描きさんなんてごまんといるわけじゃないですか
ぽん―うんうん
雪町―比較するな楽しもうって意見もありますけど、早くうまくなろうと思うとどうしても比較しちゃうし、それで下手だなあって自信が粉々に砕け散りますよね、それで毎回かけらを拾い集めながら絵を描いているっていう(笑)。
Sena―そうなんですよね。毎回全力は出しているんですけど、見比べるっていうのは否が応でもしますし、つらくはなりますよね(笑)これだっていう絵はなかなか出ない
ぽん―うん、僕も満足いってないですね
Sena―流されなくてもいいんですよ(笑)
ぽんーいや、本当に(笑)。実際のところ絵を描き始めてから短いので圧倒的に基礎画力が足りなくて、描きたいって思うやつが描けなくて諦めたりしている絵が結構あるので、、
Sena―みんな勉強中、いったいいつになったら満足いく絵が描けるのか
雪町―逆に満足いく絵が描けたらその瞬間絵描きとしては死ぬっていう可能性もありますからね(笑)
ぽん―たしかに
Sena―それ以上の絵を描けなくなるってのはつらいものがありますね、ハングリーであれ、と。こんな感じで良いでしょうか?
ぽん―良いと思います(笑)


今後挑戦してみたいもの
雪町―
挑戦してみたいもの、、、?
Sena―バンジージャンプとかやめてくださいよ(笑)
ぽん―自分はグリザイユ画法に挑戦してみたいですね
Sena―お~
ぽん―絵そのものとは関係ない話なんですけど科学記事読んでたら、人間の目の構造についてってのがありまして、
雪町―はい
ぽん―色を認識する神経と明暗やシルエットを認識する神経がおなじやつを使っているらしくて
雪町―え!?まじ?
ぽん―はい、だから実際に色覚異常の人は色を認識する機能を省いているので明暗やシルエットの区別がつきやすいっていう話があるんですよ
Sena―あ~、普通は色を認識する分だけさらに使って?
ぽん―そうなんですよ
Sena―全部そっちで補っている、と
雪町―へ~
ぽん―そこで思いまして、グリザイユ画法って先に明暗をつけていくじゃないですか?
雪町―そうですね
ぽん―いつもは色を置いている状態で影を乗算とかで置いているんですけど、さっきの話にのっとると先に明暗つけてから色を置いたほうが人間の機能をフルに使えるんじゃないかなあと
Sena―人間の構造から絵を攻めていく
ぽん―とはいえ全然グリザイユやったことがないんですけど(笑)
Sena―難しそうですよね~
雪町―難しいですよね(笑)なので今後グリザイユ研究してもらってぽんたさんから教えてもらいたいですね(笑)
ぽん―多分心折れてる可能性大ですよ(笑)
雪町―(笑)
Sena―僕が挑戦したいことってなんですかねえ、、、?とりあえず今後の同人イベントの立ち回りについて話しますね。
雪町―はい
Sena―なくなった春のコミケで江の島のイラスト集を出す予定だったんですけど、そんな感じで今後は一つの地域で一冊作りたいなと思っていまして
雪町―へ~
Sena―京都に行きましたってなったら京都に旅行に行きましたって本を作っていくというスタンスですね
雪町―いいですね、次Senaさんはどこを描くでしょうクイズ当ててみたい(笑)
ぽん―たしかに
Sena―そこの地域の人から人気出るかもですね(笑)。まあ、お楽しみに
雪町―今後挑戦してみたいことねえ、ふわっとしてるんですけどもっと自由になりたいですね
Sena―翼が欲しい
雪町―そう、翼が欲しい、僕の感覚ですけど今絵を描いていて色々拘束されているというか自由じゃないので
Sena―いろいろ考えて描いている、と?
雪町―そう、色々もがいて地面はいつくばって進んでいるような、、、神は空を飛んでいるのに(笑)
ぽん―(笑)
雪町―記述的な表現から抜け出したいんですよね。物の形や固有色を見て情報を取捨選択して記述してるんですけど、その辺が自由じゃないというか
Sena―はい
雪町―やってることが写真と変わらないんですよね、極論ですけど解像度ギリギリまで描きこんでしまえば絵もデジタル写真も変わらない
Sena―そうですね
雪町―先週のたねんぼさんの話ともつながっているんですけど、ぐちゃぐちゃしているけどそれっぽく見えるとか、描いてないけどそれっぽく見えるとか、憧れますよね
Sena―そうですよね~ほんとに
雪町―すいません、めちゃくちゃふわっとしていて(笑)
ぽん―いえいえ
Sena―今後の3人の動向に注目です
雪町―おれ、ハードル高くね(笑)?


絵を描くときのしんどさや苦痛

Sena―絵を描くときはしょっちゅう感じていますね、特に背景。背景描いているときって単純作業なので、描いている途中は描けないなあっていう苦痛と日々戦っている感じですね
ぽん―僕も基本的に全部しんどいんで(笑)。物を作るとき、一つの作品を作るときって全部しんどいと思うんですよ。完成して発表するその時の快感のために我慢してるみたいな(笑)もう全部しんどいです(笑)
Sena―(笑)
雪町―夢をぶち壊すかのような回答ですね(笑)
ぽん―まあでも完成したときの喜びは得難いものがあるので
Sena―しんどさの分だけですね。じゃあ雪町さん希望を与えるような回答をお願いします
雪町―え~無理だなあ(笑)。だってこの中だと俺が一番ぐちぐち言いながら描いてる人間でしょ(笑)
Sena―あの~雪町さんと作業通話しているとず~っとぶつぶつと言ってますよね(笑)
雪町―すいませんね(笑)。絵のことが全然わからないから苦しい。今でも全然わからないけどもっとわからなかった頃のほうが苦痛は少なかったですね(笑)
ぽん―あ~
雪町―すいませんね夢も希望もない3人で(笑)
Sena―血も涙も流しながら絵を描いているんですよ(笑)
雪町―こうなっちゃいけないっていう良い例ですね
Sena―絶望を与えるような回ですね(笑)


三人の出会ったきっかけ

ぽん―僕がコミケで一目ぼれしました
雪町―あれマジでびっくりしましたよね。だって挨拶来てくれたので後でスペース伺いますって言ったらコミケ2日目なのでないですって言われてどういうことって(笑)。(雪町のスペースはコミケ3日目)
ぽん―ただ一般参加者として買いあさっていたんですけど、ちょうど友人に本を渡すために持ち歩いていたらすごい奴がいたので
雪町―ありがとうございます~、ほんとに
ぽん―たまたま渡した名刺を気に入ってくださって、本を交換する流れになって今に至ると
雪町―逆に接点そこしかないのに、このラジオに誘ったっていう(笑)
Sena―本当に申し訳なさしかない
ぽん―びっくりしましたね(笑)。ラジオやっているなってのは認識していたんですけどまさか呼ばれるとは思っていなかったので
雪町―僕もまさか引き受けてもらえるとは思っていませんでした(笑)
ぽん―そこからこのラジオをすべて聴き漁り、、、
雪町―ありがたいですけど、やばいですよ(笑)。ほら、コメントでもテロみたいなラジオって言われてるし(笑)

次回に続く