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平成最後の夏休みに普通のOLが中国・深センに行ってきた ④

深セン滞在時間もあと半日を切ったところで、電脳街で有名な華強北路に向かいます。

この街について検索すると「ドローン!セグウェイ!IoT!」みたいな単語が並ぶ記事が山ほどヒットします。そんな最近の胡散臭い近未来事業にありそうなワードだらけの街、あるんでしょうか。 

電脳街・ウォーミングアップ編

電脳街・華強北路の最寄り駅、華強北駅に到着。

どうやら電脳街と反対の出口から降りてしまいましたが、それっぽい建物がお出迎えしてくれました。まだ序の口ですらありませんが…。

ここでも百度地図を頼りに歩きます。道中、心をくすぐられる怪しさがある施設を見かけました。何の施設だろう。ここを境に、少しずつ電脳街に近づいてきたようで、だんだんとそれらしき建物たちがぽつぽつと見えてきました。

どうやら電脳街は一つの施設のみではなく、多くの電子パーツ卸売市場のことを指すらしいです。規模の大小を問わず、街には市場らしき建物がところ狭しに並んでいます。ウォーミングアップも兼ね、まずはそこそこの規模の卸売市場に一度入ることに。

都会電子市場という市場です。規模は郊外のイトーヨーカドーくらいの大きさですが、土曜日ということもあり多くの人が出入りしています。中が外から見えないあたりかかってこいサイバーパンクという気持ちを持ちつつもおそるおそる中に入店します。

サイバーパンクというより、上野アメ横の屋内市場に近い雰囲気。奥に進むと、半導体やらパーツやらがぎっしりとショーケースに詰まっているエリアになります。

何のパーツかはわかりませんが、こう並べられていると伊勢丹のジュエリー売り場のようです。

建物全体に個人商店が密集しており、家族経営のようなお店もちらほら。おばあちゃんが一人で切り盛りしているお店もありました。彼女がコンピューターおばあちゃんだったのかもしれません。

帰りにコンピューター赤ちゃんも見かけました。

電脳街・華強北路最大級?賽格電子市場編

都会電子市場を後にし、華強北路を北上するとそこは歩行者天国でした。この付近にも地下鉄の出口があったので、本当はここからアクセスするべきだったのでしょう。華強北路行く方は電脳街と直結した出口からアクセスすることを強くおススメします。

歩行者天国の付近にある賽格電子市場は、このエリアの中でも最大級の卸売市場だそう。ただ、周囲にも大規模な卸売市場が多く並んでいるので気をつけてください。でも正直どこを見に行っても楽しい気がしますが、最大級の市場と聞いたら見ずにはいられません。

中は10階建て。扱う用品やジャンルごとに分かれています。構造はビックカメラとかソフマップとほぼ似たようなものですが、広告や看板のギラギラサイバーパンク感や取り扱い商品は流石深センというようなものばかり。見かける電化製品すべてに目を惹かれてしまう体験は、ここでしか出来ないのではないでしょうか…。

漫画「火の鳥」のロビタのような、AIBOのような風貌のロボットたち。ちょっと欲しかった。

あとで調べてみたらほぼロビタでした。

コンピューターおばあちゃん再び。八百屋や駄菓子屋を商店街で営むのとそんなに変わらないっぽいです。老人サイバーパンク映画とかあったら観てみたいですね。

ロシア語対応の店舗。深センはあまり英語が通じませんが、電脳街では比較的通じました。若い子と商売上手そうな人にはなんとなく大体通じます。なんとなくがキモな部分もあるのですが、ロシア語はなんとなくで喋るのは難しそう。трудно…

やっとドローンを見つけました。特にドローンに関心があるわけではないのですが、ITやテック系を全くもって知らない自分が唯一知ってるくらいのものなので、少しテンションが上がりました。近未来!テクノロジー!ソリューション!知らんけど。

売り場の近くには巨大ドローンが展示してあります。何に使うんだろう。大きいものはかっこいいということだけは知っているので、かっけー!すげー!と連呼していました。お土産で買ったら喜ばれそうでしたが、日本で使ったら怒られそうなので買いませんでした。

一通り楽しんだところで、下のフロアに降ります。そこで悲劇が。

小型ドローンにいじめられました。道路に面した一階のお店の気さくなおじさんが、ただただわあわたしの身体めがけてドローンを飛ばしてきます。大きい虫に追いかけられてる気分です。普通にこわいしドローンは身体に当たると結構痛い。人を商品の実演販売に使わないでほしいですが、なんやかんや賽格電子市場で一番楽しい思い出になりました。近未来都市・深センの洗礼。訪れた際は是非ドローンを飛ばしてもらってみてください。

電脳街・おやつ編

ドローンに散々追い掛け回された疲れと、深センを発つ時刻が近づいてきたので軽く腹ごしらえついでに休憩。華強北駅の周辺は、卸売市場以外にもショッピングセンターなどが充実しています。

どの国でもピザは人気です。クンパオチキンのピザがあるあたり、中華らしさを感じます。あとパイナップルがやけに人気、酢豚のパイナップルもピザのパイナップルも大好きな自分にとっては嬉しいです。日本の某ピザ屋ではパイナップルピザのことをゴミピザと裏で呼んでいるらしいです。悲しい。

クンパオチキンピザと照り焼きパイナップルピザのハーフアンドハーフセットを注文。ドリンクとサイドメニューのポテト類が付いて229元でした。日本のピザ屋とあまり価格帯は変わりません。照り焼きもどこの国でも人気だな〜と思いながらピザを食べたら味に違和感が。なんか知ってるけど照り焼きチキンじゃない。謎肉?

謎に苦の正体はうなぎの蒲焼きでした。日本でうなぎ絶滅が恐れられている中、隣国ではパイナップルと一緒にピザにされてました。日本では実現しえないメニューに出会えて大興奮。しかも美味しい。ピザ屋の彼女になったら蒲焼きうなぎパイナップルピザを作って暮らそうと決めました。

深セン最後の晩餐がうなぎになるとは思いませんでしたが、楽しい旅もそろそろ終盤です。

次はイミグレーションのある羅湖で深セン最大のコピー品市場を巡ります。

続きます。


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