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平成最後の夏休みに普通のOLが中国・深センに行ってきた ⑤

いよいよ深センの旅も終わりに近づいてきました。行きは福田口岸経由で深センに入国しましたが、帰りは別のイミグレーション、羅湖口岸から出国することにします。なんと、この羅湖のイミグレーションの付近には、深セン最大のブランド品コピー市場があるのです。

今年、深センにsupremeのフラッグシップストアが出店されました。もちろんフェイクです。今回の旅では寄ることは出来ず、無念…。と、深センはITの他にブランド品のコピーにも力を入れているすごい都市です。

羅湖に向かうあいだにも、コピー品と思わしきスニーカーを多く見かけました。BALENCIAGAのトリプルSが人気のようです。ぱっと見で偽物と分かるというか、もはやそれっぽい要素のある別の商品でしかありません。そう、まだこれらはパクリでしかありません。向かう先の市場は、まさにコピーを販売しているのです。

深セン最大のコピー品市場、羅湖商業城

地下鉄1号線に乗り、終点の羅湖駅で降りイミグレーションを示す看板に沿って歩くと、左手に商業施設があります。ただ出国のみする人も多くいるので注意。駅前には拙い英語で「コピー!バッグ!ウォッチ!」と声をかけてくる客引きのおじさんもいるので、着いていけば必ず到着できますが、しつこく追い回されるのであまり着いていかないよう気をつけてください。自分は駅から店内まで10分ほど追い回されました…。

施設内は5階建てです。先ほどの電脳市場同様、ジャンルごとにフロアが分かれています。1〜4階はアクセサリー・靴・バッグ・おもちゃなどの店が並んでいますが、最上階の5階はスーツやチャイナドレスを仕立ててくれる店のみのフロアでした。ブランドコピー品に興味が無くとも、仕立て屋さんとして見る分には楽しいかも。

靴屋の店先に並んだいろんなブランドコピー品のスニーカー。ブランド的に絶対に同じ並びは見られないような品揃えばかりです。素材は案の定ぺらぺら、エナメルはテッカテカ。写真にはありませんが、セリーヌのようなバッグにスタッズをたっぷり付けたなんとも言えない商品などもここにはあります。カメラをショーケースに向けたら嫌な顔をされたので、たぶんここでは写真撮影は控えた方が良いようです。

電脳市場と違って、仕入れ業者のような客はあまりおらず、一般の客で賑わっている印象でした。ですが、問屋街というような点は変わらず、わりと店員さんは携帯をいじったり、廊下でタバコを吸ったり、子供がすみっこでどんぶりをかっくらっていたりとテキトーに過ごしています。この自由な雰囲気、嫌いじゃありません。

おもちゃ屋さんにいたっては、フロアの床に商品を直置き。光ったり歩いたりしているおもちゃをそこらに転がしておくのは、一種の実演販売みたいなものなのでしょうか。

羅湖商業城でのお買い物

深センに来てから、特に食べ物以外でお金を使っていなかったので(使えなかった)、せっかくここまで来たこともありお買い物をすることにしました。ちなみに日本でのブランドコピー品の購入・持ち込みは禁止ですので、購入は自己責任でお願いします。

購入品はこのサンダルとサングラス。ファッションに詳しい方なら、きっとどこかで見たことあるようなデザインでしょう。サンダルは400元ほど、サングラスは2つで300元くらいのお値段でした。どちらも日本円にすると大体4000〜5000円くらいとお安いですが、ここは深センの市場。ここでのお買い物は、値切りがデフォルトです。

ハイブランドのコピー品が多いこともあり、最初は1000元以上からふっかけてきます。商品を見ていると英語でいろいろ話しかけてくるので、購入前にはまずお値段を聞きましょう。その後、商品を棚に戻し店を出るような素振りをすると相手側から値切ってくるので、ここからが交渉です。

次に、自分でもやりすぎかな…と思うくらいの値段を一度提示します。さすがに店員さんも戸惑い、さらに交渉は続きますが相手が電卓を持ってきてくれるまではやりとりを続けましょう。また、財布にこれくらいしかないよ!と希望の値段と同じ額くらいのことをいうと、少し譲歩してくれます。大体は最初の価格の半額〜2/3くらいまでで購入することが可能です。

ですが、ブランドやお店ごとに相場が違うのでそこは念頭に入れておくのは忘れないように。常識的に有り得ない額で交渉すると、もちろん断られます。たかがコピー品といえど、相手も商売をしているのですから、相手を思いやる気持ちも必要です。「値切るけど、また深センに来たときはうちで買い物してね!」と交渉が成立することもあったので、あくまでも店員さんにはていねいに接しましょう。

たまたまこの日に着ていたTシャツが気に入られ、「お前の可愛さとそのTシャツに免じて値引きしてやるよ!」と絡んでくる店のおじさんにも出会いました。ぼったくってはきますが、ほとんどの店員さんはフレンドリーで優しい方だらけです。謝謝!

滞在時間は約2時間ほど。似たり寄ったりの品揃えの店ばかりなので、じっくり見なくとも施設内はすべて周りきれました。夏の終わりですが、時刻18時をすぎるとあたりは暗くなってきました。この施設から見える、奥の立派な建物がイミグレーションに繋がっています。

入国時と同様、軽い荷物検査と審査を受けますが入国よりはスムーズです。ですが、出国カードはやはりここにもないので職員さんに聞いて貰いましょう。欲しい旨を伝えるとなぜか10枚くらい一気に渡してくるので、他に出国カードを探している人に配るとなんだか人助けした気分になるのでおすすめです。なお、入国時に貰うカードにも出国用の用紙がついているので、出来ればそれをとっておくと吉かもしれません。

最後にイミグレーションにて中国共産党の看板を見つけたので記念撮影しました。

出国手続きを済ませると、今度は香港に入国することになります。深セン〜香港間を繋ぐ橋のような廊下がとにかく長い。同じ羅湖駅でも、有楽町線永田町駅〜丸ノ内線赤坂見附駅と同じ、もしくはそれ以上の距離があるのでなるべく早めに手続きを済まるのがおすすめです。

この可愛いピクトグラムがあるエリアに着けば、もうそこから香港です(多分)。深センより英語の看板表記が急に増えるので分かりやすいはず。SIMカードは中国香港兼用のものを使用すると、入れ替える手間が省けます。ただ、①の記事にもあるように電子決済サービスについては本当に気をつけてください…。

イミグレーションを抜け、香港の羅湖駅に到着。ここから電車で一時間ほどで香港都市部に行くことが出来ます。オクトパスカードもここから使用可能になるので、ついに深センを離れてしまったんだなとさみしくもなりました。さらば深セン…。

以上、深セン旅行記でした。
感想などのおまけ編は次の記事にて。

続きます。



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