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あたしときどきおもうの

カテゴリー名を「ちょっと話そう」から「あたしときどきおもうの」に変更しました。2022.6~

夜、NHKニュース9を流し見していたら、こんなトピックが流れてきました。

「母になって後悔~言葉にしてはいけない思い語りだす女性たち」

どういうこと?、とそのまま見入ってしまいました。

トピックの大もとはこの本のようです。

母親になって後悔している

トピックの大まかな内容は、

母親へのアンケート調査で浮かび上がった、

  • 子育て大変、喜びに感じられない

  • 良い母親でいることのプレッシャーやそれに関するもやもやした思い

についてのインタビューや専門家のコメントなど。

「ちょっとわかる気がする…」が、率直な感想。

後悔か?と言われると。

うちは障害児がいるので、

「障害がなければこんなに大変な思いをしなくてよかったのに」と日々のケアに関して徒労感がすごいとか、「(障害児がいるのに)お母さん、すごいですね」と言われることがあったりで色々ともやもやすることは多いんですよ。

仕方ないじゃん、自分が産んだ子だから面倒見るのは当たり前のことだし。別にすごいねって言ってほしくてやってるわけじゃないし。
倫理上、やらないといけないし。障害児の親は献身的で~みたいなステレオタイプが健常児の親よりもあるような。

障害児の親だからってちゃんとしてなきゃいけないのか。ではちゃんとした、良い親って何。さらに、あなたを選んで生まれてきたみたいなスピ的な慰め?にはモヤっを通り越してイラっ。

…等々、思うことはあるんですけど、子どもを産まなければよかった、のような純粋に、人生こんなじゃなかった的な後悔じゃなくて、私に限って言えば「初期不良の子を産んでしまった」の後悔が強いかな。

うちの子は、政治家さんたちが言う、"生産性が低い""手がかかる"カテゴリーらしいですね。
別に引け目を感じる必要は全くないのですが、こういう発言を見聞きするたびに「何が共生社会だよ」と毒づいたりするわけです。

盛大なブーメラン

話は変わりますが、私はとある施設で、知的障害がある方々と調理の仕事をしています。

器用さだとか巧緻性(こうちせい/手先や指先を上手に使う力のこと)、コミュニケーションスキルその他もろもろ苦手なところを私たち健常のスタッフがフォローするのですが、なかなかこれが大変で。

利用者のスキルの程度によっては野菜の切り方一つでも毎回細かく指示、下準備(その人が作業しやすいように)しておく必要があります。作業中もこまめに確認しておかないととんでもない切り方になっていたりします。メニューを見ても作業手順が想像できない方もいるので、これまた私たちが段取りをしておきます。ある程度視覚支援のようなサポートはしていますが難しい。

特に困るのが、空気が読めない・こだわり行動が強い特性の方や対人関係などのソーシャルスキルが乏しい方。
自分にもそういう特性の子どもがいるので、多少は耐性があるかと思っていたのですが、地味にメンタルに来ます。

自分の興味関心がある話を、こちらも知っていると思っていきなり話し出すのは当たり前、不注意な発言や態度で他の利用者とケンカになったり。自分のルーティンが一番で、作業はほったらかしにしてしまうとか。

忙しいときは、つい、「…チッ」と心の中で舌打ちをしてしまう自分がいます。

「いかん、これはうちの息子に対して舌打ちやってるのと同じだ。」盛大なブーメランを自分に投げている状態に気づいてハッとなります。

やっぱりね、子供がそういう人で、障害や特性に理解があっても出ちゃうわけですよ。身近にそういう人がいない環境の人なら、舌打ちどころか普通にディスるでしょうね。もっとひどいことをする人だっているでしょう。

健常者でさえ、ちょっとしたことで「使えない」と言われる昨今、母親としては、初期不良で産んでごめんねとしか言いようがないのがしんどいなぁ。

とまぁ、最近はこんなことを「ときどきおもうの」でした。

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