私も、うたをつくる
娘がはじめて作詞活動(←大袈裟!親バカ!)をした日。(【娘、うたをつくる】のノート参照)
そもそも彼女は、小さいときから想像力が豊かで、短くなった色鉛筆を擬人化し、延々と色鉛筆ファミリーの世界に没入できるタイプ。
声色を変え、1人で何役もこなし、ぼそぼそとセリフらしきものを口走っているときの集中力は、アスリート並みである。
他にも、お気に入りのぬいぐるみをベッドに横たわって出産。
少しけだるそうにぬいぐるみ赤ちゃんをあやすなどしてしばらく入院(母子同室風)した後、
退院パーティーを取り仕切ったりするくらいに、役になりきる力を持っている。
もちろんその時、弟はパパ役で駆り出され、私は娘の友人の「ゆきちゃん」として二人の元に見舞いに訪れ、パーティーにも参加することを要請される。
また、彼女の表現の場はとどまることなく、絵とお話をノートに書くこともある。
弟の3歳の誕生日には、二次創作おむすびころりんを絵本にしてプレゼントしていた。(ネズミがおじいさんに玉手箱を渡したりと、少し浦島太郎要素のあるストーリー仕立てであった)
そんなファンタジックな娘から「つぎはかあさんよ」とリクエストを受け、正直気が進まなかったが、しぶしぶ私も作詞活動にいそしむことになった。
***
タイトルは『まど』。
1番:あかるい ひかりを あつめましょう
どこまで いっても あおいそら
おめめに やさしい みどりのき
いくつになっても あそびましょう
2番:まぶしい ひかりを はなちましょう
ここまで きたのに ほしがない
こころに やさしい つきあかり
いくつになっても あそびましょう
***
無難ワードを羅列した結果、無味乾燥な作風にまとまってしまった。
もちろん、娘の感想は「へぇ」だけだった。仕方ない。それは甘んじて受け止めよう。
それにしたって、子どもの感性、子どもの世界、子どものファンタジーはいつ失われてしまうのだろう。いつ形を変えてしまうのだろう。
へんてこなペットボトルギターを作ってかき鳴らすことも、
キラキラ光るお手製のワッペンを家族の胸に貼って歩くことも。
そのうちなくなってしまうのかな。
いくつになってもあそびましょう
そう。そうなんだ。
いくつになっても、夢中になれる世界を持っていてほしいと思う。
繊細でも、不器用でも、あなた自身の中にある「楽しみ」を大切に。
何でもない日の愛おしい小さなほほえみ。
「ゆきちゃん」はいつまでもあなたの友だち。
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