見出し画像

七夕の奇跡🎋

私は、七菜。
七夕の夜、拾われたから…
七菜。

『ニャー、ニャー、ニャー』
私はお母さんとはぐれてひとり、
夜の駐車場で鳴いていた。
真夏だけど、雨の降る夜だった。

一生懸命鳴いた。
『誰か、私を見つけて』
必死に、身体中からの声を絞り出して。
『お腹空いたよぅ……』

夜で暗いし、
雨も降ってるし、
体も心も不安でいっぱい。

見渡す景色、
全部真っ暗で……
だけど、
見つけて貰いたくて
いっぱいいっぱい
鳴いたよ。

もう、チカラ尽きそうに……
諦めそうになってしまった。

そんな時、
拾いあげてくれた
あったかい両手。

嬉しかったよ。
見つけてくれて……
ありがとう。

階段を登る音。
ドアを開く音。

キミは小さな私を優しく包みこみ、
お風呂に入れて綺麗にしてくれた。

雨で濡れて冷たかったけど……
心の中は、
キミの優しさでポカポカになったよ。

ありがとう。

そうして、
そんなキミと離れて……
新しいお家にやって来た。

不安と希望、2つの気持ちで
いっぱいだった私。

最初はまだ慣れなくって、
近づく度『しゃーしゃー』言われてたけど……


お腹は空くし、喉も乾く。
お皿と同じ大きさの体で
ご飯だってお水だって
一生懸命に飲めるよ。

最初は、
羊さんのぬいぐるみ1個分だったけど…


今は、
羊さん3、4個分になったよ。

去年の今頃は、
ひとりぼっちで鳴いてたけど……

今は、

ひとりじゃないよ。

爽(さや)姉ちゃんも愛姉ちゃんも、
大好き。

しっぽをじゃらし代わりに
パタパタ遊んでもくれるし、

ぺろぺろ、
舐めあいっこもしてくれる。

明日の七夕🎋で、
優しいあったかい両手に拾われて
ちょうど1年、、、

私、七菜は
幸せにゃ。




この幸せが
ずっとずっと続きますように✩.*˚

お星さまに
お願いします、にゃ🎋

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?