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映画ほど素敵な世界はない

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映画がなかったら、生活はどんなに味気ないものになるだろう。家にいたまま夢の世界を見せてくれる情報技術に乾杯!
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#指輪物語

誰にも愛される名画「オズの魔法使い」

「オズの魔法使い」は、1939年に公開されたアメリカ映画。  ドロシー・ゲイル(ジュディー・ガーランド)は、エムおばさん、ヘンリーおじさんに育てられて、カンザスの農場に住んでいる。  カンザスというのは、アメリカでは「ど田舎」の代名詞である。    ドロシーは、「虹の彼方に幸せがある」と思っている。  ドロシーがこの歌(Somewhere Over The Rainbow)を歌うところは、映画史に残る名場面だ。  彼女は、愛犬のトトとともに、 竜巻で吹き飛ばされる。  

指輪物語(その4)なぜフロドは故郷に受け入れられないのか?

 指輪大戦争が行われたペレンノールというのは、ゴンドールの東の端、ミナスティリスの前に広がる平原だ。  ゴンドールというのは、ローハンの南に広がる人間の王国。ミドルアースの中心にある国だ。アラゴルンは、この王になる定めの人物なのである。  王宮があるのがミナス・ティリスという巨大な城。  これは、明らかにブリューゲルの「バベルの塔」を念頭に置いたものだ。映画のセットはなかなかよくできている。  ナズグルの首領との対決で瀕死の重傷を負ったエオウィンは、ミナスティリスにある

『指輪物語』(その2)ローハンの姫君エオウィン

 『指輪物語』第2部は「二つの塔」。  第1部と第3部では、ドラマチックな物語が展開するのに対して、第2部ではあまり大きな動きがない。  しかし、ここでヒロインが登場する。ローハンの姫君エオウィン(ミランダ・オットー)だ。  原作でも映画でも、一番魅力的なのは、エオウィンだ。彼女が物語全体の主人公だといってもよいだろう。  大河アンドゥインのラウロスの滝の前で、旅の一行はオーク(魔法使いサウロンの手下である怪物)の襲撃にあう。その後、一行は2手に分かれ、フロドとサムワイズは

『指輪物語』(The Lord of the Rings)(その1)

 『指輪物語』』(The Lord of the Rings)は、J.R.R.トールキンによる長編ファンタジー。あまりに壮大な物語りなので、映画化は不可能だと考えられていた。  それに、原作には熱狂的なファンが山ほどいる。「10回読んだのまでは数えたが、あとは分からなくなった」などと言う人がいる(私もかなり読んだ)。失敗したら、監督は立ち直れない。  2001年に、ピーター・ジャクソンが映画化に挑戦した。全世界の指輪ファンがかたずをのんで見守ったのだが、この映画はかなり成功