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映画ほど素敵な世界はない

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映画がなかったら、生活はどんなに味気ないものになるだろう。家にいたまま夢の世界を見せてくれる情報技術に乾杯!
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#セルゲイエイゼンシュテイン

大発見!「アレクサンドル・ネフスキイ」は、クルスク戦車戦の予言だった。

「アレクサンドル・ネフスキイ」は、セルゲイ・エイゼンシュテインの1938年の作品。  後で述べるように、これはクルスク戦車戦(1943年)の予言になっていた。この事実は、これまで指摘されていなかったことだと思う。  12世紀から、「北の十字軍」と呼ばれるリヴォニア騎士団、ドイツ騎士団などが、北ヨーロッパ、とくにバルト海沿岸南東の異教徒に対して遠征攻撃を仕掛けてきた(ロシア正教は、異教扱い)。   1240年、ドイツ騎士団がロシアに侵入したが、ノヴゴロド公アレクサンドル・ネ

「オデッサの階段」はいまでもあるか?

 「戦艦ポチョムキン」(1925年)は、ソ連の映画監督セルゲイ・エイゼンシュテインによる、映画史上、空前絶後の作品 。   空前であるのは当然だが、ある意味で絶後でもあると、私は考えている。  私は、大学生のとき(1962年か63年頃)に、東大駒場祭で見た。「ポチョムキン上映促進会」というのがあって、その団体の主催で上映したのだ(日本初公開は1967年とされているが、これは、一般公開の時点だ)。非常に強い衝撃を受けた。  それ以降、何度も見た。いまはなき日劇アート・シアター