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AI入門講座――人工知能の可能性・限界・脅威を知る ◎目次


はじめに  003

第1章 AIを味方につけるには、AIを理解する必要がある
1.AIを敵でなく味方と考える  025
AIは、すでに社会を大きく変えつつある
AIを敵でなく味方と考えよう
AIは、われわれの仕事の手伝いをしてくれる

2.「AIが何をやっているか」を理解する  028
AIを理解するのは、難しくない
従来のコンピュータ利用との違いは、機械学習
AI機械学習のコンペもある
「アルゴリズム」と「パラメータ」について

3.AIは万能のロボットではない  035
汎用AIでなく、特化型AIしかない
特定の分野では人間より優れている
現在のAIに何ができるか?
機械学習は、限定的な場合にだけ有効

第2章 AIができること(1)パタン認識
1.パタン認識ができるようになった  043
コンピュータが苦手だったパタン認識
ディープラーニングによってパタン認識能力が向上

2.パタン認識技術の進歩で可能になること  045
実務処理や作業の自動化が進む
製造業や農業でのAI活用
顔認証技術の可能性と危険
ガンの発見など医療での応用
自動車の自動運転が進む
自動車の自動運転は社会を大きく変える

3.AIによる自動翻訳の実力と可能性  054
音声認識で生活を効率化する
旅行者の会話ならほとんど完全
長い文章の場合はまだ実用レベルでない
「Google 翻訳」を助手に使って外国語を勉強する

4.セマンティック検索ができるようになる  061
キーワード検索からセマンティック検索へ
音声検索とセマンティック検索で検索が変わる

第3章 AIができること(2)プロファイリングとフィルタリン
1.プロファイリングによる広告  067
プロファイリングとは何か?
広がるプロファイリングの応用
プロファイリングで成長したグーグルやフェイスブック
レコメンデーション
ターゲティング広告
広告の機能が向上し、収益が上がる
消費者の立場からは問題もある

2.フェイスブックのデータで人格を推定する  075
フェイスブックの個人データからプロファイリング
両親や配偶者が把握しているより正確に、人格が分かる
興味深い発見がいくつもあった
相手に応じたメッセージを送ればきわめて効果的
プロファイリングで個人の生活が脅かされる危険

3.採用選考や信用度の評価にAIを活用  082
AIによる採用選考
スポーツでのAIの活用
信用度のスコアリング(評点付け)
日本でも始まった個人信用スコア

4.平均値でなく、個人ごとに異なる対応  089
テレマティクス保険
新しい医療保険
モラルハザードを克服できる
新種保険を導入しただけで済むわけではない

5.フィルタリングや分類   093
迷惑メールのフィルタとして利用
医療における自動診断
AIの助けを借りて不正会計を検知する
金融不正取引の検知
自然災害に対するデータ分析が必要

第4章 AIに高度知的活動ができるか?
1.AIは文章を書くことができるか?  103
創造的な仕事は聖域でない
すでにAIが報道記事を書いている
ウェブ記事のリライトサービスや広告コピーの作成
AIによる文章執筆の限界
失敗に終わったAI会話ボット
人間でなければできない作業の価値は上がる

2.「士業」はAIに駆逐されるか?  112
税理士の92.5%はAIに代替される?
AIの進歩によって、税理士の働き方は変わらざるを得ない
不正会計の発見にAIの力を借りる
判例の参照はAIのほうがうまくできる
AIの判断にバイアスがある?
弁護士の仕事はAIに取って代わられるか?

3.AIは金融市場に勝てない  120
利益を求める「捕食性アルゴリズムの群れ」
AIが算出した指数を用いても、収益をあげられなかった
AIを用いたファンドは高収益を実現できるか?
AIが運用する投資信託が始まっている
なぜAIは市場に勝てないのか?

4.AIは創造や発明ができるか?  127
作曲をするAI「エミー」
AIが映画を作る
レシピを作るワトソン
ユリイカは自然法則の発見ができる

5.AIの軍事利用や暴走の危険  132
AI軍事革命が始まっている
中国がAI軍事革命を先導
シンギュラリティはあるか?

第5章 AIはどのように思考しているのか?
1.ニューラルネットワークによるディープラーニング  139
従来のコンピュータ利用との違い:機械学習
1950年代に提案されたパーセプトロン
パーセプトロンでパタン認識を行なう
勾配降下法で係数を調整する
パーセプトロンからニューラルネットワークへ
ニューラルネットワーク
「複雑ではない、ただ量が多いだけ」の機械学習
なぜ正しいのか、分からない

2.回帰分析  153
昔から用いられてきた回帰分析
最小二乗法による回帰線の決定
ロジスティック曲線による回帰

3.決定木とランダムフォレスト  158
決定木
ランダムフォレスト

4.SVMによるパタン認識  164
最強力の手法と考えられていたSVM
より複雑な場合

5.ベイズのアプローチ  167
データで事前判断を修正する
事前確率と尤度から事後確率を導く
ベイズの定理
迷惑メールのフィルタとして利用
ベイジアンネットワーク
コンピュータで自動的にモデルを構築
データ駆動的なシステム運営が可能になる

第6章 データはAIの栄養源
1.AIの機械学習にビッグデータが用いられる
  181
ビッグデータ:これまでは利用できなかったデータ
どのくらい「大きい」か?
非構造化データとは何か?
AIの機械学習の訓練データに用いる

2.これまでの定量分析とビッグデータの違い  185
これまでの定量分析と何が違うか?
AIスコアリングは、どこが新しいのか?
日本の金融機関はビッグデータを蓄積できるか?

3.AIに学習させる前のデータ処理が重要  189
タイタニック生存者予測コンテストでのデータ
データの欠損値をどう処理するか?
職人芸的な作業が重要な意味を持つ

4.情報が判断を決める  194
データ駆動型経営
情報への正しい態度が成功の確率を高める
モンティ・ホール問題
隠されている情報を見逃さずに活用できるか?
確率は、情報によって変化する
シャーロック・ホームズの推理

5 データは誰のものか?  203
ケンブリッジ・アナリティカ事件
銀行による情報銀行構想

第7章 過学習とそれへの対処
1.過学習は機械学習の本質的問題  209
学習データに対しては正解するが、新しいデータで間違える
過学習は昔から問題とされてきた
汎化能力は、新しいデータにも正しく答えられる能力

2.過学習への対処法  213
交差検証あるいはクロス確認
「オッカムの剃刀」は複雑さの排除を提唱する
スパースモデリングの強力さ

3.日常生活における過学習問題  219
日常生活でも過学習が多い
誤った目標が達成されすぎてしまう
過学習への対処法は日常生活の知恵
審議会や社外取締役は言い訳のための仕組み
複雑さの排除は、日常生活や自然界でも見られる

第8章 深刻な「中国問題」
1.中国の高度な顔認証技術の裏にあるもの  229
中国では、正確な個人識別が可能になりつつある
世界最先端の中国AI技術を支える基礎研究
中国ではレイティングや監視を支持する意見が多い

2.中国における個人データの収集  234
全国民の個人番号システム
詳細な個人情報も収集されている
フィンテックサービスで情報を集める
中国ではビッグデータが簡単に集まる

3.究極のデジタル独裁者が中国に生まれる  239
習近平が終身国家主席に
『1984年』のビッグブラザーは、現実にはあり得ない
個人情報を握る独裁者ビッグブラザーが登場する

4.警戒する世界  242
中国は、AIでアメリカを抜く
アメリカでできないことが、中国ではできる
アメリカは、多様社会の優位性を技術開発で証明できるか?
EUは個人データの保護を強化
日本はどう対応したら良いか?

第9章 AIはいかなる社会を作るか?
1.人間の仕事はなくなるか?  251
ディスラプター(破壊者)としてのAI
「中抜き現象」が進む
創造的な仕事も代替される
人間は人間しかできない仕事に特化
新しい仕事が生まれる
AIで価値が上がる仕事もある

2.新たな格差が生まれる危険がある  258
AIを開発できる企業は限定的
強いものがますます強くなる
ベイシックインカム論に対して

3.これまでの社会秩序との衝突  264
自動運転が可能になると、社会の仕組みが大きく変わる
これまで前提としてきた社会の仕組みからはみ出す
「人間に優しい」という基準でAIを判断することはできない
何が正しいかを独裁者に決められると問題だ

4.人間の創造性はAIと違う  269
機械学習で新しいものを作り出せるか?
AIの創造性は本物か?
人間は疑問を抱く
人間は知識に基づいて、ある方向を探索する
人間は探求そのものを目的として探求する
知性は遊び、すなわち無目的的行為を求めるものだ

【第5章補論】ベイジアンネットワーク:要因が複数ある場合の因果関係の分析  283

図表一覧  287
索引  301


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