米中貿易戦争の根底にあるもの

 米中貿易戦争の根底には、中国の成長が本物であることに対するアメリカの焦燥がある。ファーウェイに対する攻撃はそれを象徴している。ファーウエイを叩き潰したところで、アメリカ国内で通信機の生産が増えて雇用が増えるといったことは生じない。
 「経済活動の基本を握るこのような産業の成長が中国で成長するのを認めればことはできない。だから、いまのうちに叩き潰しておかなければならない」という認識が根底にあるのだろう。
 だから、これは高関税とは別の動きだ。トランプ大統領一人の気まぐれではなく、アメリカの総意を表していると考えることができるだろう。

 実際、中国のAI技術は、世界で最も先端的なものになりつつある。
 2040年頃には、中国のGDPはアメリカ抜いて世界一になる。一人当たりGDPでも、中国は日本と同水準になる(ということは、2040以降は中国のほうが日本より豊かな国になるということだ)。
 日本は、このような変化にどのように対応すればよいのか?


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