AIを駆使する「超」メモ帳

◇なぜ「AI時代のメモ帳」なのか?
 グーグルドキュメントを検索するためのキーワードは、それをファイルに記入する場合も、また検索画面で入力する場合も、音声入力で簡単にできます。したがって、長めのものであっても簡単に入力することができます。

 これまで、私は、音声入力で本文が書けることに注目していたのですが、それだけではなく、検索に音声入力が使えるというのが重要な点です。
 ここで提案している検索の仕組みは、音声入力がなければとても面倒で、使いこなせません。音声入力は、AIのパタン認識技術によって初めて可能になった入力の方法です。したがって、ここで提案するメモ帳は、「AI時代のメモ帳」であるというになります。
 もう少し正確にいうと、AIのパタン認識技術とデータのクラウド保存、そしてスマートフォンによるコンピュータの小型化、という3つの技術が使えるようになって初めて可能になったメモ帳です。これらのどれか1つが欠けても、使うことはできません。
 これまでのメモ帳とは比べ物にならないほど強力なものになるのは、当然のことです。
 これまで述べてきたように、用途は、、原稿やメールの下書きの他、メモ(アイディアメモ、TODOメモ、買い物メモ)、記録のアーカイブ(パスワード、ID、重要書類の番号、血圧などの記録)そして、写真の検索ファイルです。


◇キーワードの設定が重要
 これまで述べてきたように、このメモ帳を使いこなす最も重要なポイントがキーワードの設定です。これをうまく設定しないと、使いたいファイルを引き出すなかったり、重要なファイルを見失ったり、という混乱状態に陥ります。

 日付は音声認識で確実に、しかも同一の形式で認識しますので、重要なファイルには必ず入れておくのがよいでしょう。
 ただし、後から参照する可能性がないファイルに日付を入れておくと、検索で引き出されて雑音になるので、記入しない方がよいでしょう。記入するなら、重要なファイルの場合とは別の形式にします。例えば、3月26日でなく、3.26と入力します。

 避けるべきキーワードは、アルファベットと日本語が混在しているようなものです。音声認識が正確に認識しない場合が多いからです。
 また、本文中に頻繁に出てくる言葉(例えば、「重要」)は、ヒットするファイルが多すぎるため、単独の検索キーワードとしてはほとんど機能しません

 なお、例えば「2019年3月26日」とファイルに入力しておけば、検索画面で「2019年3月」と入力するだけで、このファイルを引き出します。「2019年3月」であまりに多くのファイルがヒットするなら、つぎに「2019年3月26日」と入力すれば、絞られます。
 このように、ファイル中には長いキーワードを書いておき、検索画面にはその1部を入力するというのは、便利な使い方です。まず短いキーワードで検索し、あまりに多くのファイルがヒットしてしまう場合に徐々に長くしていけば良いのです。

 スマートフォンの検索結果表示画面では、1画面を超える結果を見るのが困難です(PCでは、数が多くても簡単にスクロールできますが、スマートフォンでは、検索結果画面はスクロールしません)。
 こうした場合には、他のキーワード(例えば、本文中に入っていると考えられる言葉)とのand検索を行います。

◇重要なファイルを見失わないために
 ファイルの数が多くなってくると、頻繁には参照しない記録メモの類が見失わてしまうことがあります。
 重要な記録ファイルを見失わないようにすることが重要です。このため、ファイル数があまり多くならないうちに、キーワードをうまくつけておきましょう。その際、一定の工夫が必要です。

 あるファイルを暫く使わないでいると、どのようなキーワードをつけたかを忘れてしまうことがあります。
 「Googleドキュメントを駆使するための仕組み作り」で提案したメタキーワードである「いいい」をつけておくも考えられるのですが、これは頻繁に使うファイルの検索キーワードに残しておくほうがよいと思います。
 「保存」というキーワードを使うことも考えられますが、この言葉はファイルの本文中に多数ある可能性が高いため、検索用のキーワードとしては、うまく機能しません。
 そこで、「保存保存保存」をキーワードとすることにします。この言葉は、他の本文中にはまずないでしょう。

 ただし、時間がたつと、「保存保存保存」をつけたファイルの数が多くなってきます。ここから絞り込むには、先に述べたように、他のキーワードとのand検索を行ないます。

◇「キーワード一覧」ファイルを作る
 キーワードの付け方は、その人の仕事や生活の内容に応じて異なります。
 ただ、キーワードが多くなってくると全体の仕組みが自分でも分かりにくくなってくるのは、共通の事情と思います。
 これに対応して全体の仕組みを忘れないようにするため、「キーワード一覧」というファイルを作っておくことにします。ここには、属性キーワード、メタキーワード、そして、その他の設定したキーワードをメモしておきます。
 なお、さらにこのページの存在自体を忘れないために、このファイルに、「保存保存保存」というキーワードを書き込んでおきます。
 さらに、メタキーワード「えええ」を付けたすべてのファイルの最後に、「キーワード一覧を参照」というメモを貼り付けておきます。
 こうしておけば、キーワードの体系が分からなくなってしまうことは、まずないでしょう。

 Gmailの送信記録が文書アーカイブとして機能しているのは、編集者名や「原稿」とい適切なキーワードがあることに加え、引き出そうとしているものが原稿という同種類のものだからです。それに対してGoogleドキュメントには、多種多様な内容・性質・属性の文章を保存しているので、検索が容易でないのです。

 なお、ここで述べたように検索のためのキーワードを設定するのは、分類を行っていることに他なりません。分類には難しい問題があると述べましたが、ここでも、そうした問題が生じています。
 ただ、紙の書類と違ってデジタル文書では、一つのファイルに多数のキーワードを貼り付けることができるので、機能するのです。紙のでは1つのファイルに複数のキーワードをつけるのが難しいため、分類が機能しないのです。

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野口悠紀雄

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