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我輩は猫である 第1回(平成番外編)

我輩は猫である。名前は無くは無い。
姓は眼(ガン)、名はタレオ。
生まれて来たのはいつからなのかな?
覚えていない。気づいた時には野良になっていた。
生まれつき目が悪くて、ボヤけて見えるんだ。ですので
つい、目を細めちゃうんだナ。
そんなオレに餌を与えてくれるとってもいい奴がいるんだ。
オレたち猫と違う人間という、オレたち猫がいくら頑張ってもできないことをへっちゃらでやってしまう、信じられない能力を持った生き物がいて
そいつらが餌を与えてくれるのさ!
そいつらは気まぐれで、機嫌がいい時だけは
オレの頭をナデナデしてくれたり、咽喉(ノド)をゴロゴロしてくれたりする。
機嫌が悪いと、良く分からないがシッ、シッ、とか言ってオレたちを追い払うんだ。
そんな人間の中にオレたち猫を特別に好む変わった人間様がいて
わざわざダンボールの家まで作ってくれて餌まで与えてくれるんだ。
あれだけ頑張ってネズミを取ろうと走っても、なかなか取れずに苦労するのに何にもしなくても、餌が出てくるんだな。不思議だよ。
これが美味くて、とっても甘いんだ。
頑張らなくても、これが喰えるんだったら
体を動かさなくていいよ!随分太ってしまいそうなんだけど
しばらくは甘えてみようと思う。
そんなご主人様の隣の家に住む50代前半の前髪が白髪だらけの男が
我輩のことを眼(ガン)タレオと言っているらしい。
我輩はこの名前が好きではないのだが、名前がないより名前があった方がいいではないか?
猫に名前なんかないのだから、名前をつけてもらえるだけでもありがたい!
そんなご主人様のお隣の前髪が白髪だらけの男がどうやら音楽CDを作ったらしい。隣の窓がたまたま空いてたのでそいつの音楽がつい聞こえて来たのだがこれがなかなか良い。
こう、うまくは説明つかないのだが、我輩、猫にもわかるくらいなのだから
多分、いいのだろう!?
皆さんも一度聴いてみたらどうだ?
CD売ってるらしい。なんかライブもやってるらしいぞ!
一回くらい聴いて買ってやれよ!
我輩、猫にもわかるくらいだからな。

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