そんなこともできないの?の一言から考える相手に抱く理想像と現実
今日は珍しく怒っている。怒りをエネルギーにnoteを書く。今日は、保育園での先生から子供への声かけの話から、仕事の現場の話をしたいと思う。どうぞお付き合いください。
先日、息子4歳が夕食時にこう言った。
「先生は、僕がスプーン使うと赤ちゃんって言うねん」
その時私と夫は息子から詳しく話を聞いた。どうやらクラス全体に「スプーン使う子は赤ちゃん」という指導の仕方をしているらしい。
「ほな先生は赤ちゃんになるからイタリアン行けへんな」とか「インドの人は手でカレー食べるらしいで」とかカレーを食べながらそんな話をした。
その後、私は夫と2人で話した。どうしても怒りがおさまらなかったからだ。
何歳何ヶ月頃には、こういう発達段階があってその基準を満たしていない子に対して「赤ちゃん」と声をかけるのは、侮辱ではないか?と私は思う。先生が勝手に引いた線に対して超えていないからといって、ナチュラルに子供を見下していてとても不快だ。
夫は、そういう指導が気になるなら保育園入れるなってスケールの話なんちゃう?と半ば呆れていた。そうか、保育費倍以上払ってインターナショナルスクールにでも入れるか…なんて受け答えをした。
後日。複数担任がいるので、2人ともに私は話をした。息子は保育園での食事が楽しくなくて困っていること、お箸が使えなくても、食べにくいものにスプーンを使うのを自由にさせてほしいことを訴えた。そこでも先生は「スプーンを使ったら赤ちゃんだよ〜って指導してるんですけどねぇ」と話されていて、もう埒があかねぇなと感じて諦めて帰ってきた。
ちなみに息子はゆっくりだけど箸は使える。うちでは、食器は楽しく食べるためのツールだ、と教えている。キレイに食べたいならスプーンを使うし、無理して豆を箸で一粒ずつ食べるなんてことはしなくていいと私も夫も思っている。
息子が成長して、先生の言う「箸の使えない赤ちゃん」じゃなくなったら、きっとまた別のことで「それができないのは赤ちゃんだよ」と指導されるんだろう。
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現場を保育園から、職場に移したいと思う。保育園で先生が子供に対して描いている「何歳何ヶ月ならこれくらいできて当たり前」という理想像は、仕事の現場でもよくある話。
「3年目なのに、そんなこともできないの?」
これは、本人より年次が上か下かに関わらず、また年齢が上か下かにも関わらず、こういった理想像は誰しもあると思う。
このくらいの年だったら、これはできてほしい。これできないのヤバいよね。と、心の中で思う分には自由だと思うが、リーダー管理職がそう発言していたらさすがに凹むわ。
一方、会社の場合、この役職だったらこのスキルなどど、職位に対して求められる能力が明文化されている場合がある。こんな場合の、そんなこともできないの?、が一番辛い。
「管理職なのに、リーダーシップ全然ないやん」
「あの管理職のチーム、めっちゃ人辞めてくよな」
この例の場合は管理職自身が一番よくわかっているからこそ辛い。求められる理想像が明文化されていて、それを期待されてその役職についたのに、できていないことは本人が一番感じていることだろう。
そんなこともできないの?は、理想像が明らかな場合も、そうでない場合も、本人にはグサリと刺さる一言である。
誰かに対して、そんなこともできないの?が喉元まで出かかったら、そのときはこの記事をちょっとでも思い出してほしい。
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