広島打線は低めもヤバい

私は広島東洋カープ戦を視聴しながらTweetする際、よく「高めを使え」と言っていますが、根拠には低めの打撃成績のもの凄さがあります。
野球統計の指標を用いて軽く確認してみましょう。Lowは低め、Highは高めゾーンを打った(投じられた)際の成績のまとめです。

指標の説明は最下部に書いておきます。「よくわかんねーな」って方は赤が濃いほど凄いとお考え下さい。広島、真っ赤なんですわ。低めのRE24がプラスとか、もうわや。

でも、これってどれだけ凄いの?と言われるとこんな感じです。今度はMiddle~Highということで、腰から上のゾーンでまとめてみました。

腰から上って打者有利なゾーンのはずなんですけれどもね。流石に打率で広島の低めを下回る球団はいないようですが、それ以外の指標においては、一部球団が腰から上を打つよりも、広島が低めを打った方が良い成績が出ているケースがちらほらと。

つまり広島って、低めに丁寧に集める投球をしても危険なんです。
(まあ、もちろん無難ではあるのですが)

ちょっとコース別に打率、ISOについて深掘りしてみましょう。

まずは広島のコース別打率です。これだけ見ても十分絶望できます。やはり抑えるにはインハイ&アウトローが鉄則なのですが、少しでもずれると3割を以て迎え撃たれる…。どーしろっちゅーねん。
ちなみに↓はNPB平均のそれです。大きな画面で↑と一緒に見ると、更に絶望できます。

更に深掘ってストレートと変化球にざっくりと分けて見てみましょう。

左打者のストレートのアウトローを囲む真っ赤な領域は一体何なんですかねぇ。。それに比べ右打者の優しさに涙ちょちょぎれる(白目)。変化球はインローに投げる方がよさそうな傾向は見られます。

よし、右打者にはアウトローだな!
とすると、グワラゴアガキーンとしてくるあんちきしょうもいます。

エルドレッドです。

一人の打者の打率をコース別となるとサンプル数が乏しくなってしまうので、このデータだけ2016年度以降の集計をまとめております。
流石の助っ人のリーチといったところでしょうか。エルドレッドだけは他の右打者と混同してはならないと断言できます。

昨年の日本シリーズ1~2戦で日ハム・大野がアウトロー一辺倒してボロ雑巾にされていたことが思い出されます。そのあたりの分析はこちら(ダイマ)
https://twitter.com/YUKI_tigers0626/status/789854125538156545
https://twitter.com/YUKI_tigers0626/status/789855156099842050
https://twitter.com/YUKI_tigers0626/status/789856581903011841

次にコース別ISO。

やはり丸・松山がいるとはいえ、鈴木誠也・エルドレッド・新井・バティスタ・菊池と並ぶ右打者に見劣りしてしまうのは仕方のないことでしょう。
そして右打者、なんでミドルローが一番ISO高いんですかねぇ…。控えめに言ってわや。
そういうときはNPB平均を見て落ち着きましょう。

ふぅ。落ち着いあt

まあ、低めをここまでビビっといてアレですが、決め球には使わざるを得ないのも事実なんですよね。例えば打球のゴロ性とフライ性の比を取ったGB/FBを見てみるとこんな感じになります。ゴロが打たれるほど数値が大きくなります。

某在阪球団を除き、よく言われる「転がせば何か起きる!」なんてことはプロ野球においては考慮すべきではない確率の事象ですから、守備側は打者にゴロを打たせるのが無難なのです。巨人・菅野や阪神・藤浪が優れているのもこのあたりですね。

そしてゴロよりも安全なのは空振らせること。これに関してはゾーン内でも左右問わず、アウトローと高め全体が高い値となってます。

「うーん、でも総合的に見ると、打率にしても、長打力にしても、打球性質にしても、空振り取るにしても、その他指標においても低目投げとくのが無難じゃね?一辺倒でもしょうがなくね?」という結論に至る方もおおそうですので、最後にそれっぽい表をご覧に入れて、あとは読者の皆さんがどう感じたかにお任せしましょう。提示されたデータと結論を疑うことも重要です。

↑は1打席ごとに、高めもしくは低めに何球投じられ、その打席結果は?というのをクロス集計したもので、例えばその打席中に35%程度ずつ高め・低めに投げられた場合の広島の打率は.3415となります。
目に見えて抑えられてるな、というのは高めにも40~45%程度投げた場合ですよね。確かに高め打率、低め長打率など断片的に見ると低めが正義なのですが、広島を低めで打ち取るためには”高めに投げ切る”ことも重要だと言えるでしょう。

梅野と坂本はマジで釣り球要求してくれ。

筆者
有希っこ(https://twitter.com/YUKI_tigers0626)
阪神ファン。地元が北海道の為、日ハムも気になる。

★使用しているレコードは、一部を除き2017年度の開幕~7月18日開催の試合までのものです。

分析参考元(50音順)
1.02 - Essence of Baseball:http://1point02.jp/op/index.aspx
プロ野球 - スポーツナビ:https://baseball.yahoo.co.jp/npb/
FanGraphs Sabermetrics Library:http://www.fangraphs.com/library/

用いた指標の紹介
・AVG:打率
・ISO:長打率-打率、長打力を図る指標として用いる
・HR/FB%:フライ打球におけるホームランの割合
・RE24:「得点期待値(※1)」という指標を用いて、安打・凡打といった記録ではなく、プレー前後のアウトカウント・塁上ランナーの位置・チーム得点の変化からプレーを評価する指標
・O-Swing%:ストライクゾーン外の球のスイング率

※1 得点期待値
得点期待値とRun Value:http://1point02.jp/op/gnav/column/bs/column.aspx?cid=53003
(注:本noteでは筆者が今年度のレコードより算出した得点期待値を用いています)

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有希っこ

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コメント3件

Twitterでお世話になってます。すごい参考になった記事なので、一言そえたくてnoteに登録してしまいましたw
広島打線を抑えるコツとか友達と話したりしてるのですが、その中で「なぜ巨人の田口は抑えられるのだろう?」という話が出てきて見ると、しっかりと高めを攻めてますね。
左打者の内にチェンジアップやスライダーを投げる技術ある田口を参考には出来ないかもしれませんがw
あと気になったのは追い込んでから「1球外す」とかよく阪神はしますが、昨日秋山に対して解説していた下柳さんが「追い込んでるのに1球速球を外に外すとかするから、次に変化球と打者に読まれやすくなり、見送られてしまう。結果球数が多くなるので、ボールの使い方を勉強してほしい」ってな事を仰ってました。
対広島に限った話ではありませんが、低めの勝負球を使うにしても「前の球をどうすべきか?」というのを考えて投げてもらいたいものですね。
Twitter上でいただいてもよかったのにwわざわざアカウント作成までありがとうございます。激辛なnoteも期待してますねw
成程下柳のようにある程度コースへの投げ分けをできる投手ではない場合、配球のウェイトは前後の球種にあるのでしょうね。
しかし、アマチュアで審判をされている方の話によると、ストライクゾーンというのはカウント別に変化をするものらしく、2ストライクと追い込むと小さくなるらしいのです。
(これが球審の裁量に任されていることには全く納得できませんがw)
となると、2ストライクに追い込みボールカウントが少ない段階の狭いゾーン内に、打者からしたら甘いゾーンに投げ込み勝負するよりは、ボール球を投じてゾーンを広げてから…、という考えになるのは当然のことで、ある程度仕方のないことなのでしょう。
しかし、すでにご覧になっていただいているかもしれませんが、
https://twitter.com/YUKI_tigers0626/status/883919370006568960
の表のとおり、阪神は3球三振も多い方で、三振のために費やす投球数、追い込んでからの球数も少ない方ではありますので、あまり周囲が口煩くすることではないのかもしれません。
他に問題が山積していますので。。
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