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2度目の転職は苦戦した


前職はWebエンジニア。そう、私はもう未経験ではなかった。8ヶ月程だけれど実務経験のある状態での転職。しかしながら苦戦した、という話。


どんな状態の私が、何を思い考えて、何をして、何が起こって、何を選んだか。2回目の転職活動をまとめてみたいと思う。


動機

入ってみるまでどんな会社かはわからない。良いにしろ、良くないにしろ。それはどんな業界のどの会社でも同じことだと私は思う。もちろんエンジニアという職種を選んでも同じ話で、入る会社によって得られる体験は会社の数だけ違うのだろう。

最初に今回の転職の動機をまとめておく。
大きくは次の2点。
一つは開発スキルを向上させたいということ。
もう一つは自社サービスの開発に関わりたいということ。

順に説明する。

一つ目の開発スキルについて。
前職では職種業種未経験でのエンジニア採用ということで入社した。最初はプログラマからのスタート。期待されていたのは、ある程度案件をこなしてそれなりに開発スキルを積んだのち、ディレクター寄りのエンジニア(その会社ではディレクターと呼んでいたけれど、PMとかPLみたいなイメージの方が近いのかもしれない)になることだったと理解している。

ここで、入ってみて気づいたことその1。この『ある程度案件をこなして、それなりの開発スキルを積むまでの期間』が思いの外短かったということ。2ヶ月半くらいだったかな。。開発スキルを積むとかそんなことを言う暇もなく、しれっと要件定義を含む上流もやりはじめた。

一つの案件を上流からやらせてもらえたことは、良い経験だったと今も思っている。しかも、同時並行で大小4〜5案件を進めるのは骨も心も折れたけれど(折れたし折れた)、エンジニアという職種の大変さを片鱗でも感じることができて良かったと思っている。
そして、上流をやりはじめたのと同時に気づいたことがあった。これが入ってみて気づいたことその2。貧弱なスキルを根拠にした提案はやはり貧弱だったということだ。
他にも案件を進行するにあたってスケジュールを引いたり、見積もりをしたりもした訳だけれど、これがまた全くボリュームを読めなかった。これはその実務自体の経験不足もあるのだろうけれど、開発スキルも多分に不足していたのだろうと思っている。

さて、開発スキルを伸ばそう。そう思っても実務ではコードより日本語を書く量や時間の方が圧倒的に多い状態に既になっていた。レビュー文化もないし、ほぼほぼ一人で設計して実装する。そんな実務の内容が変わる気配はない。個人的なリソースも残業でそれなりになくなっていた。。

そんなわけで私は、開発スキルをもっと伸ばせる環境を求めはじめたのだ。
開発スキルを伸ばすということは、翻って有効な提案であったり、確度の高いスケジュールや見積もりの提示にも通じるものであり、そのままユーザーへ提供できる価値に変わるものだと考えてのことだった。

二つ目の自社サービスの開発について。
前職はいわゆるWeb系の受託会社だった。当然ながら開発するサービスはお客様のサービスだ。そのエンドユーザーはお客様側の運用部門であったり、お客様のお客様であったり、純粋にサービスのユーザーであったりする。それら種々のユーザーからの声がお客様を経由して、不具合改修や機能改善、新機能追加といった案件となって飛んでくる。ところが、ユーザーまでの距離が遠くて要件が見え(にくい|ない)ことが、まれによくあった。わたしにはこれが歯痒かった。

加えてお客様からの受託という形式上、サービスを育てているという感覚も育ちにくかった。モチベーションの問題は割と深刻で、隣近所にいた先輩エンジニアたちから楽しさとかやりがいのような感情が漂って見える機会もほとんどなかった。そんな空気感にも引きずられ、これが自社のサービスだったら違うのだろうか、、と考えるようになるまでにそれほど時間は掛からなかったと思う。

他にもポジティブ・ネガティブ含めて細かい動機はあったと思うのだけれど、大きいのはこの二つ。自分のスキルを伸ばせ、かつ自社サービスの開発に関われる環境を探そう、という割と安直な動機で今回の転職活動に至ったのである。


計画

前職を退職したのが20年9月末。スケジュール的には、多少お金もあったのでしばらくは心身ともにおやすみさせつつ、学習も兼ねてポートフォリオ作りに時間を使い、転職活動自体は年明けぐらいから、とぼんやり決めていた。

手段は何を使うか。これは、前回の転職の経験から早々に決めていた。前回はツイッターや転職エージェント、求人サイトなどといろいろ使ったりやったりしてみたが、結局のところ求人サイトが一番効率がよかったのだ。

一番理想的なのは、あるタイミングで複数の内定をもらって、もっとも志望度の高い内定を承諾する形に持っていくことだと考えていた。なのでなるべくそうなるように、毎日少しずつ応募していくのではなく、最初に同時に多数の企業へ応募して反応のあったところから並行して選考を進めていくことにした。

求人を探す時の条件、面談のなかで確認した条件は以下の通り。
・言語:Ruby、PHP
・自社サービスを開発している
・レビュー文化がある
・テストコードを書く
・1人開発体制ではないか
・開発の現場を見せてもらえるか
・開発フローについて
・入社後最初の仕事は何になるか
・コミュニケーションの量と手段と雰囲気
・自社サービスに愛着があるか
・仕事を楽しんでいるか
・服装自由
・年収400万〜
これを全て満たさないとだめということではなく、必須条件や優先順位をつけて判断する。あとは面接や面談の対応や様子に違和感を感じないかどうかというのも気にしていた。他にも何かあったかもしれないけれど大体はこんな感じだったと思う。


経過

10月
Rubyの学習
- Progate Rubyコース 1周目(9/29 - 30) 2周目(9/30)
- ドットインストール Rubyコース 1周目(10/1 - 2) 2周目(10/2)
- ゼロからわかる Ruby 超入門 (10/3 - 10/5)
- たのしいRuby (10/5 - 10/12)
- プロを目指す人のためのRuby入門 (10/12 - 10/21)
(※ちなみに、応用情報受けて落ちる 10/20)
Railsの学習
- Progate Railsコース 1周目(10/21 - 23) 2周目(10/24 - 25)
- ドットインストール Railsコース 1周目(10/25) 2周目(10/26)
- Rails Girls ガイド (10/27 - 28)
- Railsの教科書 (10/29)

11月
- 現場で使える Ruby on Rails 5速習実践ガイド (10/29 - 11/5)
- Rails チュートリアル (11/6 - 11/19)
- Rails ガイド(テスト/セキュリティをさらっと)(11/19)
- Pryを学習 (11/20)
- VSCodeでデバッグできるようにする (11/23)
- Reactチュートリアル (11/25)
- Rails - ReactアプリをHerokuにデプロイ (11/26)
- Docker - Rails環境構築 (11/27)
- CircleCIを導入 (11/30)

12月
ポートフォリを作成 (12/1 - 1/4)
Rails、RSpec、Slim、Heroku、CircleCI、Dockerなどを使う

1月
転職活動スタート
ほとんど東京、時々京都

2月
内定承諾 (2/3)
引越し
転職活動まとめ ←イマココ


結果

応募 61社 以下内訳
 内定  2社
 不採用 48社
 辞退  8社
 応答なし 3社

承諾した内定は東京にある自社サービスを全国展開する会社でのRailsエンジニア。もう一つもらっていた内定は受託系の会社からだった。受託であるということ以外は良さそうな条件・環境だったが、動機が動機だったのでここは辞退した。
他にも最終面接まで進んでいたところもあったが、その時点で一番志望度が高かった内定を承諾し、他を辞退して転職活動を終えた。


まとめ

今回は苦戦したと感じた。
シンプルにお祈りされる回数が多かったので苦戦したなと感じた、という話なのだけれど、なぜそうなったのかをもう少し私なりに考えてみる。

理由はいくつかあると思う。

一つはタイミングの悪さ。年始に転職活動をスタートしたのだけれど、このタイミングでは驚くほど企業からの反応がなかった。年始は忙しくて採用どころではないとか、前年末で採用活動がひと段落してしまっていたとか、書類不採用の連絡が相対的に後回しになったなどなど、理由はいろいろ考えられる。が、初動でコケた感はかなりあった。転職活動をする時期はよく考えないといけない。

一つはわたしのスキルセットと求人の絞り込み条件のバランスの悪さ。未経験ではないといいつつ実質実務は未経験のRuby/Railsでも求人を探していた。ポートフォリオも用意はしていたが、自社でサービスを開発しているところとなると相対的に求められるレベルが高くなる傾向があるように感じた。実際、カジュアル面談を受けながら内心で『無理です無理です!レベル高すぎます!』と叫んだところも数社あったりした。。これだけが理由とは一概に言えないが、不採用になった社数を見てもこのバランスの悪さが無関係とは思えない。

一つは勤務地と現住所の距離。前職が京都だった私は、当然京都に住んでいた。求人の多さから転職活動は主に東京でしていたのだけれど、移動するにしても時間もお金もそれなりにかかった。加えて、引越しを前提に話を進める必要があり、面談や面接の手段にもいちいち採用担当者に気を遣わせてしまったりと変なハードルの高さや負担があったように思う。

他にもあるかもしれないが、今のわたしにはさしあたって思い浮かばない。

とりあえず約1ヶ月で転職活動を終えることができたので良かったと思う。また転職の軸として設定していた条件をかなり満たす(と思われる)企業への入社が決まったのでそれも良かった。(入ってみないとわからんけれど)


余談

ちなみに余談だが、フランクな情報交換から最終面接まで全てオンラインでという会社もあった。もちろんコロナが騒がれはじめる前の話で、実務も全てリモートでやっている会社だった。そういう会社も実際にあるんだなとわかると同時に、完全に全てリモートってどうなんだろう?と考えるきっかけにもなった。

求人サイト経由でスカウトもいくつかもらった。気になるところにはもちろん応募した。そういうところからお祈りされることもあったのだけれど、単純に自分から応募した場合よりも精神的にはきびしいものがあった。

もう一つ余談だが、服装自由を条件に加えておきながら『もしかして着るかも!?』とせっせと東京まで持ち運んでいたスーツ一式は、とうとう一度も着なかった。ひょっとしてこれも苦戦した一因になっていたりするのかもしれないが、面談・面接で服装を気にしている採用担当者はほとんどいなかったように感じる。

これを書いている今は入社日の2日前というタイミングなのだけれど、今振り返れたのは良かったのかもしれないと思う。これを一区切りとして、入社後も気負わずに淡々と仕事に向き合っていきたい。願わくば楽しさや面白さを感じながら。


さいごに

私の拙い文章を最後まで読んでくださってありがとうございました。内容も雑で考察も甘く、筋の通らないところもあるかと思いますが、こんな風に転職した奴もいるんだなぁ、と思っていただければ良いなと思っています。

離職中や転職活動中に相談に乗ってくれたり、ご飯に行ってくれたり、イベントや勉強会で情報交換してくれたり、SNSで細く太く繋がってくれた全ての皆様に感謝を。

私はもう少しエンジニアをやってみます。

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