見出し画像

【読書】ビジネスエリートになるための投資家の思考法(奥野一成)

変化のスピードがとてつもなく速い世の中。その上、物価上昇に新型コロナウイルス感染症、・・・。

このような激動の時代の中で働く者として、日々お金の不安が尽きない私。

そんな私に、激動の時代を生き抜くために有効な ”ものの考え方” を教えてくれた本がある。

ウォーレン・バフェット流投資を行う長期投資家の奥野一成さん著・『ビジネスエリートになるための投資家の思考法』である。

本書は、第1章の「お金に困らなくなる2つの方法」を軸に、どのように考えてキャリアを形成していけばよいのかがわかる本となっている。

私が特に面白いなと思ったアプローチが、まず最初に「お金」というものの本質を捉えている点である。

そしてそのお金の本質を踏まえると、「お金に困らない方法は、論理的に考えて2つしかない」と導かれ話が進んでいく。

この本の考え方に出会えたことで、

今後の自分のキャリアを有意義なものにできる!

そう思えた。

本書の考え方を自分の思考として定着させたいので、自分なりの解釈も加えた形で要点を記録しておく。

1. お金="ありがとう" のしるし

お金というのは、企業や個人が顧客の問題を解決した対価である。

お客様から "ありがとう" と言われる、つまり、何らか困っている顧客の問題を解決するからお金が入ってくるのである。

とりわけ、今の時代に大切なことは、顧客すら気づいていない問題を発見できることが、お金を得られるかどうかのカギになる。

先進国における、意味的価値 > 機能的価値 という環境の中では問題発見により大きな比重が置かれています。顧客すら気づいていない、より大きな問題を発見し解決できれば、その対価である報酬(個人)、利益(企業)が比例的に大きくなるのも当然です。より大きな問題を、より大きく解決してくれた企業や個人のところにお金は集まるという傾向は、今後ますます強まっていくと思います。

ビジネスエリートになるための投資家の思考法 p.38

お金をたくさん得るということは、顧客すらも気づいていない問題を発見しその問題を解決することで顧客からたくさんの "感謝" をもらうということ。

これが、"お金の本質" である。

2. お金に困らなくなる2つの方法

「お金= ”ありがとう” のしるし」ということを念頭に置くと、お金に困らなくなる方法は、論理的に考えて次の2つしかない。

<お金に困らなくなる2つの方法>
① ”ありがとう” をたくさんもらえる自分になる(=自己投資)
② ”ありがとう” を集める企業のオーナーになる(=株式投資)

この時、キーとなるのが、上記2種類の投資の対象となる "資産" を、大きく2つに分けて考えている点である。

具体的には、「金融資産」と「自分資産」である。

”資産” と聞いた時にすぐに思い浮かぶのは「金融資産」だと思うが、著者の奥野さんは、自分が持っている最大の資産は "自分" だという。

自分の「時間」や「才能」も、 ”資産” と捉えるのだ。

この2つの資産に対して、「①自己投資」と「②株式投資」という手段で資産に対して能動的に働きかけ、両資産の価値を高めていくことが重要である。

「①自己投資」のイメージは、今自分が持っている「金融資産」を使って「自分資産」に対して投資をし、「自分資産」の価値を高めるという投資である。

一方、「②株式投資」のイメージは、そうやって高めた自分の目で事業の経済性を見極めて、価値が増大すると見極めた株式を長期保有することで、自分の「金融資産」の価値を高める投資を指す。

このようにして、「自分資産」と「金融資産」の価値を高めるための投資をし続ける中で、思考の土台である「インベスターシンキング」も磨かれていく。

そうして、「自分資産」と「金融資産」の価値増大を好循環で回せるようになることで、結果的にお金に困らない自分になれるという流れである。

★本書のエッセンスが知れるYouTube動画★

私が本書に出会えたのは、以下の動画がきっかけでした。

働くビジネスパーソンにとって大変有用な考え方が学べるので、気になった方はぜひご覧ください!

☆前編☆

☆後編

まとめ

これまで14年働いてきて、社会人10年目くらいの頃からビジネス本が自分にプラスになると気づき、本に投資をしてきた。ただ、本を読んだことで満足していることも多かった。
その理由は、自分を高めておけばいつか稼げる仕事が回ってきて、お金に困らない自分になれる、という願望を抱いていたからかもしれない。

本書を読んで、自分を高めたその先も、資産に対して能動的に働きかけ続ける必要がある、ということを知ることができた。

これからは、「自分資産」と「金融資産」に働きかける時には、なぜその投資をするのか自分なりの答えを持った上で、両資産の価値を高めていけるビジネスパーソンになっていきたい。

いただいたサポートは本の購入に使わせていただきます!