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チビリストのチビ・リスト#06

(ワビ・サビとも違う、ちょっと小美しいけど、なんか恥ずかしいような「チビってるモノ」のコレクション)

ハンダ修理された黄門やかん
→門前仲町の骨董市にて

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このやかん、門前仲町の骨董市(かなりでかい規模です)の端っこに、左官屋さんが「金物なおします」と段ボール製の殴り書き看板うえにあったサンプル品なんですね。
今時、左官屋さんという職業も面白いと思ったんですけど、この使い込まれた銅製やかんのハンダ修理された姿があまりに美しくて。ハンダ部分がもう、ピカピカしてて、「金物の金継ぎだ!(金継ぎ:陶器の割れ自体を愛して漆で貼り合わせ、貼り合わせからはみ出した漆部分に金粉を施したもの)」と衝撃を受けました。おじさんはただ看板横で包丁を研いだりしてるんですけどね。

「これ売り物ですか?」

「うーん。買いたいと言われりゃ売るけどさ。欲しいの?」

「はい」

「ま、いいや。売るよ。大事にしてやってよ。このやかん、長らく俺の家のストーブの上で活躍してるやつだぞ。だから直したわけよ。すげぇ気に入ってるんだけど、理由わかる?」

「え」

「フタの取手がさー、菊の御門なのよ。水戸◯門だよ。わかる?コーモン!ワッハッハ!」

「あ、ですね。たしかに菊意匠は(下腹部の)穴みたいできれいですね。。汗」

というわけで譲っていただいた1品です。

まあ、蓋の取手は菊でなくたぶん梅っぽいですし、そもそも、菊の御紋は水戸徳川家、そもそも徳川の家紋でなく、天皇家の御紋なので、明治維新、戊辰戦争とか歴史を考えるとおじさん、どうでしょう?とは言えませんでしたね。

それからは、おじさんの遺志?を受け継ぎ長年に渡り我が家のストーブ上で活躍してくれました(今はネコ達がいるのでストーブは未使用です)。

このハンダ継ぎ、金継ぎと違って、鉛・スズなんで状況に馴染んでくるんですね。まるで傷痕が癒されるように。で、出会った衝撃の状況が時間とともに自然に目立たなく、でも別の表情に美しく変わる。っていいなあ。僕には人だったら永遠の親友だなあ。

今は、さらに青サビとか出てきて別の表情をみせてくれてて、わが家に飾られています。 

で、修理されたこの黄門やかん、おじさんのグッジョブもあり、使っているときは一度も漏らしませんでした。黄門部分も上部なので同様です。なので「チビってるけど漏らさない1品」でもありますね。

(※チビリストは、お漏らしマニアではありません)


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