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女子トイレの行列の正体

女として生きていても、女子トイレは分からないことだらけだ。

一番の謎は「異様に個室内の滞在時間が長い」点だ。本当にこれに尽きる。土日やイベント開催時には、女子トイレだけ行列が外側まで続いている光景はよく見かける。

ヒマなときはいくら並んでもいいけれど、たいてい1秒でも早くトイレに駆け込みたい時に行列ができている。わたしはおなかが弱いので、本当に女子トイレの回転率には立腹している。腹痛でまっすぐ立っているのもやっとなのに、目の前の扉は一向に開かない。聞こえるようにヒールをカツカツならしたり、大きく「はぁぁぁぁ~~~」とため息をついてみるけど効果はない。「もう!!早くしてよ!!!!」と叫びたくなるくらい、毎回追い詰められている。本当に、何なんだろうか。。

せっかくなのでしらべてみると、女子トイレに行列ができる理由をTOTOに真面目にインタビューをした記事を発見した。

TOTOによると、男性に比べて女性は用を足すまでの工程が多い(衣服の着脱やトイレットペーパーの使用)。かつ女子トイレは完全個室である必要があり、設置しなければいけない器具が男子トイレに比べて多くなり、場所も取る。だから自然と回転率がさがり、行列ができてしまうらしい。

なるほど!と思う一方、「トイレのせいだけじゃないだろ」と言いたい。個人の利用の仕方によって、あの回転率の低さが生まれているはずだ。

滞在時間を長くしているのは「スマホ」だ。中には堂々とスマホを手にもって出てくる人もいる。個室でスマホでゲームやマンガを読んでいるなら、あの長すぎる滞在時間もうなずける。たしかにトイレの中はスマホをいじるにはうってつけの空間だ。

でも彼女たちには、おなかの弱い人がいかに苦しんでいるかを知ってほしい。本当に本当に、つらいのだ。あの待機時間が何十分にも感じられる。本当に、誰でもいいから助けてほしい。普段は無宗教でも、腹痛時には全宗教に加入している。周りにだって優しくなるし、すべての罪も許せてしまう。それくらい苦しんでいるのだ。

女子トイレの洗礼に耐え、ようやく個室に入れた時はまさに「幸せ」を感じる。解放の2文字が似合うあの瞬間、わたしは勝ったんだと感じる。他にないくらい最高で、自分なら何でもできる気がする。重要なプレゼンを終えた時のように(やったことないけど)、どっと安心感が落ちてくる。

そんな最高の瞬間には、スマホを触りたくなる。普段はトイレのスマホに殺意を感じているけれど、「こんだけ苦行を乗り越えたからいいだろ」と思ってスマホマンガを読み始める。あー落ち着く……結局スマホマンガとTwitterとFacebookを一通り見終えてから、私はトイレから脱出した。

結局みんな、自分には甘い。だから女子トイレは行列ができてしまうのかもしれない。

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