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子どもには社会の厳しさより、大人の自由さを伝えた方がずっといい

「土日で名古屋に行こう」と決めたのは、金曜の夕方5時だった。

恋人はインド出張に行く予定だったけど、今日出発が先延ばしになると決まったため、急遽土日に時間ができた。「せっかくだから遊ぼう」長崎勤務の彼は、横浜在住のわたしにそう言った。冗談のつもりだっただろう。わたしもあわせて「横浜ならいいよ」と応じた。そして本当に会ってもいいなと思えてきて、「まあ名古屋くらいだったら行ってもいいよ」と付け加えた。

長崎から名古屋はそこそこ遠い。でも彼はよっぽどヒマなのか、「名古屋いいね」「明日名古屋行の新幹線乗るから、今日福岡に泊まる」とさっそく行動に映し出した。時刻は金曜の18時、土曜日はもうすぐそばまでやってきていた。そんな時間に、わたしたちは名古屋旅行に行くと決めた。

JRの「そうだ、京都いこう」なんてお金持ちだけができることだと思ってた。でも違う。大人になったら、金曜の夜や土曜の朝でも旅行に行ける。「今さら遅い」は大人の世界には存在しない。

大人ってものすごく自由だ。毎日働く分お金が入ってきて、「有給」によって好きな時に自由な時間をGETできる。スクールカーストも存在しないので、周りを気にせず自分の好きなように行動しやすくなる。もちろんフリーランスなど生き方によっては違ってくるけど、それでも大学生の時よりずっと自由で魅力的なのが「大人」だと思う。

オトナ達は、子供に「社会はそんな甘くない」「仕事って厳しいんだぞ」とネガティブな面を教えようとする。確かに間違ってはないし、それも1つの愛情だ。でも子供たちには、そんなしなびた現実よりももっと魅力的な世界を教えられるはずだ。意味もなく有休がとれて、会社帰りに食べたいアイスを買って、週末には弾丸旅行にいき、夜更かししながら映画を見る。自分の人生が手元にやってきて、必死で守るのも転がして遊ぶのも自分次第になる。そんな大人の自由さを、不安な子どもに伝えてあげるべきなんじゃないだろうか?

実際わたしは大人と呼ばれる年齢になるまで、大人の持つ自由さは全く分かってこなかった。こんな自由があると知ってたら、「大人になんてなりたくないなー」なんて思わなかっただろうな~。

大人は人生最大の娯楽だ。結婚し、仮に子供ができたとしても、最大限自由に娯楽を味わいたいと思う。

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