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イラっとする相づちNo.1は「そうですよね」

会社にいると、大なり小なりイラっとする出来事が度々やってくる。そのうちの1つが相づちだ。

そんな相づちの中で、わたしが最もイラっとするのは「そうですよね」だ。そうですよねって、結構多くの人が使っている。なんでダメなの?と思うかもしれない。もちろんすべての「そうですよね」がNGではない。ある場面で放たれる「そうですよね」は、人を不快にさせてしまうので要注意だ。

「そうですよね」と言われると損した気分

あるとき、部署の1つ年下の後輩が「浜川さんが担当していた〇〇、前はどんな対応してました?」と質問をしてきた。後輩の担当する案件の前任はわたしだったので、過去の対応について確認してきたのだ。

えーと、どうしてたっけ……。担当していたのはもう2年前で、ほとんど記憶がなかった。考えても分からないので、思い出すために昔のフォルダを探る。5分ほど探すと、ヒントになりそうな資料を探しあてた。答えを見つけたわたしは、後輩の疑問解消のためにできるだけ丁寧に説明した。おそらく彼もこれで理解できただろう。すると、後輩はこう言ったのだ。

「そうですよね」

……ん、「そうですよね」??このとき、後輩の使った「そうですよね」にものすごく違和感があったのだ。なぜ「そうですよね」と言われて違和感があったのか。

「そうですよね」は、既知の事実と出会った時に発せられる言葉だ。予想していた答えが相手の考えと合致していた時、確認の意味で「そうですよね」とつかわれると考えられる。

そのため、もし自分の中で正解が描けていて、「そうですよね」と言う準備があるのなら、質問を投げかける相手の負担を減らす努力が必要だ。例えば「これどうでしたっけ?」と聞くのではなく、「これ〇〇だと思ったんですけど、あってますか?」と聞く。そうすると聞かれた側は合っていたら「そうだよ」と答えやすくなり、真実が確かめられた質問者は「そうですよね」といいやすい。

ただ私に質問した後輩は違った。後輩の考えは示さず、「どんな対応してました?」ときいてきたのだ。全然分からないから教えてほしい、そんな風に聞こえたので、わたしは資料を探して極力丁寧に説明した。でも後輩は「そうですよね」と返してきた。彼は正解だと思われる事実を知っていた状態で、わたしに質問してきたのだろうか…。

もし知っているのがわかっていれば、わざわざ私が資料を探し当てて、じっくり説明しなくてもよかったんじゃないだろうか……。幸い?私は多忙なビジネスパーソンではないので、数分間資料を探したって全然かまわない。でも質問に答えた側は、損した気分になる。

もし全然わかっていなかったのに「そうですよね」と言っていたとしても、イラっとするのは変わらない。器の小さい私のようなタイプは、「知らないから聞いたんじゃないの?」「わたしを試したのか?」と相手の態度が不快になる。どちらにせよ、質問時に「そうですよね」と返すのは、相手の聞き心地を考えればやめた方がいい。

「そうですよね」で得する人

ただ、時には「そうですよね」で得をするときもある。クライアントとの商談で、相手が最近の経済状況やトレンドを語り始めたときだ。初めて聞くようにふるまうのは少々体裁が悪い時、「そうですよね」と使うといい。あたかもわかっているビジネスマンのようにみえ、無知を隠せるのだ。

いざというとき、憎き「そうですよね」が我が身を救う。だから万一のために、「そうですよね」は取っておいた方がいいのだと思う。

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