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「自分は本物じゃなくておもちゃ」と気づけたバズは最強 #トイ・ストーリー

「自分が人間じゃないかも」と考えた経験はあるだろうか?誰もが人間として生きてきて、人間だと思って過ごしてきている。でも本当に自分が人間である証明はできるだろうか。証明ができないなら、それは自分の思い込みかもしれない……

今日、トイ・ストーリー を観た。最新作『トイ・ストーリー4』ではなく、一作目の『トイ・ストーリー』のDVDだ。何度か見ているけれど、「トイ・ストーリー好きの人は、1作目が一番いいと話す人が多い」という情報をもとに改めて見ることにしたのだ。

1作目は、ウッディたちのおもちゃ軍団にバズが仲間として加わって物語が始まる。バズはトイストーリーの中でブームになっている、宇宙アニメの主人公のおもちゃだ。人気のキャラクターのおもちゃを手に入れた持ち主の少年アンディは、バズを気に入って毎日遊ぶようになる。

ただバズは、アンディにおもちゃとして気に入られても満足しない。なぜならバズは、自分が「おもちゃ」だと思っていないから。おもちゃの自覚は一切なく、バズは空が飛べて、宇宙空間で敵と戦う勇者そのものと思っているのだ。

おもちゃとして行動するウッディたちと比べると、おもちゃの自覚がないバズは愚かにみえる。自分の身の程を知らず、可哀そうだなとも感じた。だからバズが「自分はおもちゃなのか……?」と気づき始めた時には、ようやく気付いたのかと思った。

信じていたものがただの「思い込み」だったら……

でも思った。バズが「自分はおもちゃじゃない」と思い込んでたのをバカに出来る立場じゃない。なぜなら私も、何の疑いもなく「自分」を信じているから。わたしは25歳の女性、O型、日本人で、東京の会社に4年勤めている。自分の属性は何も疑わず信じているけど、もしどれかが思い込みである可能性もある。本当は全く別の属性なのに、それに気付けていないのかもしれない。

バズはスペースレンジャーとしての自分に強い誇りがあった。だから自分がおもちゃだと知った後、かなり落胆している描かれ方をしていた。そりゃそうだろう、もし自分が「実は女じゃなかったのか……」と気づいてしまったら、到底受け入れられない。今まで信じてきたものが消えてしまって絶望する気持ちになるだろう。

それでも、バズはおもちゃとして前向きに生きる決意をする。その決意ができるのって、実は結構すごいんじゃないだろうか?今まで信じてきたものを捨て、本当の自分を受け入れる。「わたしは女じゃなかった……明日からは男としてうまく生きていきます!!!」とはなかなか考えられない。よくよくかんがえてみると、バズはすごい。愚かとかかわいそうと思った自分が恥ずかしい…

思い込みを乗り越えるのは、結構しんどい。でもその苦しみを乗り越えれば、一回り大きく成長できる。だから1作目のバズを「おもちゃの自覚がないアホな奴」と他人事にせず、もしかしたら自分にも思い込みがあるかもと覚悟しておいた方がいい。とりあえず私は覚悟をしておいた。ショックで数日有休をとるかもしれないけど、バズのようにどうにか頑張っていこうと思っている。

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