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NHKは海外旅行のホテルで格上げされる

日本を離れてみるとその大切さがよくわかる。

わたしは台湾で働く恋人に会いに行くため、この1年強で4回ほど台湾にいった。多くは台湾のホテルに泊まる。

ホテルの部屋では、時間を持て余す瞬間がある。スマホを見るのは味気ないし、おしゃべりはちょっと休みたいし、寝るにはまだ早い。

そんなときにはテレビがちょうどいい。何も考えなくとも気軽に時間を潰せるからだ。でも海外のテレビでは、当然ながら海外の番組がほとんどだ。ディズニーチャンネルがある!と思っても、中国語の音声で全く内容が理解できない。CNNを見始めても、観光地のようにゆっくり話してくれず、10秒以内に見るのをやめてしまう。

NHKは、そんなすき間時間に役に立つ。台湾のホテルのテレビなら、NHKは見られる。もはや消去法だけど、わたしほホテルにつくとNHKの番組をつける。

電車のダイヤの仕組みも、江戸川区の街歩きも、静岡の農家の息子の葛藤も、日常では全く興味がわかない。それどころか、胡散臭くさえ感じる。それでも海外のホテルでは、健全な日常を取り上げているNHKがちょうどいい。夕ご飯までの間を埋めたいときや、疲れていても考えてないなくても問題ない。もちろん取材がしっかりされた濃い番組が多いので、真面目に見たって楽しめる。

ケチな私なので、NHKの受信料は払いたくない。払わなくたって法的には問題ないのも知っている。普段見ないNHKのためになんでお金を払うのか、疑問に思うことは何度もあった。それでも日本を離れたときに感じるのは、NHKは必要だということだ。「支えてくれた」とか「幸せをくれた」と言うには大げさすぎるけど、気付かないくらいのささやかな癒しは感じられる。海外に駐在する人ならなおさらではないか?

台湾でかんじたこの気持ちを忘れない限りは、受信料を払っていきたいと思う。忘れなければだけど、ね。

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