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悲しい事故とお金の心配。大人になると両者が切り離せない

としまえんの事故を知って、最初に心配したのはお金だった。 

今日、としまえんのプールで女児が亡くなる事故があった。遊具が浮かんだプールの下に入り、浮かんでこれなくなったようだ。心肺停止の状態で発見され、病院で死亡してしまった。夏真っ盛りの痛ましい事故だ。としまえんは、明日16日のプールの営業を休止すると発表した。

わたしは様々なサービスのクーポンを提供するサイトを運営する仕事をしている。8月は夏休みもあり、クーポンの利用は格段に跳ね上がる。なかでもとしまえんは別格だ。遊園地とプールが楽しめて、かなりお得な金額でチケットが買えるため、非常に多くの人がとしまえんのチケットを購入する。運営側もとしまえんのクーポンをかなり積極的に訴求していた。

悲しい事故が起きてから、会社のコールセンターにはチケット購入者から電話がきた。チケットをキャンセルしてほしいといった電話だ。わたしは、としまえんのプロモーションを控えるようにクライアントと調整した。広告を出し続けたら苦情がくるだろうし、キャンセルも増えてしまう。夏のクーポン利用が減ってしまうなー…と思いながら。

ふと、自分はとんでもなく冷酷だと思った。小さな子どもが亡くなっているのに、事故を悲しむどころか、会社の売上の心配をしている。事故後の対応を真っ先に考えている。

仕事ってこういうことなのかな。悲しい事故が起きても冷静に、淡々と次のことを考える。事故を他人事として割り切って、未来とお金のために動く。働く私たちは、そうするしかないのかも。働いていると、命とお金の重さが分からなくなってしまいそうですとても怖い。

あー、私も大人になってしまったんだなーと思った日だった。

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