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「先輩風が吹かない社会」があったらいいな

わたしが渇望するのは、「先輩風」が存在しない社会だ。

先輩風とは、「先輩が後輩に対して、偉そうに、見下すように、あるいは自慢げに指導する素振りを意味する表現」を指す。平たく言えば、先輩からのクソバイスだ。

もちろんすべての先輩が「先輩風」を吹かすわけではない。経験豊富で本当にためになる助言をくれる先輩だってたくさんいる。ただ、中には後輩の気持ちを一切無視した助言をする人がいる。その人こそ、「先輩風」を操る人物だ。

例えば結婚や出産。結婚して子供のいる先輩が「結婚はいいよ~~」「早く彼氏/彼女つくれよ~~」「そんなんだから彼氏/彼女できないんだよー」「子ども産んだ方がいいよ~~」とアドバイスを繰り出す。

アドバイスの内容は間違っていない。でも全員が結婚・子育てをしたいと限らない。あえて選択しない人もいれば、結婚・出産できずに苦しんでる人だっている。本当の理由は、ただの先輩にわかるはずもない。それなのに、自分の経験に基づいて「これが正しい」というようにアドバイスをしてしまう。人の気持ちを理解しようとせず、自分の「言いたい!」「自慢したい!!」が前面に出てしまうのが先輩風の恐ろしさだ。

さらに厄介なのが、今の社会では先輩風に対しても愛想よくしないといけない点だ。どんな先輩であっても敬わないといけないので、先輩風にも「そうですよね~~」とニコニコきかなきゃいけない。これが本当に面倒くさい。特にわたしは感情が正直に出てしまうタイプなので、なおさら大変だ。聞いてもないアドバイスなんて聞きたくないから、愛想よくできないので困っている。

今の社会では、大人の対応ができないわたしに「大人になれよ~~」と言われる方が多い。でも何で先輩は責められる機会がないのか?不要で不快な風をなぜ浴び続けないといけないのか?改めて考えてみると、私が大人になる必要なんてなかった。先輩風がなくなってしまえばいいのだ。

将来、先輩風が吹かない社会になればいい。具体的な対応策は全くないけれど、「セクハラ」「パワハラ」並みに「センハラ(先輩風吹かすハラスメント)」が取り締まられるようになればいい。

後輩たちの心地よい環境が、どうか訪れますように。

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