YahooのZOZO買収、最大の懸念は・・ということで書いておきます(臨時:無料レポート)

8月20日付でレポート(https://note.mu/yukiyagi/n/nde5be29edb8a)も投稿している関係上、やはり一部SNSで書いた話も、ちゃんとnoteに書いておきたい。

ちなみに、本業の面で同社の競争優位性がどうなるか?という点はレポートをご参照頂きたい。元Amazonの役員も入ったことだし、ビジネスモデルもチェックしておいてください。

最大の懸念要因は、ずばり言えば「SB企業群として親子上場」でしょうね。参考になるのはYahooとアスクルの喧々諤々です。

なので、その顛末をご参照下さい。

この2社は、禁断の親子上場、に加えて曾孫上場まで!みたいな話にもなっていますが、しかしこれは、ゼロ連結の実質支配力基準で、しかもGAAP差異なのです。

つまり、それぞれの有価証券報告書を見ると、ヤフーの方は、
「議決権割合は過半には満たない(45.1%)が、実質支配力基準に基づいてプラスアルファの要件を考慮した結果、アスクルを子会社と判定」としている一方で、

アスクルは、
「その他の関係会社と判定=一定の影響力は持たれているが支配はされていない」としている、要するに、ヤフーは親なんかじゃないんだよ!と認識しているんですよ。

なんでそうなるかと言えば、ヤフーがIFRSでアスクルが日本基準だからです。

ヤフーは、2016年3月期にアスクルの自己株式取得の結果、議決権比率が41.7%から44.4%となり、「日本基準では持分法適用関連会社であるが、IFRSでは連結子会社と判断した」としている訳です。

さらには、ヤフーは、この時のアスクルの連結子会社化で、保有する資本持分を公正価値で再測定した結果、16年3月期の連結PL上、約600億円の再測定益を計上しており、もしこの分が無かったら減益でしたよ、のオマケつきでして・・w。
何ともやることが、「らしくて」ウケますよねーと思いました。

そもそも関連会社と子会社ではグループ内での位置づけも、コミュニケーションの取り方も異なるので、気づいていなかった訳はないんですよ。相手が了解していないのに、勝手に子会社にするなんていうのも有り得ませんし。この辺からして、2社はもう酷い関係だったんだろうと、容易に推測出来てしまいます。

ちなみに、FBでの投稿についたコメントが言い得て妙。

「それがSBのDNA!」

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