見出し画像

自分のいる世界を変えるのは簡単

4月に産まれた男児を連れて、私はおおよそ3年ぶりに日本に帰ってきた。

赤ちゃんとの2人旅。

アメリカにいる日本人の知人・友人から「日本(東京)で赤ちゃんと行動するのは大変だよぉ、公共の場ではみんなに白い目で見られるよぉ」なんて脅されていた。

フライトはANA、直行便、アテンドサービス、バシネット付き、と手配し、できる限り「日本の冷たさ・赤ちゃんと旅することの世知辛さ」に対応できるよう準備した。

結果、今回のフライトは私の人生の中で最も快適で楽しめたフライトになった。ANAのCAさん、アテンドしてくれた地上スタッフの方は皆優しく、とてもよく気にかけてくれた。セクハラと思われても仕方ないことを承知で言えば、やっぱり日本人の綺麗なお姉さんに笑顔で優しくされるととても嬉しく安心する。

バシネット(赤ちゃんベッド)を取り付けてくれたCAさんがStruggleしているのを、さっと手助けしてくれた日本人のおじさん。手助けしてくれた動きのスムーズさに、きっとアメリカが長い方に違いない、と思ってお礼をいいながらアメリカは長いのか、と尋ねてみれば出張で1週間居ただけだと仰る。

なんだ、日本人のおじさまだってやさしいじゃないか! 聞いていた情報と違うぞ?! と驚きながらもとてもうれしくなった。

通路を挟んで向かい側に座っていた学生さん風の若い日本人の男の子、私が赤ちゃんを抱っこしながら少し困っていたらさっと手助けしてくれた。ここでもまたお礼と、赤ちゃんがたまに泣きだしたことに対してごめんなさいと一言あやまると、全然大丈夫ですよ、と笑顔で言ってくれた。

なんだ、日本人の男の子だってやさしいじゃないか! と拍子抜けし、嬉しくなった。

成田到着、ターンテーブルを周って出てきた夫から借りてきたスーツケース。夫が好きな競走馬のぬいぐるみキーホルダーがついていたはずなのに、無い!!!夫の大事なものを失くしてしまったと悲しくなって、思わず

「馬がついてない!!!!」

と叫ぶと、これまたそばにいた日本人男性が、ターンテーブルの先を指さして「さっきあのケースの中に馬入ってましたよ」と教えてくれた。

嬉しかった。「なんだ、キーホルダー落ちてるけどめんどくさいからそのままにしておこうぜ」と荷物係の方が思っても不思議ではなかったのに、きちんとケースに入れてターンテーブルに落としてくれたこと、近くにいた方が教えてくれたこと。

私はアメリカから日本に来る旅の途中で何度も人に助けられ、何度も嬉しい思いを味わい、何度もありがたいこのやさしい気持ちを噛みしめた。


今回私を助けてくれた人たちはもう私のことなど、彼らがしてくれたことなど覚えていないだろう。それほどさりげない、時間にすればそれぞれほんの一分程度の出来事だった。

少しのやさしさ、少しのヘルプで、あたたかい気持ちを誰かにあげることができるのだから、やさしい世界をつくっていくことはそんなに難しいことじゃない。

世界を変えるために、人生を変えるために、所謂「成功」を求めてでっかいことをど派手に成し遂げようとしてもなかなか上手くいかない。

でも実は自分の生きている世界観を変えることはとても簡単だ。

こんなことしたって何になる?

こんなことしたってなにも変わらないじゃないか。

そんな風にちっぽけに感じるようなことでも、必ずそれは自分の世界に反映される。

誰かに必ず影響を与える。

自分の持つ影響力を過小評価しないで欲しい。

あなたがやさしくすれば、世界もやさしくなる

あなたが不安でいれば、あなたの世界は不安だらけの世界になる

何かを変えたければ、自分の世界をもっと素敵にしたいなら

start with the man in the mirror 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?