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「海外に住んでいるだけで外国語がペラペラ!」にはならない

・ドイツに14年も住んでいるんだから、ドイツ語なんてペラペラでしょ?
・旦那さんがドイツ人だから、流暢なドイツ語が話せるんでしょ?
・2度もドイツで起業しているんだから、ドイツ語が上手なんでしょ?

私の場合、答えはすべて『NO!』

アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、スペインでの生活経験があり、ドイツにもドイツ語にもあっという間に慣れて、快適な暮らしが待っていると思っていたが、それはあまりにも甘い考えだった。
私は「人には苦手な言語がある」ということを知らなかったから…

音楽に例えるとよくわかるかもしれない。
クラシック音楽が好きな人がいれば、ロックが好きな人もいる。
J-POPが好きな人もいれば、ジャズが好きな人もいる。
そう、人には好みというものがある。

言語も同じ。
好きな言語、嫌いな言語が存在する。

私の場合、よりによってその嫌いな言語が、旦那さんの母語ドイツ語だった。
そしてそのことに気づいたのは、ドイツで生活を始めてから。
時すでに遅し…
聞いているだけで嫌悪感を覚え、どうにもこうにも心が落ち着かない。
もしかしたらロックが大嫌いなクラシック愛好家が、1日24時間、365日ロックを聞き続けていなければならない状態に似ているかもしれない。

今まで習ったことがある言語は、英語、イタリア語、ヒンディー語、そしてスペイン語。すでに忘れてしまったものが多いが、それらの言語を楽しく学んできたことは確かだ。
なぜなら、それらは私にとって興味があり、学びたいと思い、自ら習い始めた言葉だったから。

海外に住んでいるだけで外国語がペラペラになる人もいるかもしれない。しかし、その場合、その言語自体に興味がある、またはその言語を学ばないと生活が困難になるなど、何かしら上達するための理由がある。
その言語に興味があれば、もっと知りたい、話したいと好奇心が芽生え、習得の速度も早くなる。
逆にその言語を話さなければ、仕事もなく、家族全員が食べていけない、または自分の国では命の危険があり、別の国に移住する場合なども、危機感がある場合も、語学を早く上達させてくれる。
ただ単に生活しているだけでは一向にうまくならない。

これは日本において英語を学ぶことに似ているかもしれない。
日本では英語を話さなくても生きていける。
長年駅前留学しても、英語が話せない人たちが山のようにいる。
必要性のない言語を学ぶには相当な努力と根気が求められる。

このブログではドイツ生活14年目、貝のように口を閉ざしてきた私が、思い重い腰をあげ、ドイツ語学校に通い始め、ドイツ語をマスターしていく様子を綴っていくつもりだ。
なかなか英語が習得できない人、苦手なものから逃げてばかりいる人、何をするにも一歩踏み出す勇気のない人、ドイツ語学習で悩みを抱えている人などにとって、何らかのヒントになるかもしれないという思いを込めて。

お読みいただきありがとうございます。みなさまからのサポートに感謝いたします。