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親はえらいのか

こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。

今日は「親はえらいのか」というテーマで短くお話ししたいと思います。

あなたは、どこの出身ですか?関東ですか?それとも、関西でしょうか?言葉の意味って、地域によって若干異なる場合がありますよね。例えば、「えらい」という言葉です。

「えらい」には、立派であることを意味する「偉い」という表現もあります。でも、関西では「しんどい」とか「疲れた」などの意味もあるんですね。「えらいなあ」なんて表現は、シチュエーションによっては、「すばらしいなあ」なんて意味にもなるし、「しんどいなあ」の意味にもなるということです。

でも面白いことに、関東でも「えらいことになりました」なんて表現は通じますよね。この「えらいことになった」の「えらい」は「大変なこと」という意味ですよね。こんな風に実は関東でも、「えらい」は色々な意味で使われているんです。

そんな「えらい」の言葉をよく考えてみると、一生懸命頑張って「大変」だからこそ、同時に「立派」なんでしょうね。ですから、「えらい」という表現は、「大変」であり「立派」を意味する言葉でもあるんでしょう。

親が仮に立派な大人になるには、子育てでも何でも色々な苦労をして、親としての痛みだったり、人の痛みがわかって、「大変だなあ」なんて感じる経験を積んだ後なんでしょう。「えらい(大変な)」苦労をして、ようやくえらく(偉く)なる。そんなものでしょう。

そんな「えらい」という言葉を考えながら、自分を偉いと勘違いしている親からの誤ったしつけや虐待が世の中からなくなってくれたらと思う今日この頃です。

今日は「親はえらいのか」というテーマでお話ししました。

だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。

湯浅正太
小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて:https://yukurite.jp/)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。

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