英語学習

はじめに

コミュニケーションでは、当然相手に通じる言語で話す必要がある。相手が日本語が分からない場合、一番良いのは相手の母国語を使うことだが、自身の語彙力が少ないとかなり厳しい。最低限こちらの伝えたいことは伝えられたとしても相手が何を言っているのか分からない。シチュエーションから想定される言葉のやりとりであればまだ良いのだが、フリーの会話だとお手上げになる。

そのような状況に置かれたとき、相手の母国語が英語ではなくても、英語を介したコミュニケーションは結構通じるものだ。

実際に、最近は自分がそのような状況に置かれており、どうしようもないときは英語で試してみる。但し、私は英会話の経験はほぼゼロ。読み書きが出来るのか?と言われると自信を持って出来るとはとても言えないレベル。そのような状態での結果はというと、英語でもまともにコミュニケーションが取れない。自身の語彙力の少なさも多分に影響があるが、なんとかギクシャクしながらコミュニケーションっぽいものが成り立つ程度。まともに英会話したことないから、読み書きと同レベルで会話できるものと思っていた。

このような経験を経て、ここ半年ほどちょびちょびと英語の再学習をしている。今のところ以下の3つに着目して学習を進めている。

* 語彙力
* 瞬発力
* リスニング力

【語彙力】

語彙力としては、DUOを使った。特にDUO3.0に関しては結構前から持ってはいたのだが、いつも途中で放置してしまっていた。今回は一通り通して繰り返すと共に、AnkiMobile Flashcardsという記憶を定着させるための工夫がされた単語帳アプリを使って復習を継続している。

* DUO3.0
https://www.amazon.co.jp/dp/4900790052

1572単語と997の熟語が重複しないように560の例文に収めた単語・熟語集。結構有名のようだ。これについて色々な学習法を解説しているサイトが多数あった。
CD音声が複数種類別売されているが、復習用という60分程度で全ての例文を読み上げるだけのCDで充分な気がする。

* DUO elements
https://www.amazon.co.jp/dp/B07KY6WZZ4

前置詞と副詞を含む英語の熟語をターゲットにした本。
この本は、熟語を覚えるというよりはその前置詞や副詞が持つイメージをとらえ、この本に出ていない熟語であってもイメージを浮かびやすくなることを目的とした本だ。

本の内容としては、前置詞や副詞が持つイメージをまず図解し、それらの熟語それぞれの図解が続く。私は、頻繁に読むというよりは、気分転換にちょこちょこ読み返している。まだ、これを読んだ効果は自分の中でしっくりとは来ていないが、視覚的な刷り込みは効果があるはずなので、これから何度も読み返していきたい。

【瞬発力】

* どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
https://www.amazon.co.jp/dp/4860641345

基本的な使い方としては、日本語から英語に翻訳する。英語のレベルとしては中学レベルだ。やってみると簡単に出来るのだが、考え込まずに瞬時に作成するとちょくちょく間違える。特に三単現辺りの変化など細かいミスをすることがある。この本ではそのような細かいミスを今の段階からしっかりと直すように指摘している。ミスしないようにしていかないとそのミスが癖になってしまうからだ。

【リスニング力】

* みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング
https://www.amazon.co.jp/dp/B00UCUNAG4

音読パッケージはkindle版を購入すると当然CDが付いてこないが、出版社のホームページから音声を購入することができる。

* https://www.beret.co.jp/dlstore/products/detail.php?product_id=238
* https://www.beret.co.jp/dlstore/products/detail.php?product_id=237

この本では、まず本を見ずにリスニングすることを推奨している。繰り返し聞いてテキストを見ないとこれ以上は分からないという段階まで数日続ける。その後リピーティングやシャドーイングなど何段階かを経て、最終的には本の全ての箇所において、テキストを見ないでリピーティングができるようになることが目標となる。

この本に出会うまで、テキストを見ないでリスニングやリピーティングをしたことが無かった。シャドーイングですら基本的にはテキストを見ながらやっていたと思う。

テキストを見ないで聞くと最初は本当に意味が分からなかった。テキストを見れば簡単な英文でもだ。自分がどれだけ文字に頼って英語を理解しているのかが分かった。このような状態では英会話が全く出来ないわけだ。

但し、この教材は、リスニングに集中する必要があるため、ある程度、場所と時間を確保する必要がある。このため中々まとまった時間がとれずスキマ時間で学習を進めていきたい現状では、中々進めることができていない。今後はこの教材に力を入れてやりたいのだが。

実際に試した結果

いざ学習しようとしても、子供の世話などでかなり時間に制約がある。特に休日はまともに勉強時間が取れない。子供が寝ているときか公共交通期間で移動しているときくらいだ。そこでなるべくスキマ時間で勉強できるように、iPhoneを有効活用している。

なお、個人的にはスキマ時間でやりやすいDUO3.0と瞬間英作文に力を入れている。なんとかスキマ時間に音読パッケージをうまいこと進められないかが今後の検討課題だ。

上述したAnkiMobile Flashcardsというアプリは、iOS版は有料なのだが、Macなどではフリーで利用できる。単語帳データや学習データを共有できるサーバーが無償で提供されており、各端末でデータを共有できるので非常に便利だ。データ登録作業などはMacで実施して日々の学習はiPhoneで出来る。

https://itunes.apple.com/jp/app/ankimobile-flashcards/id373493387?mt=8

特徴や使い方については以下のページなど参考にすると良い。
https://apps.ankiweb.net/docs/am-manual.html

このアプリは、正解、間違いなどの結果に基づいて、記憶が定着するように出題してくれる。最初はあまり期待していなかったのだが効果はバツグンで、何かを覚えるためには手放せないくらい便利だ。実際、他の言語の単語学習などにも利用している。

私は、このアプリにDUO3.0の例文や単語を登録しており、毎日必ず復習をしている。

また、AnkiMobile Flashcardsには、音声を登録して再生することも出来る。このため、DUOの復習用CDの音声を、以下のホームページを参考に例文ごとに分割しAnkiMobile Flashcardsに取り込ませている。これにより例文を表示すると音声が自動的に再生されるし、任意のタイミングで何度も再生できるのでヒアリングの練習にもなる。

DUO 3.0の音声ファイルを分割する (Mac OS X)
http://senta.me/blog/2017-01-07/split-duo-3.0-mp3-files/

これらの学習を継続していく中で、先日ふと英語でのコミュニケーションに少し変化があったことを感じた。今でもまだたどたどしいのだが、以前に比べて何となくスムーズに英文が出ている気がする。これは瞬間英作文の効果がかなりあると見ている。継続は力なりなのでDUOと瞬間英作文は今後も続けていきたい。

辞書

Anki mobileでは正解が続くもの(覚えたと思われるもの)は次に出題される間隔が長くなっていくため、継続していくと1日に処理する件数が少なくなっていく。そうなると余裕が出て来るため気になる単語について、より深く知るために辞書を引くことが多くなってきた。

ところが例文の訳がどうしても辞書の訳にしっくりくるものがないケースが出て来る。その場合、納得できる説明に遭遇するまでiPhoneに入れていた複数の辞書を順番に引いていくようになった。

今迄は、英語の辞書は語彙数が多い辞書を1つ引けば良い、という認識だったのだが、英語学習ブログなどでは複数の辞書を引き比べた方が良いという記事をいくつか見かけた。実践してみたところ、確かに辞書毎に特徴(何を重視して説明しようとしているか)が違うので、そのときそのときで一番納得出来る説明が記載されている辞書は違う。

そのような経験からより多くの辞書を引くことにし、現時点では、以下の辞書で引き比べすることが多い。

各辞書の個人的な簡単な感想を付けておく。

[初学者向け]
* エースクラウン英和辞典 第2版
  * かなり簡潔に訳語が説明されている。精読する用途には使いづらいが、単語が持つ様々な意味をざっと掴むには良い。
[学習者向け英和・和英]
以下の3つの学習者向け辞書は結構似ている気がするが、単語によって分かりやすさが違う。この3つを重点的に引き比べることが多い。
* ウィズダム英和第4版・和英第3版
  * iPhoneを購入当初にこれの前の版の辞書をアプリで使っていた。Mac標準の辞書もこれのはず(版は違うかも?)。
* ジーニアス英和第5版・和英第4版
  * 個人的には紙の辞書ではこの英和の昔の版のものを使っていた。自分にとっては慣れている辞書
* オーレックス英和・和英 第2版
  * 3つ挙げた学習者向けの辞書の中では一番説明が簡潔な気がする。
[英和大辞典]
* ジーニアス英和大辞典
  * 語源の説明をよく参考にしている。他の辞書よりも語源が豊富だ。
  * 個人的には、社会人で電子辞書を使っていたころこれをメインで引いていた。iPhoneでも昔はこの辞書を良く使っていた。
* ランダムハウス英和大辞典
  * 収録語数が一番多い。
* リーダーズ英和辞典+リーダーズ・プラス
  * 豊富な語彙数でスラングなども含めて多くの訳語が簡潔に記載されている。
[学習者向け英英]
* ロングマン英英辞典
  * 2000単語くらいで単語の説明が記載されている。定義に使われる単語の種類が少ないので、最初に購入する英英辞典としては良いと思う。一番最初に購入した英英辞典で当時は紙の辞書を使っていた。
* コウビルド英英辞典(第8版)
  * 単語の説明を一つのちゃんとした文で説明している。常にちゃんとした文で説明されるため、たまに説明をくどく感じるときがある。いつのころだったか英英辞典を購入するならコウビルドが良いと言われた影響で使いはじめた。
* オックスフォード 現代英英辞典
  * 日常よく使われる3000単語くらいで単語の説明が記載されている。コウビルドに比べると説明文が簡潔なので、単語によってはこちらの方が分かりやすい気がしている。
* オックスフォード アカデミック英英
  * アカデミックな単語が出ているため英語の論文に出て来る単語を引くのに良い。
[英英]
* コリンズ英語辞典+シソーラス
  * 単語の起源や変遷の説明がある(変遷の説明があるのは、何となく日本国語大辞典を彷彿させる)。
  * 類義語や反義語などが羅列されていて便利。

辞書の引き比べの例として、go for itの訳語を比べてみる。

エースクラウン:がんばる
ウィズダム:((話))(何かを得ようと)全力を尽くす;[[命令形で;Go for it!]](励まして)がんばれ、全力を尽くせ。
ジーニアス英和辞典:【「目標に向かって進め」より】(相手を励まして)がんばれ;行け,一発ぶちかませ<<試合などでの応援>>
ランダムハウス:((話))((特に命令形))(危険・困難を承知で)一か八かやってみる。
リーダーズ:<<口>>断固として目的を追求する,いちかばちかやってみる,当たってくだける;[impv]がんばれ,がんばって!
ロングマン英英辞典:used to encourage someone to try to achieve something
コリンズコウビルド英英辞典:Yousay 'Go for it' to encourrage someone to increase their efforts to achieve or win something.[INFORMAL]
コリンズシソーラス:(informal) to make the maximum effort to achieve a particular goal

「go for it」には単純に「がんばる」という意味ではなく、全力を尽くす、もっといえば危険や困難が伴うような場合、失敗するかもしれないがチャレンジする、というニュアンスが含まれているようだ。更にコリンズではそれがinformalな場面での使い方であることが明示されている。

どの辞書がいいという話ではなく、引く単語毎に自分に合った説明をしている辞書は違うのでまずは一通り引いてみている。時間はかかるが新たな発見が多く学びも多い。

そして、引き比べをするのであれば串刺し検索ができる電子辞書かスマフォの辞書が良い。私は主に物書堂の辞書をiPhoneで使っている。

https://www.monokakido.jp/ja/dictionaries/app/

スマフォの辞書の方が良い点としてはアプリとの連携にある。例えば、AnkiやSmartNewsなどで単語を選択して「共有(Share)」を使えば辞書アプリで簡単に目的の単語を引ける(活用形もある程度いけるが、たまに微妙なときがあるので注意)。

なお、英語の論文を読むときなどPDFで提供されている英文を読むときもあるが、現段階ではiOSのPDFビューアアプリで、上記のようにテキストを選択して「共有」することができるものは存在しないようだ。このため、クリップボードでコピーしたものを辞書アプリに貼り付けるか、辞書アプリに直接入力するしかない。この操作が結構面倒くさかったので、pdfをhtmlに変換するツール(かなり変換精度がよい)で変換されたhtmlをhtmlビューアになるアプリに取り込んで使っている。これにより上記「共有」が可能になる。これでかなり快適になった。

このpdf→html変換ツールの公式ページは http://coolwanglu.github.io/pdf2htmlEX/ のようだ。

macにhomebrewがインストールされていれば以下でインストールできる。

brew install pdf2htmlex

おわりに

まだまだまともに英会話が出来るようにはなっていないが、自分の中でどういう学習をしていけば良いかの道筋が見えてきたと思う。英語の学習で得た知見を、今後他の言語の習得にも適用していきたい。



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