コカコーラ社のコスタ買収に見る、これからのコーヒー業界
Coca Cola社が昨日8月31日、ヨーロッパ最大のコーヒーチェーンCOSTAを5600億円で買収したというニュースが出ていました。
コーヒー業界の未来と課題を表すニュースなんじゃないかと思って考えてみました。
COSTAって?
COSTAはUKだけで約2500店舗。世界に4000近い店舗をオープンしている、めちゃでかいコーヒーチェーンです。UKではスタバの倍以上の店舗数だし、規模で見ても日本のドトールの数倍の規模。
僕もロンドンに行った時に飲んだことあるけど、正直コーヒーの味は美味しくはなかった...。ドトールの方が全然美味しい!(深煎りのお店なので僕の好みではなかったとも言える。)
ではなんでCOSTAはこんなに高い額で、そしてCoca Cola社に買収されたのでしょう?
ポイントは、コーヒーの売り方にあると思います。
コーヒーにどのくらい待てますか?
COSTAは実はカフェ店舗の他に、"Costa Express"というタッチパネル式のコーヒー自販機を設置しまくっています。
その数、すでに8000以上。多すぎ。ヤバイ。
自販機はこんな感じ。
紹介の動画もあったので参考までに貼っておきます。
Coca Cola社はドリンクのボトル販売の会社。映画館でも、自販機でも、コンビニでも、レストランでもどこでも楽しめるっていうのが強いと思います。
コーヒーも同じ。
カフェでしか楽しめなかったコーヒーが、コーラのようにどこでも楽しめるようになっていく未来。
そこに2社の親和性があったような気がします。
これからのコーヒー
ネスカフェを展開するネスレがブルーボトルを買収したり、Coca ColaがCOSTAを買収したことで、以前よりも質の高いコーヒーが、待たずに、より気軽に、どこでも楽しめるようになってくるはずです。
スペシャルティコーヒーとか、サードウェーブコーヒーといったら、どうしてもコーヒーを選ぶのが難しかったり、注文してから待つイメージがあります。
そんな、コーヒーを手に入れるまでの様々な「取引コスト」がテクノロジーによって少なくなっていくことで、たくさんの人にリーチできるという流れだと思います。
でも僕は、人が淹れたコーヒーが好きです。
産地ごとの繊細な風味が詰まったコーヒーが大好きです。フルーツ感が本当に最高です。エチオピアいい匂いすぎて枕の中に豆詰めたいくらい好きです。
では、そんな僕たちコーヒーショップは、コーヒーマシンたちにどう対抗していけばいいのでしょうか。
人vs機械
方向性は2つあると思います。
1つは、僕たち美味しさを求めるコーヒーショップも、もっと身近なものになっていくこと。
店舗での体験がマニアックだったり、初めての人でも気軽に行けるイメージが無かったり、なんとも気難しく出てしまうネガティブな「こだわり感」を出さずに、もしくはうまく利用して、誰でも美味しいコーヒー楽しめるんだよーというアプローチがもっと必要な気がします。頑張りたい。
気難しいサードウェーブコーヒーについて表現した、UKのMcCaféの皮肉なCMが有名なので見てみてください。
そしてもう1つは、人にしかできない仕事を大事にするということ。
機械にはできないサービスとコミュニケーションで、その場の体験をどこまで価値あるものにできるか。
コーヒーの情報もそうだけど、その空間での五感、お客さんのニーズを先回りしたサービス、人に伝えたくなる濃いストーリー。
そんな、人の感情にアプローチできるのは、人だからこそです。
技術が発展すればするほど、リアルの価値はさらに貴重なものになっていくと思います。
他の業界でも同じ流れなのかもしれませんね。
僕は今コーヒーショップをやっていますが、コーヒーの楽しみ方や価値が変わってきている今だからこそ、もっともっと工夫して、美味しいコーヒーを広めていきたいと思います。
川野優馬
LIGHT UP COFFEE
さいごに
共感、お手伝いしてくれる方いらっしゃいましたら、コメントでもメッセージでもぜひご連絡待ってます〜!
Twitter: @yuma_lightup
Instagram: @yuma_lightup
LIGHT UP COFFEEのコーヒーはこちらから: https://lightup.stores.jp
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?