体験は循環する。
「体験」って何だろう?
体験。体で経験すること。
アリババの創業者ジャック・マーの言葉を借りるなら、「人生とは経験すること」。
体験は、人生の中の楽しみ、目的の1つなのかもしれない。
体験って、どんな仕組みなんだろう?
僕が好きな(仕事にしている)コーヒーの体験を考えてみる。
▲先日渋谷FabCafeで開催したイベントもコーヒーの体験がテーマだった。
コーヒーの体験
コーヒーの世界では、いま、「体験」というワードをよく耳にする。
先月末(2019年2月末)、中目黒にはスターバックス リザーブ ロースタリーがオープンして、1杯の飲み物としてのコーヒーや、サードプレイスとしての場所、という概念を超え、彼らはコーヒーを通した「体験」にフォーカスし始めている。
▲昨年行ったシアトルのスターバックス リザーブ ロースタリー。さすがに凄かった。店内のワクワク感半端じゃない。まさにコーヒーショップのディズニーランド。
コーヒーの体験って何だろう。
コーヒーにはたくさんの力がある。
美味しくて気持ちが高まったり、仕事が捗ったり、人が集まって繋がったり。昔はコーヒーハウスで政治や文学について議論もされていた。スペシャルティコーヒーでは、生産をもっと意識するようになり、農業の側面や情報の価値、個性があるからこそのフードペアリングの楽しさなど。
そんなコーヒーの持つ魅力や意味の中で、得られる体験、目的とする体験は人それぞれ。
コーヒーが持つ、どの部分を切り取るか?そしてどの循環においての体験なのか?
つまり、体験の文脈が大切。今はこの体験の文脈が多様になってきていて、単純にコーヒーを飲む、以外の可能性が溢れてきている。
▲文脈ごとの体験の循環のイメージ。自然が好きな人がコーヒー農園の生産体験に興味を持ち、そこからさらにコーヒーを好きになるかもしれない。コーヒーを軸に、体験はきっと循環して、またコーヒーに戻ってくる。
もっと考えると、循環は、体験する人(=消費者)と、体験を提供する人(生産者/供給者)の間にも存在する。
ここが循環しないと、体験の提供が続かない。
▲体験の出し手と受け手が循環しないと、体験は継続しない。出し手をコーヒー農家だとすると、適切なコーヒーと引き換えに適正な対価が渡ってこそ毎年コーヒーは流通する。出し手がバリスタとしても、お客様が来てくれるからこそ美味しいコーヒーを提供できる。そして何より、全員が「楽しい」からこそ循環する。
出し手と受け手のバランスも大事だけど、楽しいこと、"FUN" が体験の循環を加速させる一番のエネルギーだと思う。
体験の設計とは
良い体験作りとは、受け手と出し手 、そしてそれぞれの体験そのものが循環する形で、そのプロダクトの"FUN"な切り口を提示することなのかな。
できること
文脈が増えてきている中で、まずは、色んな切り取り、魅力、選択肢を見えるようにすること。
そして体験を実行できるようにしていくこと。
体験する人にとっては、知ってみること。やってみること。
僕はコーヒーの楽しい体験をもっと増やしたいので、今年は夏に、バリ島のコーヒー生産体験ツアーもやる予定。火山の麓の絶景の中、農園で収穫から。
コーヒーも、楽しいわくわくがまだまだ尽きない。
もっと「体験」しよう。
川野優馬
さいごに
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