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ビジョントレーニングの基礎③ 眼と手の協応操作 ~ハンドアイコーディネーション①

こんにちは、ビジョンコンディショニングコーチの中塚です。
今日はハンドアイコーディネーションなどと呼ばれる眼と手の協応操作について少しまとめてみたいと思います。

聞きなれない言葉だと思いますが、単純に言うと眼で見た情報を活用して身体を素早く正確に動かせるかという事です。

最近はフットアイコーディネーションとかさらに細分化されている感じもありますがその辺を全部まとめて眼と手の協応操作と呼ばせていただきます。

まず、人間は行動するとき主に眼からの情報を活用します。
ハンドアイコーディネーションはそこに関連したお話です。

頭の中にも地図がある?

ヒトの頭の中(脳)には身体の部位に対応した箇所があり、そこで感覚、運動をコントロールしています。
身体は各種センサーを駆使して動いているのですが、実はその地図が正しくない場合があるんです。
例えば、地図が正しくないとエレベーターのボタンや自動販売機のボタンを押すときに間違って押してしまったり、ボールをうまくキャッチできなかったりします。
自分では思った通りに身体を動かしたつもりでもズレが生じている場合があるんですね。

ボタンを押したり、飛んできたボールをキャッチしたりするときにはまず眼で捉えて、脳で処理して身体へ出力し、筋と関節を正確に動作させることでやっと行動は実現するんです。
単純な動作も実はとても高度なコントロールの上に成り立っているんですね。視覚情報と連動させてこの地図を修正していくことも必要になります。

ここまでは、ボディマップや身体図式なんて呼ばれるものの話です。これについても今後noteでまとめてみようと思います。

正確に身体を動かすためには?

まずは基本となる眼球運動の滑らかさが大切です。
眼がうまく使えていないと、飛んできたボールにも対応ができなかったり、思った通りの身体操作ができなくなったりします。
そしてこの眼球運動、実はうまくできていないって人は結構います。それも本人の自覚がない場合も結構あります。
ですので、まずは眼の体操と思って跳躍性・追従性・VOR※など眼球運動にかかわる部分を滑らかにするトレーニングを行ってみてください。
※VOR ~前庭動眼反射

そのうえで、今できるギリギリの難しいトレーニングから始めていきましょう。例えば、お手玉はボール二つから通常のお手玉の動作を行ってみてください。
これが簡単にできるのであれば、ボールの回転を逆回しにしてみたり、それでも簡単であればボールを三つに増やしてみたり。
ここでのポイントは、簡単すぎる動作にしないこと、そして全くできないような難しすぎる動作にしないこと。そして、物体を眼でしっかりと追う事。

視覚情報をしっかりと活用したいトレーニングなので、眼で見て動作を行うようにしてください。

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視覚情報と身体図式の連携

こうやって一つ一つを重ねていくことで、視覚情報と身体の連動・連携を高めていきます。
そうした基礎を積み重ねたうえで、徐々に体性感覚との連動のために不安定さを入れたり、固有感覚などに重みをおいたトレーニングにしてみたりしていくとよいと思います。
簡単なようで、なかなか奥が深いトレーニングになるので興味を持っていただければ幸いです。


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この記事の関連ワード
眼と手の協応操作,ハンドアイコーディネーション,眼球運動,ボディマップ,身体図式

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