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(2)ライレッセについて

ここで、ヘラルド・デ・ライレッセ(Gerard de Lairesse)について、簡単にふれていきましょう。

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 自画像 ライレッセの素描にもとづきフィリップスによって 銅版画され   たもの
(磯崎 康彦『ライレッセの大絵画本と近世日本洋風画家』 雄山閣、昭和58年) 

※磯崎氏は “HET GROOT SCHILDERBOEK”を『大絵画本』と訳すべきであるとされています。京都大学貴重資料デジタルアーカイブ等で「大画法書」とされています。

ライレッセは、オランダの画家です。1640年、ベルギーのリエージェで生まれました。画家であった父レニール・ライラッセから幼少の頃から絵の手ほどきを受け、1665年、アムステルダムに向かい、高い評価を受けました。ところが、1690年、50歳の時、先天性の梅毒におかされてしまい、眼がまったく見えなくなりました。それでも、めげることなく、弟子や子ども達の助けを借りて、自宅で連続で「芸術論講義」を行いました。そして、1701年には 『素描芸術の基礎』(“Grondlegginge der teekenkonst”)1707年には『大絵画本』(“HET GROOT SCHILDERBOEK”)を完成させました。1711年、アムステルダムで惜しまれて亡くなりました。




                                       

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