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全商簿記3級対策

こんにちは講師の井上です。今回は全商簿記3級の対策について書いています。大学生、社会人の間でも簿記の資格は人気ですよね。どんな組織であれ、お金を扱わない組織はないですから、ある意味万能な資格とも言えます。高校生のうちから簿記に触れられるのは良い経験だと思いますので、検定も合格して、是非キャリア形成に役立てられるとよいですね。ちなみに、検定は毎年2回実施され、当塾ではただいま第97に向けて、対策実施中です!それでは内容説明行ってみましょう♪

令和5年度 検定スケジュール

問題構成
例年、大問1~5からなります。解答時間は90分ですので、比較的余裕があるかと思います。順番に見ていきましょう。

大問1:仕訳の問題 予想解答時間 10分

簿記の要と言ってもよい仕訳問題です。これは、日商3級、2級でも必ず出題される問題ですね。では、全商3級はと言えば、直近の過去問を見ると4問出題されています。難しくはないので全問正解と行きたいですね。やや難し目の問いとして以下の4つを抑えましょう。

・出資を受けて、開業した場合の仕訳(資本金の意味を理解しよう)
小口現金の仕訳(定額資金前渡法に惑わされないようにしましょう)
・貸倒の処理の仕訳(貸倒引当金貸倒損失の違いを理解しておきましょう)
・「仮払い」や「仮受け」の仕訳

大問2:伝票の問題 予想解答時間 10分

とても簡単な内容です。ぜひ、正解しましょう。取引の事例が問題文に書いてあるので、「現金」の出入りがあったか、なかったか。仕訳をし、借方に現金がくれば、「入金伝票」に加筆しましょう。貸方に現金がくれば「出金伝票」に加筆しましょう。借方にも貸方にも現金が登場しなければ「振替伝票」を使いましょう。これだけです。仕訳自体は非常に簡単なので、なれれば確実に点数につながります。

大問3:帳簿の問題 予想解答時間 30分

「仕訳 ⇒ 精算表」を作るまでの流れを解答します。問題自体は難しくないですが、転記や計算を伴いますのでミスが発生しやすい問です。しっかり練習しましょう。まずは仕訳を行います。大問1の仕分に比べるとそこまで難しくありません。その仕訳を総勘定元帳に転記していきます。転記が終わったら、こんどは残高試算表に計算しながら転記するだけです。慎重に、慎重に進めましょう。

大問4:計算・英語表記の問題 予想解答時間 10分

ここは「英語表記」を覚えることと、「P/LとB/Sの関連性」を理解しておくことが大事なパートです。

まず、英語表記ですがよく出るものをリストアップしました。10分で覚えられるので、1日10分 3日もあれば余裕でしょうか。当塾生はおおよそ5~10分ぐらいで覚えてました。

よく出る簿記の英語表記

次にB/SとP/Lの関連性です。ここは少し慣れが必要ですが
前期のB/S ⇒ 今期のP/L ⇒ 今期のB/Sの流れを理解し、以下の原則を覚えておけば、比較的短時間で回答が可能で、全問正解も出来るかと思います。

・前期B/Sにおいて、資産=負債+資本
・今期P/Lにおいて、収益=費用+当期純利益
・今期B/Sにおいて、前期B/Sの資本に当期純利益を加える

大問5:決算の問題 予想解答時間 30分


簿記のもっとも大事な決算ですね。毎年同じような問題が出題されます。ポイントは決算整理仕訳が出来ること。仕訳の種類はたったの3パターンです(以下に書いています)。まずはこの3つを書き出して、あとは慎重に転記していけば問題ありません。また、当期純利益の計算で電卓を使うと思います。慎重にタイプしていきましょう。時間は十分にありますので。

売上原価の計算 :そうです、あの「しーくり、くりしー」ですね。前半の「しーくり」は昨年の残りを今年の仕入れとして、後半の「くりしー」は今年の残りを来年以降に回すとだけ覚えておけば簡単ですね。
貸倒引当金の計算:こちらも特に難しくなく、売掛金に対して何%を当てると指示されているので、残存する貸倒引当金をそこから引けば難しくありません。(残存する貸倒引当金に注意!)
減価償却費:問題文に指示されているので、そのまま計算すればOKです。ただし、直接法であるので、備品や車両を直接減額する方式となります。このあたりは日商簿記と異なる点ですね。

以上、各問を詳しく解説してみましたが、上記の内容を理解した上で、過去問を3~5回程度演習を積めば確実に合格できると思いますので、是非あきらめずに頑張っていきましょう。これに合格したら、日商の簿記3級にもチャレンジしてみてください。推薦での進学の選択肢が増えますし、就職の履歴書にも書けますので、今後のキャリア形成が進められると思います。


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