【ぴくっ05 母を殺すか殺すまいか】

自宅でもいつ眼球上転が起きるかが不安で、
布団の中にもぐりこむことが多くなったのですが、
母が口ぐせのように、
「おまえは邪魔にはなっても役には立たんわ!」
と言ってました。

それでも勉強は続けてましたが、
「おん! おん! よーん! よーん!」と声を出していると、
母から、
「もっと叫べ!もっと叫べ!もっと叫んで、
もっと人から笑われて馬鹿にされたらエエわ!
笑われなわからんやろ、おまえは!」
と言われることは辛さで身体にこたえました。

テーブルに向かい合わせで母から勉強を教えてもらってましたが、
出来が悪いと、
吸ってるタバコやお茶の入ってるコップを投げつけられ、
殴る蹴る張り倒す、
浴室に連行され、服の着たまま冷水シャワーをぶっかけられる、、、
と家庭内拷問のような生活に生きた心地がしませんでした。
ときおり母の友人から電話が鳴ると、
母は声のトーンが高くなり通話時間が長くなるおかげで、
ぼくはトイレへ行く帰りに、
浴室内で身体をくの字に曲げて横たわり、
束の間の休息でしたが眠ることが出来ました。

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