【ぴくっ08 地元の中学へ入学。超能力テープ】

地元の中学校へ通い始めました。
初めは慣れない部分が多かったです。
予想だにしなかったことですが、
友人が数人出来、
駄菓子屋で30円のコーラや安いお菓子を買って、
だらだらとメリハリのなく下校することは何よりの楽しみとなりました。

身体をビクッと痙攣させたり、
「おん! おん!よーん!」と声を出すことを、
「小学校のときに勉強のし過ぎでストレスで脳の神経がヤラレたのだ」
とぼくは多少偽りを述べました。
というのも、
勉強は好きではありましたが、
主に母からの仕打ちによる「ストレス」で発症したものだと思うからです。

ぼくの友人たちは、
チックの異常な運動に関して別段差別するような様子はなく、
むしろ、毎日大変そうやな、
と同情をみせてくれるのでした。

母が知人から紹介されて買ったのか、
「超念力テープ」というのを聞きなさい、
とカセットテープと入門書をぼくに渡されました。
入門書を読んだところ、
石山さん(仮名)という教祖が大超能力者らしく、
その念力は凄まじいに尽きるそうで、
念力を発するときに生じる声を録音したテープを聞くことでも、
聞く人のあらゆる疾病が治癒し、現実が好転する、
という触れ込みでした。

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