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呪われし友人の家!!


☆奇声を発したり不自然にまばたきしたり、
顔をしかめたりする症状ありますか?
重度の難治性チック症のトゥレット症候群を、
少年時代から患ってきた夢野ナオが、
めくるめく体験記を赤裸々に堂々告白しました!!
https://note.mu/yumenonao/m/m9b87fc5b8d63
皆さんにこの病気を知って頂きたいです!!

☆夢野ナオの超能力スピブログ も書いてます。
http://yumenonao02.seesaa.net

こんにち葉、
夢野ナオ(夢野メタ)です。

いつもこのブログをお読みいただき、
誠にありがとうございます。

拙著、自叙伝「或る怪人の生涯」から抜粋。
人名や場所名は仮名にしてあります。


ぼくが通信制高校に入学した年に、
新庄剛志かジャニーズのTOKIOの長瀬に似た同級生の樫森(仮名)と、
トレーニングジムの話がきっかけで親しくなりました。
大阪京橋にあるワールドジムへ一緒に見学をしに行ったり、
京都嵐山へ遊びに行くこともありました。

樫森は古い民家に住んでましたが、
近所に建てた一戸建ての新居へ転居するということになり、
ぼくは引っ越し作業の手伝いをしたりしました。

樫森が新居へ移ってまもなく、
泊まりに遊びに来いよと誘われました。
昼食は難波駅近くのお好み焼き屋を、
夕食は王将をご馳走になり、
その晩樫森の新居へ行って、
テレビゲームで遊んで、
お風呂に入らせてもらい寝かせてもらったのでした。

明くる日、
樫森のおばさんが豪華な朝食をつくってくれて、
樫森とたいらげた後、
しばし帰るまで一人でごろごろして休んでいたのでした。

樫森の部屋は新居の二階で、
真新しい埃すら付いてない障子紙が、
たるみなくピンと張った障子戸が窓にありました。

この障子紙をパンチしたら容易に破れて穴が開くだろうな、
だからパンチしてはならないな、
そう思うとパンチしたくてたまらない強迫衝動に駆られました。

ぼくはいよいよ強迫観念の魔力に挫けて、
障子紙に向け手を振ってしまいました。
中指の先が障子紙にポスリと挿さり、
おもわず手を引っ込めるが時すでに遅く、
障子紙の真ん中に直径1センチほどの円い穴が、
ぽっかりと開けていたのでした。

そのとき樫森が部屋に戻ってくる足音が聞こえてきました。
ぼくはとっさに畳へ横になり、
さもずっと寝ていたようなふりをしてました。
「あっ! おい〜っ!」
樫森が早速穴の空いた障子紙に気づいたようで、
少し怒りをみせていました。

「あゝ、ごめんごめん、さっきチック症のヤツが出てきて、
抵抗するも虚しく敗れてしまったという始末さ」
ぼくは確認するかのように障子紙の穴に眼を近づけた。

穴の反対側に広がる世界、
樫森の家の向かいは家一軒分の空き地となっており、
一本の大木がそこの主でもあるかのように、
でんと構えていたのでした。

「なあ、樫もっちゃん、あの木は何なんだい?」
「知らんよ。前からあるみたいやで」
「あの木の枝にはそこら中に沢山の悲痛に歪む顔をした生首が、
提灯のようにぶら下がっているように視えるよ。
その生首の顔がぶらんぶらんとこっちに向いたとき、
キッと睨みをきかせて凄んでくるんだ」
「おいおい、何を言ってくるねん!
わるい冗談はやめてくれや」
「冗談など言うものか!
はやく家を引っ越したほうがいいよ、
この付近は呪われているよ。
じきに病人が出る」

ぼくは御馳走をいただいたのに、
その口からは友人を不愉快にする発言をしていたのでした。

その後、ぼくが全身不随になった後ですが、
樫森のおじさんも不慮の事故で全身不随となり、
樫森とはここ数年連絡はないが最後に、
原因不明のかなりの体調不良に苦しんでいる、
と言ってました。
それがあの大木と関係があるかは、
断言は出来ないとは思います。


続く。

拙著、自叙伝「或る怪人の生涯」から抜粋。
人名や場所名は仮名にしてあります。

いつもお読みくださり、ありがとうございまする😊
嬉しいです。
では、ご氣元よう‼️

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