【118医師国家試験、勉強の記録】直前期の過ごし方

2弾目行きます!!(多分これも多浪生向きの内容だと思います。また、ひとりで勉強を続ける人により有効性の高い内容だと思います。)

今年の医師国家試験を受けた人はよくわかると思いますが、今年の医師国家試験も直前期の空気感、特にSNSではXを中心に見ていた人なんかだとよくわかると思いますが、空気感がそれまでの期間と大きく様変わりしていました。

この雰囲気は、毎年何の前触れもなく発生します。

気付いたら周りが自分の知らない国試の知識を話していて、自分はついていけてない!!周りから大きく置いてかれてしまったかもしれない!!今年の自分ダメかもしれない!!

そんな気分にさせられがちな急激な雰囲気の変化だと思います。この、直前期の魔とも呼べる現象は毎年多くの受験生の精神を一瞬で刈り取って、不安と焦燥で国試の受験が不可能なくらいまでメンタルを崩してしまう受験生を毎年発生させています(僕調べ)。

ということで、直前期の勉強方法と併せて、直前期に何よりも大事にすべき、体調とメンタルの維持の仕方をこの記事で説明しようと思います。

〜直前期、SNSで溢れる知識の正確さと深さは指数関数的に上がっていく〜

直前期のSNSの使い方は今でもいろんな所で議論が尽くされていると思います。

周りの勉強スピードを把握して周りと同じくらいの学力をつけているか確認できるメリット。自分に手が回らなかった知識やゴロを他の人から教えてもらうことができるメリット。お互いに励まし合えるメリット。

いろんなメリットがある一方で、周りがたくさんの知識を披露していて、自分の知識とあまりにも差があることに焦燥してしまうデメリット。間違ってるかもしれない知識や、国試ではあまり重要でない知識を取り込んでしまうデメリット。いろんな人のホンネの声に自分の精神がどんどん揺さぶられて、勉強どころではなくなってしまうデメリット。

デメリットも多く、うまく使いこなせないと毒になることもしばしばあります。特に医師国家試験の直前期のXの雰囲気は、直前期になればなるほど、いろんな情報に溢れ返り、うまく使いこなせるといろんな知識を吸収して伸び代を大きく伸ばすことができると思いますが、うまく使いこなせないと一瞬で病んで、勉強が暗礁に乗り上げるリスクがあります。だから、来年の受験生もくれぐれも注意してください。。

直前期、SNSで溢れる知識の正確さと深さは、本番の日に近づくについて、ざっくりと指数関数的に増えていきます。なぜかというと、

  • 各々の受験生の知識が増えるにつれて、Xの受験生の投稿者や閲覧者が、正確な知識をチェックする力がついて、お互いにどんどん正確な情報をやり取りできるようになる。

  • 各予備校の予想や、医療について今年のトピックになりそうなテーマが出揃って、直前期に向けて出題予想や大事な知識の確認の投稿が活発になる。

  • 各受験生が知識や情報共有することに慣れてくる。

  • 臨床をやってる先生方が直前期になってくると国家試験に関心を持ちだし、勝手にいろいろアドバイスをしてくれるようになる。

  • 各受験生が勉強ペースのピークを直前期に持ってくることが多く、情報共有のペースや学力の伸びは直前期に一番高い。

  • 自分の勉強の進捗や持ってる知識を隠している人が、直前期になると情報共有の波に参加して、一気に情報を放出するようになる。

考えられる原因はこれくらいでしょうか…。とにかく実際に空気感を体験してみないとわからないと思いますが、毎年直前期には本当にたくさんの情報に触れる機会があります。気をつけて対策をしないと、最初に話したデメリットを被るリスクは結構厄介です。

対策

鉄則として、周りのペースに振り回されず、自分のペースをきちんと保って勉強を進めることが大事です。毎日覚えられる知識の量には限界があるので、たとえ周りが指数関数的に頭が良くなっていたとしても、自分は必ず直線的に毎日同じペースで覚えていくぞ!という心構えでいきましょう。

  1. 直前期に入る前に、SNSで優秀で信頼度の高い知識を定期的に共有しているアカウントをチェックすること。今年も何人か受験生のアカウントでいましたが、本当に優秀な人がポツポツと知識を話しているようなアカウントを見つけたら、即フォローしましょう。ほとんどが直前期も変わらないペースでいい知識や日常の話を投稿していますので、直前期の大きな安心の材料になります。

  2. 良質で、自分の勉強ペースに合った出題をしてくれるアカウントを見つけたら、フォローしておく。今年のXでは、mdExA(メディクサー)( Xアカウント @mdExA_jp )は直前期にたいへんお世話になりました。だいたい平均的な医学生が解ける問題を用意しており、出題のバランスも良かったです。また、みんこれ( Xアカウント @minkore_kokushi )も良質な予想問題を揃えており、良かったです。似たようなアカウントをいくつかチェックしておくと良さそうです。

  3. 直前期までに自分の継続できる勉強ペースと、その他の必要な手続きを進めるために必要な時間を込みで毎日どれだけ勉強に時間を掛けることができるか把握しておく。直前で焦って勉強ペースを崩さないために、毎日自分がこれなら毎日落ち着いて続けられる。というペースを把握しておきます。

  4. 早く寝る。睡眠時間をしっかり確保する。体調は何よりも最優先。SNSで毎日長い返信を繰り返すと眠れなくなってよくないけど、これは自分のメンタルと相談で。

  5. メンタルに厳しそうなら見ない。そうでなくても長い時間見続けないように、きちんとSNSから離れるトレーニングをしておく。SNSから離れられないと、やっぱり勉強時間が確保できないだけではなく、SNSで見たコメントで頭がいっぱいになって、勉強に集中できなくなります。極力気が散りそうなコメントを頭に残さないようにする必要があります。

大事なのは一番に体調、二番に自分のペースだと思います。うまくメンタルをコントロールすることができると、直前期にたくさんの大事な新しい知識に触れて、さらに成績を伸ばすことができることがあります。ここはうまく踏ん張って、自分の力を高める糧にしましょう!

〜直前期の勉強範囲から逆算して、予めやることを決めてスケジュールを立てておく〜

直前期はとにもかくにも過去問をひたすらたくさん解いたり、見直すことがセオリーの勉強法ですが、会場の下見をしたり、必要な持ち物を確認したりと、直前期は案外勉強以外のやることも忙しく、思ったように時間が取れないことが多いです。

そのため、最後の日までに何をチェックしておけば大丈夫かをまず考える。それを全てチェックするためには何日前までに何をやっておく。何を見ておく。このように最後にやることから遡ってやることを順々にリストアップして、計画を立てておくのが有効だと思います。あくまで逆算思考です。

直前期の勉強ペースは直前になるまでわからない人も多いと思いますので、余裕を持ってスケジュールを立てましょう。絶対にやりたいこと、忙しかったらやらなくてもいいこと。と優先順位をつけておくことも有効です。

また、直前期にゲームや漫画などの気が散る原因にさらされないために、ある程度本番の日に近くなったら、ゲームや漫画など遊びのツールを封印することも有効だと思います。ただ、もし本当に1分1秒を争うつもりで、直前期に一切遊びを挟まない勉強をするつもりがある場合(やり方例は後で話します。)、封印はもしかしたら逆効果になる可能性があります。僕は、わかりませんが、以前の受験であまりにもしんどすぎて、遊びの封印を解いて遊んでしまった経験がありましたので、今年は全く違う戦略で臨みました。

つまり、あまり恥ずかしくて言えないのですが、直前2ヶ月前〜1ヶ月前に最低限の勉強ペースを残して後悔が残らないまでに遊び尽くす方針で行きました。趣味です。

もちろん、これはある程度これまでの勉強の積み重ねに自信がある場合に有効ですし、遊びを入れることで、最後まで周りの人に学力で追い抜かれてしまう恐怖と戦うことになります。

全範囲の復習が済んでない段階では、大事な授業を聞き落とすリスクがあり、禁物です。ですが、毎年しっかりと勉強を継続できているけど、直前期にメンタルが崩れて得点が伸び悩む人には、もしかしたらメリットがある方法かもしれません。

〜直前期には、体調を考えながらも、1日の勉強時間を一番長くする〜

毎年年度始めが4月で、国試本番は2月ですので、だいたい10ヶ月ほどの期間国試の勉強だけを続けていくことになります。もちろん、人によっては合間に、学費を稼ぐためにバイトを入れたり、適当に休んだり、モチベーション低迷のためだらだらと何もせず過ごす人もいます。もし直前期に自分の勉強のピークを持ち込むことを考えるなら、直前2ヶ月より前の期間のほとんどは、準備と予行演習の期間になります。基礎知識の勉強をしっかりと続けた上で、直前期の勉強がうまく捗るように、この期間でいろいろと工夫を凝らしておく必要があります。

  • 直前期までの期間に1日中しっかりと充実した勉強を続けるトレーニングを何度か行っておくこと。本気で頑張れば、1日10時間ずっと勉強を続けることも可能ではあります。ただし、身体への負担が大きく、2日3日続けるのはなかなか難しいですので、直前期前の期間を利用してある程度慣れておく必要があります。

  • 直前期までの期間に、どれだけ休憩を入れるとどれだけ身体が休まるか。自分の体調の整え方を一通りチェックしておく。休憩をどれくらいの間隔入れればいいか?どれくらいの頻度で休憩を入れればいいのか?何回か、しっかりと勉強した後にしっかりと休憩をして、その後またしっかりと勉強をする。こういったスタイルで何度か勉強を繰り返してみて、自分に合った勉強の続け方や休憩の仕方を理解しておくといいです。
    ちなみに、僕はだいたい、1時間勉強したら10分以上休憩を入れる。たまに2時間以上勉強が続く場合は、中断せず、気の済むまで勉強を続ける。勉強が終わったらしっかりと休憩を取る。このスタイルが自分に合ってると思い、最後まで続けました。

  • 直前期までの期間に、自分の食事や運動のサイクルを見直しておく。しばらく何も考えずに同じような食事を続けたり、しばらく運動をサボっても体調を崩さないように、バランス良い食事を心掛けておくといいです。運動も直前期までにある程度しっかりと継続しておくといいと思います。ただもちろん、犬の散歩と一緒で、人間はあまりにも長い期間外に出ないで家に引きこもっていると、頭がおかしくなってしまうことがあるので、全く運動しないのは個人的にあまりおすすめしません。

以上のことを意識して、本番に向けた下準備をしっかりと進めます。たぶん本番中に体調を崩すことはないでしょうと判断できるほどに、自分の体調や勉強時間をコントロールできるようになった段階で、もし直前期2週間前くらいであり、自分の体調が最高潮と考えられる場合は、次のサイクルを直前2週間で続けることができるかもしれません。僕は次の方法を使ったので、一応参考にしてください。

つまり、朝6時に起床。7時までiPadでQBを見て問題演習。朝ごはんを食べる。身体が固いようなら近くの公園で1度ラジオ体操、それが終わったらまた1時間ほど勉強。身体が少しだるくなったら、10分ほど仮眠を取る。目がしぱしぱするようなら目薬。…みたいな過ごし方で夜11時くらいまでずっと勉強とその他少しだけ必要なことをやる。夜11時になったらさっさと寝る。

こうした1日の過ごし方を本番1日前まで僕は続けていました。もちろん、本番の日の体調から逆算して、体力が落ちた日には粘らずしっかり休憩を取り、あくまで自分で自分の体調をコントロールできる範囲でスケジュールをハードにしてみました。

柔軟に頭を動かしたり、しっかりと解説を読み込んだりを繰り返しているうちに、案外まだまだ覚える必要のある知識はたくさんあるな…。ただ、最後まで諦めず過去問をチェックしていけば、完璧に覚えられなくても、なんとなく解けるくらいには覚えられるから大丈夫だろう…と思うようになってきました。

実際本番でも、しっかりと知識を思い出せる訳ではありませんでしたが、なんとなく頭に過去問が残っていて、なんとなく答えが1択まで絞り込めた気がします。

ただ、あくまで大事なのは、自分に合った勉強スタイルだと思います。この勉強方法は、参考情報として、読んで頂けると嬉しいです。

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