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岸本聡子 新杉並区長の政策は?

皆様、こんにちは、こんばんは。
杉並区議会議員の小林ゆみです。
残暑も幾分和らいできましたが、皆様、お元気でお過ごしでしょうか。
現在、台風の影響で悪天候が続いていますが、皆様お気を付けてお過ごしくださいませ。

noteの記事を書くのは久しぶりで、前回の投稿から時間が空いてしまい申し訳ございません。

この間、色々なことがありました。

まずプライベートな話になってしまいますが、実は現在第二子を妊娠中であり、11月の下旬に出産する予定です。
生まれると、上の子と約2年、歳が離れることになるのですが、上の子がママ大好きの甘えっ子のうえに大変活発なため少々手のかかる子であって(それ故に、より可愛いと感じるものですが)、区議という仕事に加えてこの2年弱は育児に奔走しておりました。

最近、保育園に入園したので私が仕事に割くことのできる時間は以前よりも増えましたが(保育士の皆様方、いつも本当に本当にありがとうございます。)、それでも家事、育児、仕事、そしてお腹の大きい妊婦生活の両立は、想像していた以上にハードなもので、毎日のすべきことをこなすことで精一杯でした。

棚の中をひっくり返していたずらをする我が息子。

そんな中、インターネット放送局のChannel AJERさんが、私の2度目の杉並区議選当選(平成31年4月)後から放映を開始してくださっていた、『深ゆみ!』という情報番組に出演し続けることがとうとう難しくなってきました。
8月20日(土)にはChannel AJERさん主催の小林ゆみ講演会を開催する予定だったのですが、その直前に私自身が新型コロナウイルスの濃厚接触者となってしまい、講演会が中止となってしまいました。
ご参加予定だった皆様方には多大なご迷惑をおかけしてしまったことを、改めてお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。

結局、新型コロナウイルスに罹ってはいなかったのですが、妊娠中ということもあり体調が芳しくなく、九段下にあるスタジオでの番組の定期的な収録に行くことも難しくなり、約3年続いた番組『深ゆみ!』は配信中止となりました。
私の自己管理が徹底できず、Channel AJERの関係者の皆様方や視聴者の皆様方にはご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳なく思っております。
今後、情報の発信については新たな形や方法を考えておりますが、それも出産が落ち着いてからとなりそうです。
まずは、議会での仕事と出産を頑張ります!

8月15日、靖國神社にて。

さて、タイトルに戻ります。
今年6月19日には任期満了に伴い、杉並区長選挙がありました。
今では前区長となった田中良氏は4選を目指しましたが、立民、共産、れいわ、社民、新社会、杉並・生活者ネットワーク、緑の党グリーンズジャパン推薦の岸本聡子現区長と187票差で落選。
岸本氏は、47歳という若さで杉並区初の女性区長となりました。
岸本聡子 新杉並区長は、2003年よりオランダの国際NGOの研究員を務め、その後暮らしたベルギーから杉並区長選の2カ月前に帰国し、同選挙に出馬するために杉並区に居を移しました。

岸本区長は、自身の選挙期間中に様々な公約を掲げましたが、区長のホームページである「岸本聡子公式ウェブサイト」に区長の公約である「さとこビジョン」が掲載されているので、そちらを引用いたします。

(以下、https://www.kishimotosatoko.net/policyより引用)

さとこビジョン
「対話から始まる みんなの杉並」構想

【基本姿勢】
○杉並区の「憲法」とでもいうべき、「杉並区自治基本条例」に則って行政を進めます。
○隠しごとのない、透明な区政を実現します。区長に公用車はいりません。
○区立施設と区の職員は、「コスト」ではなく、杉並の「財産」です。
○当事者の声、しっかり対話、綿密な調査から政策をつくります。
○ジェンダー平等は多様で小さな声を聴くための基盤です。多様性は杉並の豊かさと力です。
○高齢者が一人で生きられる、女性、少数者が安心して無理なく働ける杉並新時代をつくっていきます。

【主要政策】

○公共サービスの民間委託、民営化が住民へのサービスを向上させたのか、検証します。
新しいPFI事業は行いません。PFIを導入しているものについては抜本的に見直します。
○環境保全と児童・高齢者・障がい者・生活困窮者への福祉を最優先で進めます。
○個性豊かで活気ある地域経済、人と人のつながりで防災に強い地域社会をつくります。

(以上、引用)

また、個別施策を見ると、気になるものが多数。
以下も、先述の「岸本聡子 公式ウェブサイト」より引用します。

  • 住まいの権利を重視して家賃補助制度をつくり、公営住宅を増やす。

  • ゆうゆう館の廃止をストップし、高齢者の交流の場を増やす。

  • 区立施設の統廃合や駅前再開発、大規模道路拡幅計画など、住民の合意が得られないものはいったん停止し、見直す。

  • 「気候市民会議」をつくる。

そして、同サイトには選挙期間中のチラシ画像も載っていたので、そちらも載せておきます。

岸本聡子区長の、区長選のチラシ(裏面)

このチラシの中の政策で個人的に気になるものは多数あるのですが、中でも

○家賃補助と公営住宅の拡充で、若者・高齢者・一人暮らし・同性カップルに住まいの安心を
○パートナーシップ条例で全てのカップルに共に生きる権利を

というところが引っ掛かりました。

パートナーシップ条例が一自治体内に生まれることそのものによって、当事者以外の区民の方々の生活に大きな変化がもたらされることはほぼ無いと予想されます。

しかしながら今後、今まで以上の数の自治体におけるパートナーシップ条例制定が進むにつれ、「同性婚を認めよ」という要求が一部から更に上がってくることでしょう。

同性婚を国が認めるとなると、
・憲法改正の必要性
・同性カップルの間の子供に関し、従来の男親、女親についての法的な立ち位置の見直しの必要性
・偽装結婚増加対策の必要性
などについて、国民の中で数多くの議論が必要になってきます。
それほどまでに、結婚制度というものは重いということですね。

区長が先導して杉並区内にパートナーシップ条例を作ることが何を意味するか…。それは、これら種々の議論の始まりに区長が火をつけるということです。
未来の子供達に何を残すか?
どんな日本を残すか?
それを見据えて、区長には政策を練っていただくことを願っています。

また、8月15日に西荻窪で行われた安倍晋三元総理の国葬反対デモに、区長がプラカードを持って参加していたことが複数の当該デモ参加者と見られる方々のSNSにアップされており、杉並区内外で大きな話題となりました。

9月12日から開かれている杉並区議会本会議では、12日に区長所信表明があり、13日からは各会派の幹事長による代表質問が為されました。代表質問の中では、区長の所信表明の内容や今後の区政運営について区長に問いただすことができます。

(※区議個人個人が自分でテーマを決めて質問する『一般質問』では、質問内容に応じて教育長や各担当部長が答弁することが多い一方で、『代表質問』は議員と幹事長の直接対決?となるため、区長の意向や思想がより周囲に理解しやすくなっています。)

岸本区長は代表質問の中で安倍元総理国葬反対デモへの参加の意図について訊かれ、「一人の市民として自分の意見を表現するために参加した」という主旨の答弁を述べました。

・都合の良い時に公人と私人を分ける点は、区長が自身の選挙で批判していた前区長と同じでは?
・区長が私人として参加したとしても、外からの見え方は「57万区民の代表である杉並区長がデモに参加している」としか見えないのでは?
・そもそも「市民」というワードチョイスはどういうことか?区長は杉並区民ではないのか?

…など様々な疑問が私の頭に浮かびましたが、この後も9月15日から始まった一般質問の場で様々な会派の議員個々人より国葬デモの質問が相次ぎ、区長は少し辟易した…と言いますか、だいぶお疲れのように見えました。
そりゃそうですよね、人生初の議会で似たような質問を何十問も浴びせられたら。
私がちょっと同情してしまうくらい集中攻撃を受けており、区長は「議会ってこんなにハードなのか…」と思われているに違いありません。

区長による答弁の中で、「区民の中にも様々な意見がある問題なので、私人といえどもデモ参加については配慮すべきだった」という主旨のご発言がありました。
区長お一人の行動がどれほど影響力があるか、今回の件で区長は嫌というほど理解されたようですし、今後はもう少し区民が納得できる言動をされていくのかな、と答弁を聞いていて感じました。

この一件のみならず、今回の議会では(第3回定例会は10月19日まで続くので、まだ始まったばかりなのですが)、岸本区長の若干の「路線変更(修正)」が見られました。

デモなどのご自身の行動に関しては、今後は気を付けていくということですし、他にも「さとこビジョン」の中の個別政策でいうと…

・道路の拡幅で大規模災害の対策にはまったくなりません。→ 防災上、道路拡幅は必要。都市計画道路も、基本構想に載っているので進めます。
・現在PFIを導入しているものについては抜本的に見直す→現時点ではPFIの契約を解除するつもりはない。
・財政調整基金は区民のために使っていく(選挙期間中の演説内容)→区長就任後、財政調整基金を積み増すことの重要性に気付いた。しっかり貯めていく。

などなど、私のような人間(政治的右派)にとっては歓迎すべき修正内容ですが、「選挙期間中から応援していた人達は果たしてこれで納得するのかしら…?」と、他人事ながら不安になりました。

兎にも角にも、杉並区民の福祉のため、行政(区長と区職員)と立法(議員たち)の立場で活発に議論をし、最大公約数を見つけていくことができたらなと思っております。
議会において「これは皆様にお知らせしなければ」と感じた出来事は、このようにnoteにお纏めして皆様と共有させていただきますので、お時間のある時にお目を通していただければと存じます。

9月15日に小林ゆみが行った一般質問の内容に関しては、次回(明日?)のnoteに纏めさせていただきますね。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

9月15日、自身の一般質問を終えた後、議場にて。

令和4年9月18日
杉並区議会議員 小林ゆみ

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