見出し画像

令和4年度予算の審議② 歪な「男女平等」にNO!

皆様こんにちは、こんばんは。
杉並区議会議員の小林ゆみです。

日によって寒かったり暑かったり、なかなか気温が安定しない今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
季節の変わり目ですので、普段よりお身体にお気をつけてお過ごしくださいね。

さて、本日も前回に引き続き、杉並区議会の予算特別委員会における審議内容についてお伝えいたします。

本日は、会派にとっては2日目における審議内容である、総務費や生活経済費、職員費などについての質問をご紹介します。

動画はこちらから観ることができます。

http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video2_View.asp?SrchID=7594

私からは、議案第4号(杉並区職員定数条例の一部を改正する条例)、事業の見直し・廃止等、男女共同推進センターの取り組み、低未利用地についての4本立てで質問しました。

まず、議案第4号(杉並区職員定数条例の一部を改正する条例)についてです。
杉並区では、令和4年1月に新たに「杉並区定員管理方針」という、杉並区の職員定数の上限を中長期的な視点で定めた方針が策定されました。
議案第4号は、この定員管理方針に基づいて、主に実態に合わせて職員定数を減らすような内容になっています。

「職員数って、区民の生活にどんな関係があるんだ?」
と感じる方も多くいらっしゃると思いますが、簡略化して言うと
・自治体の職員数が多い⇨住民が払う税金の多くが自治体の人件費に使われる。大きな政府(役所)。
・自治体の職員数が少ない⇨住民が払う税金は、人件費の他、様々なサービスに使われる。小さな政府(役所)。
ということですので、「区民の皆様が払う税金がどのように使われるか」を決める大きな要因となっています。

今回の議案の中で言及されている退職不補充(正規職員の退職者が出た場合、代わりの新しい職員を正規職員として雇うのではなく、民間企業など外部から雇うことにより職員数を減らすこと)の職種として質疑において挙げられていたのは、清掃職員や給食調理職員などですが、私個人の意見としてはこれらの職種は区の正規職員(公務員)として雇う必要性は無いと考えています。

今回の議案で挙げられていたような職員定数の減というのは、主にそうした退職不補充の取り組みによるものが大きいと質疑の中で確認しましたので、個人的には嬉しい内容となっております。

共産党の議員さんや他の左派の政治家は、「一人でも正規職員(公務員)が多い方が良い」という考えをお持ちだと思いますが、そうなると私達一人一人が払う税のうち更に多くの額が人件費に使われることとなり、その他の支出(災害対策のための基金への積み立て、施設建設など)にうまく行き渡らず、行政サービスの質が下がることも考えられます。
先行き不透明な時代ですので、「みんな公務員」という勤務形態(昔のソ連のようなイメージ?)では不安が残ります。
民間の自由な発想やノウハウを活用し、公のサービスを充実させることも大切ですから、今後もしっかり定員管理に努めてほしいですね。

画像1

(↑小林の、書き込みし過ぎで見苦しい区政経営計画書。字がすごく汚い…!)

事業の見直し・廃止等、低未利用地についての質問は、長くなってしまいそうなのでここには書きませんが、それぞれ
「区として新しい事業を始めるのも良いですが、規定事業(元々やっている取り組み)もあるので、財源が心配です。新しいことをやる代わりに、事業の廃止(スクラップ・アンド・ビルド)も行っていますか?」
ということと、
「区有の土地で、何年も使わずムダになっている土地などはありませんか?」
ということを質問しています。

事業の見直し・廃止は、少しだけ物足りない気もしましたが、各部署において努力していることがわかったので安心しました。
区保有の土地でムダになっているものは、現在は無さそうでしたが、過去にちょっと怪しいもの(購入したはいいものの、平成27年までの25年間、上手く利用できていなかった土地)があったりと、私の資料請求によって新たにわかったこともあったので、今後は区として上手く活用することを要望しました。

画像2

(↑『深ゆみ!』で予算審議の内容をまとめました)

最後に、男女共同推進センターの取り組みについて書きます。

まず、令和4年度の男女平等推進センターの取り組み内容として、男女平等推進センター啓発講座の実施(予算額:174万5千円)があります。
これは、男女平等参画に関する講演・ワークショップなどの講座を企画・運営する団体などに、区が委託して実施するものです。
例えば、令和3年度(今年度)は「ジェンダー・バイアスを知る・語る・問い直す」という講座名で、「さよなら、ジェンダー・バイアス」や「ママ、パパ、CAFE〜我が家のジェンダー・バイアスを再点検」などの内容となっております。

私は、先日もnoteの記事にした「ジェンダー・バイアス(性別にまつわる先入観、偏見)」について最近気になっており、杉並区の取り組みについて質問をしました。
私の意図としては、
「過剰な男女平等の意識から、誰かを苦しめてはいないだろうか?」
「例えば、(女性だけなど)一部の性のみの視点で政策が進められていないだろうか?」
ということなどです。

私は「男女平等」という言葉は、時に人を苦しめるものであると思っています。
二つ前のnoteの記事でも書きましたが、男女というものは身体の作りが全く異なるもので、その生物学的な事実に従って世の中の決まりや政策などが決まっていくことは、ごく自然なことです。
稀に、それを無視して「男女平等」を唱える人がいますが、単純に「それは無理だよ〜」と感じてしまいます。

私の予算委員会の質疑(動画参照。アンケート結果についての答弁です)において、杉並区が「ジェンダー・バイアス(先入観)はとにかくあってはいけない」という意識を持っているのだな、と感じることがありました。

例えば、
「お前は女だから管理職は無理だ」
なんて職場で言われたら確かにかなりムカッ腹が立ちますが、
「あなたは女性だから、いずれ出産ことになるかもしれない。産休を長く取りやすいこちらの職種の方が向いているかもしれない」
と言われると、「確かにそうかもなぁ」と思えます。
男女が互いを尊重しながら社会生活を送るために大切なのは、やっぱり思い遣りではないでしょうか。
当たり前のことではありますが、なかなか当たり前と言えない現状がありますよね。

私個人としては、「ジェンダー・バイアス根絶!」よりも、その人個人個人の状況や思考、生物学的な事実を踏まえて思い遣って、臨機応変に対応することの方が大切であり、それが本当の意味の「男女平等」に近いのではないかと考えます。

自治体がSDGsの取り組みを推進する現代において、ジェンダー平等に関する予算は今後ますます膨れ上がっていくでしょう。
一般的に男女平等の取り組みを進める際にありがちですが、女性だけの意見を聞くなどして歪な内容にならないよう、皆が幸せになれるようなバランスの良い「男女平等」を目指したいですね。

本日も読んでいただき、ありがとうございました。


杉並区議会議員 小林ゆみ
令和4年3月20日

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?